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1409.【北欧旅行記】いつも通りのハプニング


ブレーメンに到着した。無事にとは言えず。

リアーに到着する前のパスポートコントロールが通常の運行時間に含まれていなかったのだろう、予定よりも30分遅くブレーメンに到着した。そのせいで、事前にオンラインで購入していた列車を逃すことになった。

ブレーメンの駅でインフォーメーションデスクの担当者に掛け合ってみたが、当然のことながら、乗車したバスの遅延によってもチケットの返金ができなかった。結局、ブレーメンからハンブルグを経由してコペンハーゲンに行くためのチケットを再購入する羽目になった。

バスがこれほどまでに遅延するとは思ってもいなかったため、列車に乗り損ねることは想定外だった。ただし、こうした小さなハプニングは自分の旅には付き物であり、逆にこうしたハプニングが旅に彩りをもたらすと思った。

実際に、高速道路を走っている最中に、バスがブレーメン駅に遅れることが確実になった時から、潔い諦めの気持ちが現れた。普段の生活において、こうした諦めの気持ちを感じることはなく、この気持ちが生じる前の焦りにも似た気持ちも、日常生活を平凡に過ごしていてはなかなか味わうことができない。

購入した列車のチケットが無駄になることがわかり、焦りと諦めの気持ちが出てきた時、その他にも付随して様々な否定的な気持ちが湧いてきたのは間違いない。そうした気持ちが湧いてきた瞬間、何かを試されていると思った。

微視的かつ巨視的に状況を考えてみても、バスの運転手が悪いわけでも、乗客が悪いわけでも、パスポートコントロールを実施した警官が悪いわけでも、パスポートコントロールを生じさせたEUの情勢が悪いわけでもなかった。

結局、この30分の遅れの原因を誰に還元することもできないことがわかる。おそらくこれは起こるべくして起きたことであり、強いて挙げれば、公共交通機関が遅延する可能性を常に内包しているということを想定に入れていなかった私に責任があると言えるだろう。

リアーからブレーメンに行く最中に湧き上がった様々な否定的な感情と問題の所在を特定しようとする諸々の思考は、こうした状況に置かれなければ発生しなかったものである。こうしたことと遭遇することができるのが、ある意味、旅の良さの一つだろう。

この一件から様々な教訓を得ることができ、一つ一つの感情と思考と向き合うことによって、旅に彩りがもたらされたことに感謝する必要がある。 ブレーメン駅に到着するまで、持参したエマーソンの全集を少しばかり読んでいた。書斎にいるときよりも読書の速度は遅くなるが、旅の途中の読書は、またいつもとは異った印象を残す。

エマーソンの生涯に関する記述を読み、彼の根幹にある思想に触れた時、多大な共感の念が湧き上がった。エマーソンも自らの宿命を発見し、時代精神の影と格闘し、一生涯にわたって自分の内なる声を文章の形で表現し続けた人なのだということを知る。

とりわけ、彼の詩的な世界認識とそこから生まれる詩的言語は息を飲むものがある。エマーソンは間違い無く、肉の眼で世界を見ていたのでは無く、魂の眼でこの世界を見ていたのだ。

現実世界の現象が開示するよりも奥の世界を絶えず認識し、それを言葉の形にしていったのだ。エマーソンの最初の書籍 “Nature”の初版はわずか500部ほどであり、同時代人の好意的な評価を受けることはほとんどなかった。

実際に、版が重ねられたのはそれから12年が経ってからのことであった。その間にもエマーソンは、絶えず自己と現実世界、そして超越的な世界を見据えながら、自らの思想を築き上げていった。

エマーソンが一生涯にわたって己の言葉を彫琢し続けたことに、とても打たれるものがあった。その成果がまさにこの全集に凝縮しており、エマーソンの存在が書籍から今もなお立ち込めているかのようだ。

間もなくハンブルグに到着する。当初の予定では、ハンブルグからコペンハーゲンまでは乗り換えなしで行けたのだが、今乗っている列車の都合上、二回ほど途中で乗り換えをする必要があるようだ。コペンハーゲンに到着するのは予定よりも一時間半ほど遅い。

それでも大した遅れではないため、コペンハーゲンに到着し、ホテルに荷物を置いたら少しばかり市内を観光しようと思う。2017/8/8(火)

No.54: Individuality and Universality ——In my art I have sought to explain to myself life and its meaning. I have also intended to help others to understand their own lives——Edvard Munch Edvard Munch pointed out exactly the same thing as Edvard Grieg did. Both of them held the same intention to reach the universality of human beings.

They continuously created their works to attain individuality and transform it into the universal dimension. An authentic contribution to human beings starts only from the realization of ultimate individuality. Wednesday, 8/16/2017

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