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1770. 魂を支える景色と優れた楽譜


夕方を迎え、秋の静かな空に夕日が沈んでいく。この時間帯は最も西日が強く、カーテンを閉めなければ、書斎の手元が明るすぎて仕事にならない。

だが、カーテンを全部閉めてしまうと外の景色が眺められないので、いつも少しばかり空間を残してカーテンを閉める。昨年の今頃は、ダイナミックシステム理論における「シンクロナイゼーション」という現象について、あれこれと考えさせられることが多かったと記憶している。

今改めて思うと、私は目の前に広がる景色とのシンクロナイゼーションにどれだけ救われているだろうか。私の存在の基底、つまり魂はいつも不動の構えを見せながら、それは遍歴を好むということは以前に書き留めた通りである。

一方、存在の基底の上に存在する精神は絶えず揺れ動く。それを象徴してか、ここ数日間の自分の精神状態は揺れているようであった。

昨年この家にやってきた時、私は書斎の机の位置をすぐさま変えた。もともとは家の壁に面して机が設置されていたのである。数日間、私は壁に向かう形で仕事をしていたが、どうにもならない違和感がそこにあった。

試しに、書斎の机を大きな開放的な窓の方向に向けてみると、なんとも言えない精神の高揚感と解放感を覚えた。それ以降、私はずっと外の景色を眺める形で毎日の仕事に取り組んでいる。

開放的な窓から視界に飛び込んでくる変化に富む光景は、私の精神をいつも励まし、いつも支えてくれる。もちろん、今日のように天気が目まぐるしく変化し、天気に安定性がないこともしょっちゅうある。

しかし天気と同様に、その時の私の精神も安定性を欠いていたとしても、両者の不安定さがシンクロナイゼーションし、両者を共に均衡状態へと導く作用があるから不思議なのだ。厳密には、天気は私にシンクロナイゼーションしておらず、私が天気にシンクロナイゼーションしているのだろう。

ゆえに、天気とのシンクロナイゼーションの恩恵を得ているのは私だけとなる。それを考えれば、なおさら目の前の天気とそれが生み出す景色に感謝をしなければならないだろう。

絶えず自然を眺めることができ、絶え間ない景色の変化と接することができるのであれば、私は自分の精神がいかに不安定になっても大丈夫だという絶対的な安心感がある。これからの人生において、もう二度と自然から離れることをしないだろう。

どんな小さな自然でもよく、どんなにわずかな形でもいい。絶えず自然と接しているということが、精神を安らかにし、それは魂に届く。魂の不動さと遍歴さを支える上でそれは不可欠だ。 夕日が西の空に沈む頃、休憩を兼ねてモーツァルトの楽譜を眺めていた。意識的かつぼんやりと過去の偉大な作曲家たちの楽譜を眺めることを習慣にしたいと思っていたところであり、モーツァルトの楽譜を眺めたことは大きな偶然であった。

絵画作品に魂を鷲掴みにされ、その場に佇むことしかできない経験。音楽に魂を鷲掴みされるというのも同種の体験であり、優れた楽曲の楽譜は絵画的であり、同時にその絵画作品に音が伴うため、より強烈な体験を引き起こしうることに気づかされる。

毎日少しの時間であってもいいので、優れた楽譜と接する時間を設けたい。良書や優れた論文と毎日接するかのように、優れた楽譜と毎日接していく過程を通じて、徐々に作曲に関して、さらには音楽に関して自分の理解を深めていきたい。

モーツァルトの楽譜の冒頭に、クレメンティに関する記述があった。その記述に引っ張られる形で、私は思わずクレメンティの楽譜を手に取った。

だが、私はあえてその瞬間にその楽譜を開かず、明日それを開こうと思った。過去の優れた作家から文体を学んでいくように、優れた作曲家の楽譜から作曲における文体を学び、自分の文体を涵養していくことにつなげていきたい。2017/11/11(土)16:37

No.415: Learning Causal Relationships from Two Books As I planned, I finished reading “Learning causality in a complex world: Understanding of consequence (2012).”

It provided me with a number of insights about causal relationships.

I have continued to read “Experimental and quasi-experimental designs for generalized causal inference (2002),” which also addresses causal inferences.

The former book is more conceptual and philosophical——also practical——, whereas the latter is more scientific in that it addresses specific research designs to find causal patterns.

As a scientist, causal relationships is a significant and inevitable topic.

Thus, I will continue to read both books to enhance my philosophical and scientific understanding of causal relationships. 15:37, Saturday, 11/25/2017

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