top of page

8774-8777: マルメからの便り 2022年7月15日(金)



No.3817 朝の背後の世界_The Hidden Morning World


本日の散文詩(prose poetry)& 自由詩(free verse)

No.1676, Shining Malmö

The morning in Malmö is shining now.

I’ll be able to enjoy bathing the sun energy today.

Malmö; 06:00, 7/15/2022


No.1677, Abstraction

Transcendence resides in abstraction.

So does a demon.

Abstraction is a hotbed of the sacred and demonic.

Malmö; 17:48, 7/15/2022


下記のアートギャラリーより、本日のその他の作品(3つ)の閲覧·共有·ダウンロードをご自由に行っていただけます。

本日の3曲


全ての楽曲はこちらのMuseScore上で公開しています。

楽曲の一部はこちらのYoutubeチャンネルで公開しています。

タイトル一覧

8774.【マルメ滞在記】マルメで見た最初の夢

8775.【マルメ滞在記】朝の計画/今朝方の夢の続き

8776.【マルメ滞在記】寄生虫としての価値/過度なグローバル化

8777.【マルメ滞在記】イーナ·パーソン氏のギャラリーを訪れて


8774.【マルメ滞在記】マルメで見た最初の夢


時刻は午前5時を迎えた。昨夜はぐっすり眠ることができ、今朝はとても良い目覚めを迎えた。実は朝の4時前に1度目を覚ましていて、その時にはもう窓のカーテンの隙間から外の明るさが見えてきた。どうやらスウェーデンは、フローニンゲンよりも日が沈むのが遅いだけではなく、日が昇るのも早いらしい。これは、6月下旬前後の白夜のシーズンがちょうど終わった頃だからだろうか。そのようなことを思う。昨日は、アムステルダムのスキポール空港で歴史的な混雑を体験し、3時間近くずっと立っていたことの影響もあった熟睡できたのかもしれない。今、熟睡中に見ていた夢について振り返っている。


夢の中で私は、実際に通っていた中学校の校舎の中にいた。廊下を1人で歩いていると、後輩や先輩から随分と声を掛けられたが、同級生の姿は見当たらなかった。2階から1階に降りようとすると、1階の階段あたりで後輩が段ボールを何個か抱え、それを廊下の地面に置いている姿を見かけた。どうやらそれらの段ボールをゴミ捨て場に持っていく必要があるみたいで、手を貸そうかと述べると、その後輩は笑顔で「自分でできます」と答えた。彼なら心配はいらないだろうと思って私しはまた校舎を歩き始めた。すると、バスケ部の先輩かつ生徒会長が私に声を掛けきた。何やら3階の先輩の教室で見せたいものがあるとのことだった。私は先輩についていき、再び階段を上がって3階に向かった。その間にも、先輩が色々と面白い話をしてくれ、教室までの会話を楽しんだ。教室に到着すると、私は右から2番目の列の前から2番目の席に座った。先輩の教室であるにもかかわらず、自分の席はそこしかないと思ったのである。先輩は、1つ左隣の列の前から2番目の席に座り、部活の副キャプテンの先輩の話をしようと思って、少し話し始めたら、なんとその先輩がさらに1つ向こうの列の前から2番目の席に座っていたので驚いた。別に先輩の陰口を叩いたわけではなく、むしろその先輩のことを褒める内容だったので、先輩はむしろ照れ笑いを浮かべていた。ふと教壇の方を見ると、女子バスケ部の小柄な先輩がそこに立っていて、私を歓迎してくれているようだった。さて、そこから生徒会長の先輩がふと、卒業に際して私に渡したいものがあるとのことだった。何やら先輩は最近絵を描くことを始めたらしく、描いた絵を買わないかという誘いだった。てっきりタダでもらえるのかと思ったら、まさか買ってくれとお願いされるとは思ってもみなかった。返事を少し渋っていると先輩が、「5万円の小さな作品だったらどう?」となぜか申し訳なさそうな笑顔を浮かべながら述べた。私は、「どんな色使いですか?」と尋ねると、黒一色しか用いていないと先輩は答えた。確かに黒色は、他の色以上に何かを語る力を持っているが、私は色が様々ある方が好みだったので、先輩のその申し出を断った。先輩は少し残念そうな表情を浮かべていたが、納得したようだった。教室から外に出たところで夢の場面が変わった。そのような夢を見ていた。マルメ:2022/7/15(金)05:16


8775.【マルメ滞在記】朝の計画/今朝方の夢の続き


昨日の夕方にマルメに到着した時、随分と肌寒いことに驚いた。半袖で歩いている人はほとんどおらず、みんな何かを羽織っていた。この街が海沿いにあることも影響してか、気候としてとても涼しい。今日も最高気温は19度までしか上がらず、最低気温は12度とのことである。幸いにも日中の活動中は晴れが続き、夜に少し小雨が降るようである。そうしたことを踏まえると、今日は折り畳み傘を持って行かなくて良さそうだ。


今日から本格的に観光を始める。ホテルの朝食は時間を指定して予約をする必要があり、今朝の朝食は午前8時半から摂ることにした。明日からは午前9時にしてもいいかもしれないと思う。朝食はビュッフェ形式とのことである。どんな食事なのかを楽しみにしながら、朝食までの時間はいつものように創作活動に従事したり、書籍の原稿をブラッシュアップさせたいと思う。昨日、フローニンゲンからアムステルダム空港に向かう列車の中で、参考文献リストのナンバリングを行い、文献リストの体裁を整えていた。結局、文献リストとして473冊掲載することになったのだが、どこか切りがよくないので、紹介したいと思っていたが掲載していなかった書籍を加えて、切りよく500冊ほどリストアップしたいと思う。追加で紹介する27冊の書籍のうち、いくつかは発達理論関係のものを入れたい。また、本文を確認したところ、ニック·ランド、マーク·フィッシャー、フィリップ·グッドチャイルド、ポール·ヴィリリオに関して、数冊ほど抜けている書籍があったので、それらをまず優先的に文献リストに追加しておこうと思う。


先ほど夢について振り返っていたが、ふと、その他の夢について断片的に思い出した。夢の中で私は、実際に通っていた高校の教室にいて、その教室の机や椅子は全て後ろに片付けられていた。前の方の空いたスペースで、歳が随分上の見慣れない男性と、2人の友人と一緒に話をしていた。しばらく会話を楽しんでいると、ふとその年上の男性が昔流行ったアニメの歌を歌いたいと突然言い出した。突然のことだったので少し面食らったが、そのアニメは自分たちの世代にも非常に人気があり、私もそれを見ていた。オープニングの歌をぜひ歌いたいとその人が述べたので、教室の教壇の近くにあったカラオケ機のような機器を使い、早速その曲を掛けてみた。すると、曲の出だしのところを聞くだけで懐かしくなり、その場にいた全員のテンションが上がっていた。私はみんな元気よくその歌を歌い、とても気分が晴々した。すると気がつけば私は、見慣れない駅の近くにいた。駅の構内に入るために、階段を上ろうとしたら、その階段の手すりの上を若い男性が勢いよく滑るようにして降りて来た。見ると、高校時代の同級生であり、何やら彼は階段の手すり降りのフリースタイルで有名になっているとのことだった。彼のアクロバティックな動きには魅了されるものがあり、いつの間に彼がこんな芸を身につけたのだろうかと不思議に思った。マルメ:2022/7/15(金)05:34


8776.【マルメ滞在記】寄生虫としての価値/過度なグローバル化


時刻は午前9時を迎えた。つい今し方、朝食を食べ終えて部屋に戻って来た。現在宿泊中のレストランはとても落ち着いた雰囲気でゆっくりと朝食を味わうことができた。実は朝食の1時間前に、レストランに降りて行ってコーヒーだけをもらい、自室に戻ってコーヒーを飲みながら読書をしていた。今回の旅行には、フィリップ·グッドチャイルドのマネー神学に関する2冊の書籍を持参していて、昨日アムステルダムのスキポール空港で3時間弱並んでいるときにもずっと彼の書籍を読んでいた。あの大行列を成していた光景がまざまざと思い出され、その記憶が読書体験に染み付いていて、これは今後一生忘れないのではないかと思う。まさに本に着いたコーヒーの染みと同じく、それは自分の固有の記憶を引き出してくれるはずだ。


早朝の読書の際には、価値というものについて改めて考えていた。それは寄生虫のように様々なものに寄生する性質を持っていると改めて思ったのである。価値は至る所に存在し、目に見える物体に寄生したり、あるいは目には見えないものに寄生する。そして現代の資本主義の世界においては、その価値はすぐさま金銭換算されるケースがほとんどである。もちろん金銭換算の魔の手から逃れている価値も存在していて、それについてはこれからもなんとかして単純に金銭価値を付与する流れから守っていかなければならないように思う。グッドチャイルドは価値についても随分と考察を展開しているので、これからその箇所を読み進めていく。


その他には、改めてグローバル化について考えていた。グローバル化を過度に推し進めようとすることもまた、エゴの拡張欲求や有限な生からの逃避衝動の現れなのだろう。昨日見た映画においては、図書館という公共空間がもはやその機能を失いつつある姿が描かれていた。過度なグローバル化を推し進めようとする動きがまだ見られるこの時代において、何をグローバルに開き、何を国家に閉じて運営していくべきのかをより真剣に考えなければならないように思う。何でもかんでもグローバル化しようとするのは、公共的なものをますます崩壊させることにつながる。グローバル化という言葉もまた肯定性の産物であり、一見すると聞こえがよく、それは自由を体現しているかのような響きがするが、それが過度に行き過ぎた有り様が現代の社会の姿なのだ。肯定性に満ちた言葉の響きに惑わされず、その実態を真摯に見つめながら、社会の運営のあるべき姿を考えていく必要性を強く感じる。マルメ:2022/7/15(金)09:17


8777.【マルメ滞在記】イーナ·パーソン氏のギャラリーを訪れて


時刻は午後3時を迎えた。先ほど仮眠を取り終え、今は頭がすっきりしている。今日は予想以上に早くホテルに戻ることができた。観光として、「Malmö Konsthall」という現代アートの美術館に行き、その後に、マルメ現代美術館に訪れた。どちらも無料で入れることに驚いたが、スウェーデンは結構無料で入れる美術館があるのだろうか。アートを広く市民に公開している点に大変好感を持った。ただし、どちらの美術館も驚きを与えくれるような作品はさほどなく、強いて挙げれば、現代美術館で見たハンス·エリクソン(1921-1997)の数点を立ち止まってゆっくり見たぐらいであった。2つの美術館を訪れたことに加え、美術館の近くの書店を2つほど巡ってみたが、ロビンさんからお願いされていたブルース·リーの書籍のスウェーデン語のものはなく、ヨーテボリやストックホルムに行ったときにもまた本屋に立ち寄って探してみようと思う。そもそもマルメには大型書店はないような印象である。


今日訪れた2つの美術館よりも優れた作品を見ることができたのは、とあるギャラリーでのことだった。ちょうど昨日、スーパーが入ったショッピングモールの横にギャラリーがあることに気づき、昨日はもう閉まっていたが、今日スーパーに行く前に改めて通ったらドアが開いていたので、中に入ってみた。ギャラリーによっては少し入りにくい雰囲気を持っているところも多いが、そのギャラリーは四方八方がガラスで中の様子がよくわかり、ドアも開放的だったので、何の気兼ねもなく中に入ることができた。すると小柄な年配の女性が出て来て、その方がこのギャラリーの作品を作った画家であるとすぐにわかった。その方の名前は、Yna Persso(イーナ·パーソン)さんという。どの作品も自分好みの色使いであり、作風も抽象画だったので、自分の美的感覚を大いに刺激してくれた。幸いにも、ギャラリーに入ったときには自分しかいなかったので、パーソンさんにそれぞれの作品を解説してもらえた。どうやらパーソンさんは6年間ほど日本語を習っていたらしく、作品の中には平仮名や片仮名、そして漢字が散りばめられているものがあり、とても興味深く思った。もし自分の持ち家があり、そこで落ち着いている状況であれば、パーソンさんの作品を何か購入したいと思うぐらいに自分の好みにあっていた。価格としてとても手頃な値段であり、手が出せないというようなことは決してなかった。パーソンさんは気さくな方で、どの作品も嬉しそうに解説してくれた。そんな様子を見てか、そこからは若い2人のスウェーデン人の女性や、家族連れの人たちも入って来て、ギャラリーが賑わった。帰り際、パーソンさんの名刺をもらい、どうやらインスタグラムをしているそうであり、そこで作品を見れるようなので、すぐに見てみようと思う。マルメ:2022/7/15(金)15:29

 
 
 

Comments


過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

bottom of page