No.1548 朝光の渦_A Vortex of Morning Light
本日の言葉
You can consider meditation practise as a good, even excellent way to overcome war in the world: our personal war as well as the bigger war. Chögyam Trungpa
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タイトル一覧
6399. 引っ越しの再考/Netflix/今朝方の夢
6400. 借り物としての肉体と精神/本日見た映画より
6399. 引っ越しの再考/Netflix/今朝方の夢
時刻は午前6時を迎えた。この時間帯の辺りは真っ暗であり、空の様子はわからないが、天気予報によれば、今日は小雨が降るとのことである。
最高気温は11度、最低気温は6度であるから、それほど寒くはない。10月の初旬においては、フローニンゲンの方がヘルシンキよりも寒いこともあったが、今はもうそのようなことはなく、ヘルシンキの気温の方が随分と低くなっている。
昨夜改めてふと、フローニンゲンの現在の自宅に戻ってきて、この家での生活にさほど不満がないことがわかった。寝室と書斎は別れているし、家全体として1人で生活するには十分広く、シャワーとは別にゆったりと寛げる浴槽もある。そうしたことを考えてみたときに、焦ってこの寒い時期に引っ越しをしなくてもいいのではないかと思ったのである。
これからますます気温が寒くなるにもかかわらず、当初は年末あたりでの引っ越しを考えていた。現在の自宅にさほど不満がないのであれば、無理をして寒い時期に引っ越しをする必要はない。また、現在不動産市場に出ている物件は、完全に自分が望む条件に合致するかというとそうでもないので、やはり再考が必要に思えてきたのである。
フローニンゲンの不動産市場については、友人のメルヴィンにも何度か話を聞いていて、賃貸よりも家を購入してしまった方が良い場合もあるので、家の購入を検討してもいいかもしれないと思う。購入した家に4、5年ほど住んで、それを売却する形でフィンランドに引っ越しをするというのも選択肢の1つである。
いずれにせよ、年内に引っ越しをするという案は一旦保留にし、家を購入するにせよ、新しい物件を賃貸するにせよ、冬が終わり、春がやってくる頃にしようと思う。とりあえずはもう少し様子を見る。
昨日は5本の映画作品を見た。今、U-NEXTという動画配信サービスを活用しているのだが、それと並行してNetflixも契約しようかと思っている。
当初はどちらのサービスを使うのか迷い、結局U-NEXTを選んだのだが、配信されているコンテンツは当然ながら重なるものもあるが、片方にあってもう片方にはないコンテンツもたくさんあるため、どちらかではなくて、どちらも契約してしまっていいように思ったのである。
Netflixのスタンダードプランであれば月々わずか1200円であるから、大きな出費では決してない。むしろ、映像作品を通じて探究活動に乗り出したのだから、Netflixと契約することは必要な投資のように思えてくる。Netflixは、オリジナルコンテンツが非常に充実しており、いくつか気になるものがあるので、近日中にまずはトライアルから申し込んでみようかと思う。
静かな朝の世界の中で、今朝方の夢について振り返っている。夢の中で私は、鯨の解体現場にいた。そこには見知らぬ日本人の男性が数名いて、その中には有名な芸能人が何人か混じっていた。
彼らは各人大きなシロナガスクジラを捕獲し、思い思いに解体していた。解体の様子はそれほど残虐ではなかったが、ある男性が解体後の鯨を引きながら地面を移動させているときに、鯨の肉から赤い血が滴り落ちていた。
彼らは思い思いに鯨を解体した後、そこからまた各人が好きなように料理することになっていた。私はその一部始終をただ眺めていた。
次の夢の場面では、大きな宴会会場に私はいた。そこでは、ある芸人の男性が、メロンソーダの巨大な瓶の中に入り、炭酸の泡が下から上昇してくることに合わせて、瓶の蓋の部分から飛び出してきた。それはその芸人が売りにしているパフォーマンスのようだった。
私も何かその場でパフォーマンスをやろうと思ったが、何がいいかを考えていると夢から醒めた。日本に一時帰国して以降、夢の世界は随分と落ち着いている。覚えている夢の量が減っていることは確かである。
今朝方の夢において、鯨のシンボルが出てきた。これは滅多に出てこないシンボルなので、それが何を示唆しているのか、ドリームディクショナリーを通じて少し調べてみようと思う。フローニンゲン:2020/11/12(木)06:45
6400. 借り物としての肉体と精神/本日見た映画より
時刻は午後7時半を迎えた。今、1日がゆっくりと終わりに向かっている。
早朝の天気予報では、今日は1日中曇りのはずだったが、夕方には晴れ間が見え、西日が差し込む時間帯があった。この時期の穏やかな太陽の光を眺めていると、心がとても落ち着く。それもまた自然の恵みである。
肉体も精神も、一時的な借り物として与えられた大切なものだという認識。そんな認識がふと芽生えた。
肉体や精神を日々忙しなく働かせていると、実はそれがこの人生において一時的に貸し出されたものだということを忘れてしまいがちである。今日は、肉体や精神が貴重な借り物であるということに気づける瞬間があった。それはとても大切な気づきのように思える。
今日も昨日に引き続き、5本ほど映画を見た。欧米映画を2本、韓国映画を1本、邦画を2本である。今日は2時間ほどのオンラインミーティンがあったことを考えてみると、5本映画を見れたことは充実感を与えてくれる。
本日見た映画の中に、『しあわせの絵の具:愛を描く人 モード·ルイス(2016)』というものがある。この作品を見ながら、絶望な時代だからこそ傑出した表現者が生まれるということ、そして、その表現者が時代の何かと格闘している時に、良い表現物が生まれるということについて考えていた。
本作のモデルになったカナダの画家モード·ルイスもまた、自身の障害やそれを取り巻く時代と格闘しながら絵を描いていたのだろう。作品中、モードが「窓が好き」ということを述べていたが、私もそうである。
書斎の机は開放的な窓が見えるように設置していて、いつも窓をフレームにして、移りゆく外の世界を眺めている。移りゆく世界を眺めているのが好きなのだ。
外の移りゆく世界を眺めていると、自分の心の移りゆく景色があることに気づくことができる。絶えず変化するそうした心的景色を絵や曲として表現し続けていきたいと思う。
午後に仮眠を取り終えた後、以前見た『シン·ゴジラ(2016)』の作品に登場していたゴジラというシンボルについて考えていた。政官の意思決定が延びれば延びるだけ変容していくゴジラ。あれは、国家の意思決定の遅延に伴って悪化していく社会問題を象徴しているのかもしれないとふと思った。
また、最後のシーンにおいて、ゴジラが撲滅されることなく凍結しただけだったというのは、日本社会の問題の根本が解決されず、問題の根元そのものは温存されているという暗示しているのではないかと思えてきたのである。
映画の中に出てくるシンボルに対して多様な解釈ができるということを踏まえてみると、ゴジラというシンボルに対してはまだまだ様々な解釈ができるだろう。いずれにせよ、仮眠後にふとあの映画を思い出して思ったことがあったので書き留めておいた次第である。
結局今年の年末は引っ越しをしない方向にいるので、年末は家を大掃除しようと思う。それによって気分を一新し、良い形で新年を迎えたい。
書物以外に物はあまりないのだが、不必要なものは捨てて、家全体を身軽にしよう。そして、良い気を家に循環させたい。今年もなんだか良い形で締めくくれそうだ。フローニンゲン:2020/11/12(木)19:55
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