Recent Posts

1526. 社会的に構成された社会問題と自由・不自由


午後から天気が回復し、すっかり雨が止んだ。目の前の木々の葉が小刻みに夕方の風に揺られている。

木々をよくよく眺めてみると、それらのいくつかは紅葉を始めている。紅葉を始める木々を眺めていると、彼らはすでに新しい季節に向かっての準備を始めているようだ。

私もそろそろ準備を始める必要があるだろう。これは当然ながら、外面的な季節の変化に向けての準備を意味するだけではなく、内面的な季節の変化に向けての準備を意味している。

次の季節を迎え、それが終わる時、また一つ何かが自分の内側で深まっているであろうという確信がある。 先ほど、実証的教育学に関する論文を四本ほど読み終えた。今日はまだ時間があるから、さらに二つほど追加して論文を読みたいと思う。

今の主眼は兎にも角にも、プログラム評価だ。これは企業向けの人財育成トレーニングのプログラム評価を含みながら、より大きな教育政策などの評価も含む。人間の発達に関するトレーニング方法を開発することをここ数年間行っていたが、そこからさらに、トレーニングプログラム自体の評価に自分の関心が向かうとは思ってもみなかったことである。

一つの関心領域を深めていくと、関心が新たな関心を呼び、専門領域の水平的な拡張と同時に、垂直的な深化が起こるのだということを身を持って感じている。今学期はよほどの余裕がない限り、現在受講しているコースで取り上げられている専門書や論文以外には手を広げないようにしたいと思う。

それだけ今は、実証的教育学の理論と手法を学ぶことに専念したいと思う。仮にそれら以外の専門書や論文を読むのであれば、書斎の机の上に今積まれている七冊の書籍と自分の研究に必要な論文だけにしたいと思う。 先ほど論文を読んでいた時に、「社会問題」と呼ばれるものの実態とそれへの関与について少しばかり考えを巡らせていた。そもそも社会問題というのは、社会的に構築された構成概念であるということが忘れられがちである。

そして、科学者や学者がそうした概念を生み出すことに携わっていることを見落としてはならない。当然ながら、科学者や学者が社会問題としてある現象を概念化することによって、そこから研究が進んだり、問題に対する打ち手が見つかったりする。

しかし気をつけなければならないのは、世の中の現象を不必要に概念化し、それが結果として思ってもいなかった形で社会問題として定式化されることである。さらに、そのように不必要に生み出された社会問題に対して、不必要な関与というものが企てられる可能性もある。

世間で社会問題と叫ばれていることの裏には、実は政治的・経済的な癒着と共謀が潜んでおり、科学者や学者が不必要に社会問題を概念的に作り上げている場合が少なからずあるのではないかと思う。

この話は先ほど自分が考えていたこととも繋がっている。人は本質的に自由であるはずなのに、なぜ私たちは自由を感じることができないのか?

それは自由という言葉があるからではないか、ということを考えていた。自由という言葉が生まれた瞬間に、私たちは自由を喪失したのである。

あるいは、自由という言葉が生み出されたことによって、自由を真に享受することが非常に困難になったのだ。言葉というのは本質的に分節化能力を持つ。

現実世界を切り取り、特定の対象を明瞭にする形で認識することに関して、言葉は不可欠である。しかしよくよくその性質を考えてみると、ひとたび一つの言葉が生み出されると、その言葉によって切り取られたものと、切り取られなかったものの区別が生じるのである。

つまり、自由という言葉を例にとってみれば、その言葉が生み出された瞬間に、「自由でないもの」が対置される形で生み出されたのだ。ひとたび生まれた言葉を白紙に戻すことなどできないため、私たちがもう一度真の自由を享受するためには、「自由」という言葉によって切り出されたものの性質を自分で精査し、その言葉によって対置された「自由でないもの」が一体何であるかを捉え直す必要があるように思う。

そのようなことを先ほど考えていたのだと思い出していると、夕方のフローニンゲンの空に晴れ間が広がった。ここからまた論文を二本読み、夕食後に作曲実践を行いたい。今日も普段と変わらない形で一日を終えることになるだろう。2017/9/9(土)

No.172: The Atypical Weather in Groningen A stormy wind is blowing outside. The recent weather in Groningen is very volatile.

The erratic weather is the epitome of dynamic systems. Yet, the recent turbulence of the weather in Groningen is unusual.

My memory tells me that it was not like this last year. I should avoid a hasty conclusion that the current weather is atypical because I have only two data points; the weather last year and that of this year.

What if the weather last year was unusual? If that is the case, the weather I am seeing right now is usual. Wednesday, 9/13/2017

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

© 2013 All rights reserved by Yohei Kato

 

免責事項:当サイトを利用したウェブサイトの閲覧や情報収集については、情報がユーザーの需要に適合するものか否か、情報の保存や複製その他ユーザーによる任意の利用方法により必要な法的権利を有しているか否か、著作権、秘密保持、名誉毀損、品位保持および輸出に関する法規その他法令上の義務に従うことなど、ユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

 

当サイトの御利用につき、何らかのトラブルや損失・損害等につきましては一切責任を問わないものとします。当サイトが紹介しているウェブサイトやソフトウェアの合法性、正確性、道徳性、最新性、適切性、著作権の許諾や有無など、その内容については一切の保証を致しかねます。当サイトからリンクやバナーなどによって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任を負いません。当サイト内には、他の著作物から引用し、文章を作成している記事がございます。万が一、著作権に抵触する場合にはお知らせください。速やかに対処させていただきます。