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10957-10961: フローニンゲンからの便り 2023年9月24日(日)



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タイトル一覧

10957. 今朝方の夢

10958. 今朝方の夢の続き

10959. サイケデリクスの質的研究に向けた質問表の修正/サイケデリクスと様々な受容体

10960. イギリスの精神科医デイヴィッド·ナット教授の書籍と“Heroin(e) (2017)”というドキュメンタリーから考えさせられること

10961. サイケデリクス教育と最善の規制の立案に向けて


10957. 今朝方の夢


時刻は午前8時半を迎えた。日曜日の見事な朝空が広がっている。ここ数日は曇りがちの朝を迎えていたが、今日は雲1つなく見事な朝空を拝むことができている。朝日はとても穏やかで、とても清々しい。今朝方からはなんともう自動で暖房が入り始めている。昨夜の段階で、ひょっとしたら明日は湯たんぽを午前中に使う必要があると予想していたのだが、もう湯たんぽを使う必要があるぐらいだ。カレンダーを見てみると、確かにもう10月の足音が聞こえているので、湯たんぽを使い始めてもおかしくはない。昨日の午前中も足元から冷えていて、体が震えるほどの寒さを感じていた。寒さの様子を見て、先日届けられた新しい湯たんぽを使ってみるかどうかを判断しようと思う。


そんな寒さを感じさせる朝の世界の中で、今朝方の夢を振り返っている。夢の中で私は、見慣れない街の郊外にいた。そこは日本のようで、緑豊かな住宅地がそこに広がっていた。私は、小中学校時代の3人の親友たちと一緒にサッカーボールを蹴りながら住宅地を歩いていた。時折1人が大きくボールを蹴ってそれを遠くのもう1人が受け取るということをやったり、色々と工夫しながら住宅地を歩いていた。すると、川が氾濫している箇所に辿り着いた。向こう岸に行くにはどうしたらいいのかと4人で考えていると、1人の友人がボールを向こう岸の方に蹴ろうとしたのでそれを止めた。というのも、キックミスでボールが川の中に落ちてしまったら、ボールが流されて行ってしまうと思ったし、ボールが向こう岸に辿り着けたとしても、私たち自身が向こう岸に行ける保証はなかったからである。氾濫した川は、濃い緑色をしていて、藻が繁殖していた。


それ以外にも今朝方は、小中高時代のある友人(TK)を目の前にして、彼の運動センスを褒めている場面があった。彼は中学校時代はテニス部のキャプテンを務め、それでいてサッカーもうまかった。両方のスポーツがどちらも非常に長けていたので、その点についてその場にいた数人の女性に説明した。すると、彼女たちはそのことを知らなかったようで、その話を聞いた途端に彼に対する印象が変わったようだった。彼を見る眼差しが尊敬の眼差しに変わっていたのが興味深かった。せっかくなので、そこからは彼と一緒にサッカーボールを蹴って、彼がどれだけサッカーが上手いかを彼女たちに示そうと思った。そこで夢の場面が変わった。フローニンゲン:2023/9/24(日)08:52


10958. 今朝方の夢の続き


呼吸法をしてアニマルフローをしたら、随分と身体が温かくなった。この様子であれば、湯たんぽを使う必要はなさそうだ。室温も20度になり、暖房も自動で止まった。


美しい朝日を眺めながら、今朝方の夢の続きについて振り返っている。夢の中で私は、実際に通っていた小学校に似た場所にいて、各教室を見て回っていた。何を目的にしていたかというと、それぞれの教室で様々な分野の教授が1人1人模擬レクチャーをしていて、私は博士論文のアドバイザー候補を探していたのである。ここからシロシビン·マッシュルームを本格的に研究していくに際して、誰が望ましいアドバイザーだろうかと考えながら教室を見て回っていた。すると、ある教室で自分の研究テーマにつながるような興味深い話をしている男性教授がいたので、その教室に入って話を聞いてみることにした。模擬レクチャーが終わると、その教授は黒板に英語で“Anthropology”と書いた。それを見て、その教授の専門分野は文化人類学なのだと思い、自分の研究分野と少し違うなと思った。なので教室を離れ、そこからもいくつかの教室に行って模擬レクチャーを聞いてみた。しかしながら、あまりピンとくるものが無く、少し残念に思っていたところ、廊下で偶然にも中学校時代のバスケ部の顧問かつ理科の先生に出会った。先生はとびきりの笑顔で私との再会を喜んでくれた。自分がこれからどのような研究をしようと思っているのかを伝えると、先生はかつてキノコを研究していたらしく、親切にも自分のアドバイザーになってくれるとのことだった。それを聞いて私はとても嬉しくなった。だが1つ気がかりだったのは、先生は博士号を持っているかどうかだった。確か論文アドバイザーの要件として博士号の取得が挙げられていたように思えたので、先生にはアドバイザーになってもらうことを一旦保留にしてもらい、そこからもう少し教室を回ってみることにした。これまでの教室は全て外国人の男女が教壇でレクチャーをしていたが、最後に覗いた教室では少し年老いた日本人の男性教授が教壇でレクチャーをしていた。声がとても小さく感じたが、内容としてはとても面白く、その先生はどうやら東大で博士号を取得し、今も東大で教授として勤務しているようだったので、博士論文のアドバイザーをお願いできないかと持ちかけてみることにした。模擬レクチャーが終わり、他の聴講者がいなくなってから、その先生と1対1でお話をさせていただくと、先生は私の研究に強い共感と関心を持ってくださり、アドバイザーになっていただけるとのことだった。私はそれに大変感謝し、アドバイザーが正式に決まったところで、ここから本格的に研究ができるぞと思った。部活の顧問かつ理科の先生には後ほどお礼と共に話をしておかなければいけないと思った。そのような夢を見ていた。フローニンゲン:2023/9/24(日)09:33


10959. サイケデリクスの質的研究に向けた質問表の修正/サイケデリクスと様々な受容体


日曜日の朝は引き続き平穏さに満ちている。小鳥たちが嬉しそうに鳴き声を上げていて、朝日の光とそよ風を浴びた木々も大いに喜んでいるように見える。


先日、サイケデリクスの研究のために作成した質問用紙の問いは10個ほどあるのだが、前回の体験の後に改めて自分でもその質問を眺めてみたところ、体験直後に文章記述型で10個の問いに答えるのは大変だと思われたので、研究目的に応じて問いの数を絞りたいと思う。問いの中でも「サイケデリック·スピリチャリティ」に関する問いは斬新なので、それは残しておきたい。問いの数は多くて3つまでがいいだろうか。3つほどであれば、体験直後に記述するのも無理はなく、むしろ体験を振り返る意味も込めてちょうどいいように思う。サイケデリック·スピリチャリティ以外の残り2個の問いをどうするかはまた追って考えてみたい。


サイケデリクスについて毎日探究を進める中で、本当に未知で不思議なことがたくさんあるなと驚かされる。最終的には、ロイ·バスカーが述べる超越次元でのメカニズムや働きがサイケデリクスにはあり、そこの解明は非常に難しい。哲学的·科学的な叡智を結集して、少しでもその次元のメカニズムや働きを明らかにしていきたいものである。


先日、カンナビスに関する学術書を読んでいると、CB1受容体が主要なチャクラに対応していることに驚いた。THCは脳内や中枢神経に多く存在するCB1受容体に対して作動因として働きかける。さらには、CB2受容体に対しても同様の働きかけをする。CB2受容体は、脳内や中枢神経に少しだけ存在しており、多くは免疫系の末梢組織、消化器系、末梢神経系などに分布している。これに関する話が昨日のゼミナールのクラスの中でも出てきたのが印象的である。


カンナビスやシロシビンの生理学的な働きについての学術書や論文を読んでいると、“agonist”という言葉が出てくる。これは日本語ではカタカナでアゴニストと呼ばれていて、「受容体刺激物」や「受容体作動物」という意味を持つ。シロシビンが体内に取り込まれると、それはシロシンに変換され、それはセロトニン受容体に対してアゴニストして働きかけ、セロトニン以上の働きをする点が興味深い。カンナビスに含まれるCBDやTHCも同様に、カンナビノイド受容体に対してアゴニストとして働きかけ、体内で自然に分泌されるカンナビノイドよりも強い働きかけをするという理解を持っているが、これについては改めて調べてみよう。老化研究とのつながりで言えば、身体のホメオスタシスを司るエンドカンナビノイド系が活性化されれば老化も防げるといったことも起こるらしく、その点についてもアンテナを張っておきたい。最後に、LSDとシロシビンには交差耐性があるが、それらはTHCとの間には交差耐性はないという点も今後のサイケデリクスの摂取実践において大切となる知識である。フローニンゲン:2023/9/24(日)10:47


10960. イギリスの精神科医デイヴィッド·ナット教授の書籍と“Heroin(e) (2017)”というドキュメンタリーから考えさせられること


現在読み進めているイギリスの精神科医デイヴィッド·ナット教授の書籍は非常に洞察が深い。書籍を読み進めていると、第7章のタイトルそのものが深く考えさせられるものだった。それは、「もしアルコールが今日発見されたら、それは合法なものとして扱われるだろうか?」というものである。それまでの章の中で、依存度合い、致死率、総合的な害悪のスコアで軒並みアルコールはタバコと並んでトップに来ているというデータをとことん提示されていたこともあり、ひょっとしたら今アルコールが発見されたら、それは決して合法な物質とは扱われないのではないだろうかと思わされた。これから世界の様々な国でサイケデリクスに関する規制の見直しが行われるだろうが、その時には既存の危険な物質に対しても合わせて規制を見直して欲しいものである。その際には、その物質が個人にもたらす生理学的·神経学的側面や、心理学的側面に関する研究結果をもとに議論することに加えて、その物質を取り巻く社会学的·経済学的な側面まで考慮にれた議論をして欲しいものである。いつの日か自分もその議論に加わって、真に意味のある規制を立案することに貢献したいと思う。


ちょうど今見ているNetflixの“Heroin(e) (2017)”というドキュメンタリーは、オピオイドの非常に強力なヘロイン中毒者で溢れるウェストヴァージニア州が特集されている。そこでは日々ヘロインの過度な使用によって警察や救急隊員が街をあちらこちらに駆けつけている様子が映し出されている。そうした様子を見ながら、ヘロイン中毒に伴って社会が負担している経済的なコストの大きさを考えさせられる。経済的なコストの観点で言えば、ナット教授が引用いているデータによると、アルコールによる経済的コストが最も高く、その次に喫煙が挙げられている。サイケデリクスの規制について考えていく際には、こうした点にまで踏み込んで議論していく必要がある。それでは引き続きナット教授の書籍を読み進めていき、その初読が終われば、また次の書籍の初読に取り掛かりたいと思う。フローニンゲン:2023/9/24(日)14:55


10961. サイケデリクス教育と最善の規制の立案に向けて


危険だと知ってそれに手を出す人は、何もドラッグだけではなく、エクストリームスポーツやギャンブルなどでも一定するいるだろうし、それをゼロにすることはできないだろう。それは進化生物学的に言えば、そうした人が一定数いるからこそ、危険を顧みずにそれに向かっていくことで人類という種が保存され、進化してきた歴史があるはずである。そうしたことを考えながらも、とは言え多くの人にっておはそれが本当に危ないという知識がしっかりあれば、それに手を出すリスクは下がるだろうと考えられる。そのように考えてみると、尚更教育というものが重要になることが明らかになってくる。自分が関与するべき教育分野は、サイケデリクス教育に自ずからなっていくだろう。


どのような種類のサイケデリクスがどのような効果と危険性を持っているのかを知識としてしっかり押さえておくことは、既存の危険な薬物に手を出すリスクを下げるだろうし、次から次へと開発されていくデザイナーズドラッグに手を出すことにも慎重にさせるはずである。そう考えてみると、サイケデリクスの中でも歴史が長く、数多くの実証研究に耐えてきたサイケデリクスは尚更規制でがんじがらめにするべきではないという方向性が見えてくる。それらをがんじがらめに規制をするから、知識のない一般人がそれらに類似する効果を持つと宣伝される危険なドラッグやデザイナーズドラッグに手を出してしまうという構造が見えてくる。それこそ、イギリスの精神科医のデイヴィッド·ナット教授が引用している総合的な危険度合いで言えば、LSDやシロシビン·マッシュルームは危険度合いが最も低く、それらのサイケデリクスは大きな知覚変容や治癒的効果をもたらすものであるため、これらの物質がきちんとした規制のもとに解禁されれば、他の本当に危険なものに手を出す可能性をかなり低く下げられるのではないかと思う。LSDやシロシビン·マッシュルームの体験で満足できない一般人は決して多くないと見積もられ、当然ながらそれらを超えるようなものを求める者が一定数いるであろうことは上記の進化生物学的な説明からも必然であろう。いずれにせよ、規制で人を縛ることは百害あって一利なしの状況が世界の様々な国で露呈しているのであるから、その事実を真摯に受け止めて、人々にとって、社会にとって最善の規制を考えていくべきであろう。フローニンゲン:2023/9/24(日)15:08

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