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10563-10566: フローニンゲンからの便り 2023年7月4日(月)



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タイトル一覧

10563. 旅から戻ってきた最初の夢

10564. 奉仕活動に向けて

10565. 身体的な適応の中で

10566. 演奏技術の発酵/溶け合う夢とリアリティの中で


10563. 旅から戻ってきた最初の夢


時刻は間も無く午前6時を迎える。今の気温は12度で、非常に肌寒い。2階の気温も随分と下がっていて、雰囲気としては秋の寒さのようである。今週末からはまた少し気温が夏らしくなるようだが、少なくとも今日から明後日までは秋のような感じである。今日の最高気温は19度までしか上がらず、明日に至っては16度までしか上がらない。フローニンゲンに戻ってきた昨日も気温が16度でしかなく、長袖を着ないと寒いほどだった。体感温度は14度とのことだったのでなお寒さを感じていた。プラハやミュンヘンに滞在していた時よりも気温が低いので、体調管理には気をつけなければならない。7月を迎えても肌寒い感じはフローニンゲンに戻ってきたという感じにさせてくれたのは確かであり、むしろ夏でもこにのように涼しいことに感謝したい。暑さの中で頭が働かないこともなく、クーラーをつけて身体の機能をおかしくしてしまうこともないことは幸いである。ただ、それにしても今日は本当に寒い。


旅から帰ってきての最初の朝に見た夢を振り返っている。昨日は旅の疲れもあったので、早めに入浴をし、そして早めに就寝した。就寝した時刻は午後9時半ぐらいだったから、まだ辺りは随分と明るかったのを覚えている。


夢の中で私は、見慣れない大きな博物館にいた。そこは外国の町の郊外にある博物館で、自分がこの間調査をしていたトピックの資料が豊富に所蔵されていた。しかも、自分がレポートにまとめた順番で資料が展示されていたので驚いた。レポートに盛り込めなかったような細かな事柄もそこで改めて学ぶことができ、とても有益だった。しばらく1人で資料を閲覧していると、博物館の館長らしき外国人の中年男性がやって来て、自分に声を掛けてきた。館長は私のレポートを読んでくれていたらしく、館長が言うには、私の頭の働かせ方は高度な知能を持つ地球外生命体のそれと似ているとのことだった。それは褒め言葉として受け取ったが、高度な知能を持つ地球外生命体の頭の働かせ方というのは具体的にどのようなことを言うのだろうかと気になり、自分で考えてみることにした。すると、スマホに着信があり、電話に出ると、アメリカの一流大学から教授職として迎え入れたいという打診だった。その大学には前々から関心があったので、私は何も躊躇することなく、そのオファーに応じた。そのような場面があった。


それ以外には自分の可愛い娘と孫娘が登場する場面があったのを覚えている。特に孫娘はとても可愛く、彼女と接していると時を忘れてしまうほどだった。娘からは、あまり孫娘を甘やかしすぎないように言われていたが、実際に孫娘を前にするとそれは難しく、甘やかしていると言われてもいいので深い愛情を示し続けたいと思った。そのような夢を今朝方は見ていた。フローニンゲン:2023/7/4(火)06:12


10564. 奉仕活動に向けて


時刻は午前7時を迎えたところである。鳩がホーホーと鳴いていて、辺りには静けさが漂っている。小鳥たちも鳴き声を上げ始め、朝の静寂な世界に彩りをもたらしてくれている。昨夜から今朝方にかけて雨が降っていたようで、木々に雨滴がまだ付着している。そう言えば、昨夜就寝に向かっている時から雨音が聞こえ始めていたのを今思い出した。今朝方のこの寒さは雨によるものかもしれない。プラハ ·ミュンヘン旅行に出かける前はもう随分と暑い日が続いていて、部屋の中では夏着だったが、今日はほぼ冬着の状態である。流石にヒートテックはもう履いていないし、上に3枚重ね着をする必要はないが、長袖長ズボンに靴下を履くという出で立ちで過ごしている。これが7月のフローニンゲンの様子である。


昨日旅から帰ってきて、改めて自分の取り組みの方向性について考えていた。これまでの取り組みの多くが、誰かに対して直接にサービス提供をするものだったとしたら、今後はより一層名前も顔も知らない人たちに奉仕したいと思う。公共政策に関する取り組みはまさにそうした奉仕の1つの姿になるだろう。書籍の執筆もまたそのような不特定多数の人への奉仕になるであろうから、今後もその取り組みを続けていきたいものである。今から取り掛かる翻訳出版もまた不特定多数の人への奉仕活動である。毎日5つのサブチャプターを翻訳していけば、あと6日ほどで翻訳が終わる。今日は28から32までのサブチャプターを翻訳していこう。翻訳が終われば、旅の最中に購入した7冊の学術書を取り上げた音声ファイルを作成して、それをゼミナールの方に共有しようと思う。旅から帰ってきて、今日からゆっくり着実に自分の取り組みを前に進めていこう。フローニンゲン:2023/7/4(火)07:10


10565. 身体的な適応の中で


時刻は午後4時半に近づいている。今日のフローニンゲンは早朝から肌寒く、家では秋が深まり始めた頃の格好をしていた。先ほど旅行明け初めての中央市場への買い物に出かけた時にも、薄いスウェットを着て出かけた。市場についていつもの野菜売り場で野菜と果物を購入して帰る頃には体も暖かくなっていたのでスウェットを脱いで鞄にしまい、半袖で帰ってきた。プラハとミュンヘンでは結構暑く、フローニンゲンは肌寒いような気候なのでそのギャップに気をつけなければならず、今身体がゆっくりと適応しているような状態である。朝起床した時には喉が少し痛く、鼻水も出ているような状態だった。これはいつも季節の変わり目に起こる身体的調節のサインのような現象である。それが旅が終わって翌日に出た。今日も早めに就寝し、体調を速やかに万全の状態に戻していきたいと思う。


今日は身体の調整の日と位置付けたので、翻訳は無理をせず、5つではなく、2つずつサブチャプターを翻訳していった。明日からもまたこのくらいのペースで無理なくゆっくり翻訳を進めていこうと思う。このペースで翻訳していっても、今月の中旬には翻訳が完了する。そこからしばらく原稿を寝かせ、最初から最後までレビューした上で原稿を編集者の方に送ろうと思う。


今日からミュンヘンの美術館で購入した書籍の即興解説を始めた。まず最初に手に取ったのはビョンチョル·ハンの“Absence”という書籍で、その中身にかなり刺激を受けている。東洋と西洋の思想を対比させる時に、「不在」という概念を用いていき、東洋の芸術や建築、さらには食事の仕方を含めた生活の中に不在の性質がいかに体現されているかについての説明がなされいて、それにはハッとさせられるものがあった。西洋世界で人生の3分の1を過ごし、残りの人生を東洋で過ごしている自分には大いに納得させられる思想がそこに展開されていて、得るものが非常に多いと感じている。今から夕食準備の時間まで引き続き即興解説の音声ファイルを作っていこうと思う。フローニンゲン:2023/7/4(火)16:32


10566. 演奏技術の発酵/溶け合う夢とリアリティの中で


時刻は午後8時を迎えた。今、穏やかな夕方の空が目の前に広がっていて、夕涼みをする小鳥たちの鳴き声が聞こえてくる。今日は肌寒い1日だったが、明日は今夜からの雨によってもっと気温が下がる。予報では16度ほどしか気温が上がらないようだ。明日は強い雨が降るようだし、特に予定もないので外出することなく1日中大人しく家で過ごそうと思う。翻訳作業と学術書の読解が捗るであろうことは何よりである。


先ほど旅行から帰ってきて初めての箏の稽古をした。旅を挟んで9日ほど箏に触れることはなかったが、旅行前は毎日箏の演奏をしていたこともあって、それが熟成期間を経て何かがまた1つ発酵したような感覚がした。9日振りに演奏してみても技術が衰えている感じはなく、むしろ何か演奏がしやすいように感じたのである。プロの演奏者は毎日数時間ほど演奏し、数日間楽器に触れない日を作らないようにしていると聞いたことがあるが、技術の発達過程においては数日間楽器から離れてみることも重要なのだと思わされる。鍛錬したことを寝かせることによって、技術的発酵現象というものがあるのだと実感した次第だ。


今夜はどのような夢を見るだろうか。夢とリアリティは互いに溶け合っていて、夢の始まりとリアリティの始まりの明確な差はない。どちらも溶け合って生み出しているのがこの世界なのだ。このリアリティは夢のように漂っていて、夢はリアリティのように漂ってもいる。どちらも見方によっては堅牢なものであり、同時に移ろいやすく絶えず変化しているものでもある。固定的な実体を持つものは存在せず、全てが空性を体現する形で絶えず不在の不在化を通じて千変万化している。この自己もそうだし、この自己の人生もまたそうだ。明日もまた不在の不在化を通じて新たな姿として誕生する。それは充満した空性の輝きを放つ。明日もまたそうした輝きを通じて1日を生きる。そうした誓いと共に今日という素晴らしき1日を終えていきたい。フローニンゲン:2023/7/4(火)20:09

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