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3048.【北欧旅行記】仮初めと永遠なる旅


たった今、ストックホルム中央駅を出発した。今日は本当に天気が良く、早朝のストックホルムの街を歩くことは大変気持ちが良かった。

八月の終わりの北欧は日中も涼しく、長袖を着て生活をする必要がある。晴れの日に長時間にわたって散歩を楽しむのであれば半袖でもいいかもしれないが、基本的に一日を通じて涼しいのが北欧のこの時期の気候である。

ストックホルム中央駅に到着し、特急列車のチケットを購入しようと思ったところ、私の思い込みで空港までのバスのチケットを購入してしまった。フライトの時間までは随分と時間があるので、バスでゆっくりと空港に向かうことにした。

そのため、今私はストックホルム空港へ向かう高速バスの中にいる。特急列車であれば20分で空港まで到着するが、バスであれば50分ほどの時間がかかる。

バスに乗ったおかげで行きに見過ごしていた景色を眺めることができるだろう。それを楽しみにバスの中で時間を過ごす。

今日は午後一時半のフライトでヘルシンキに向かう。ヘルシンキに到着するのは現地時刻の三時半であり、市内のホテルに到着するのは四時過ぎだろう。そこから少し市内を散歩したいと思う。

ストックホルムでの滞在と同様に、これから訪れるヘルシンキでも素晴らしい時間を過ごすことができると予感している。こうした予感がどこから来るのかわからない。それは創造性と同じように、形のないどこかにその根源があるのだろう。

空港までのバスの窓から見える景色はとても落ち着きがある。右手に見えるのは広大な公園であり、大きな湖が見える。

ある町にやって来ることは、必然的にいつかその土地から去っていくことを意味している。仮にそこに定住したとしても、いつか別れの瞬間がやって来る。

今回ストックホルムに自分が行き着いたことには何か意味があり、ここからまた人生の歩みを進めていきたいと思う。始まる出会いがあり、終わる出会いがあったとしても、この人生はまだ続いていく。それはゆっくりと続いていく。

たとえストックホルムを去ったとしても、今回の旅でこの土地から得られたことが自分の内側で風化することはないだろう。旅を通じたある土地との一時の出会いとその出会いがもたらす永続的なもの。

旅には常に、仮初めなものと永遠なものが同居する。これはとても不思議なことだと思う。

ストックホルム空港まであと少しとなった。ここからしばらくは窓の景色を堪能しようと思う。

北欧旅行はまだ終わらず、この旅は自分の心の中で永遠に生き続けるだろう。ストックホルム:2018/8/29(水)10:00

No.1274: The Previous Night

Today is now approaching the end in a silent way.

A trip to Boston will begin tomorrow. I’ll go to bed early tonight. Groningen, 19:41, Wednesday, 9/26/2018

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