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6050-6051: アテネからの便り 2020年7月27日(月)


No.1064 アテネの朝の木々_Trees in the Morning in Athens

本日の言葉

Generous love aims to achieve happiness through the realisation of the other. Ole Nydahl

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タイトル一覧

6050.【アテネ旅行記】アテネ滞在5日目の朝の夢

6051.【アテネ旅行記】本日の古代遺跡巡りと貴重な生命時間について

6050.【アテネ旅行記】アテネ滞在5日目の朝の夢

時刻は午前5時半を迎えた。アテネ滞在の5日目が静かに始まった。

フローニンゲンではこの時間帯はもう明るくなり始めている時間なのだが、アテネではまだ暗い。フローニンゲンでの毎朝の起床は、小鳥たちの鳴き声に迎えられるのだが、アテネではそうはいかない。こうしたところにも2つの街の違いを見る。

アテネは連日快晴続きであり、本当に申し分ない天気である。最高気温は35度前後、最低気温は25度前後であり、フローニンゲンと比べて天と地ほどの差がある。

ちょうど今頃の東京の天気を調べてみたところ、東京も気温が上がっているようなのだが、アテネと異なるのはやはりその湿度だ。アテネは湿度が低く、乾いているために木陰に入れば暑さをそれほど感じず、夜はクーラーなど付けなくても寝ることができる。

様々な都市ごとに本当に気候が違うことを実感し、それは自分の心身に異なる影響を与えていることを実感する。心身に与える影響が異なれば、自ずとそれは自分の日々の取り組みに与える影響も異なることを意味するだろう。

アテネの天気は申し分ないのだが、やはり私は夏でも肌寒いぐらいのフローニンゲンの気候が好きであり、あの街の気候のおかげで日々の創作活動と探究に真に打ち込めているのだと実感する。

今朝方は印象的な夢を見ていた。最初の夢の場面では、小中学校時代の友人(KS)と親身になって話をしていた。場所は日本の庭園があるような小さな旅館であり、私たちは畳部屋と軒先のちょうど中間あたりの場所に立って話をしていた。

しばらく話をしてからその場に座り込み、そこからより突っ込んだ話をし始めた。お互いに最初から笑顔で話をしていたのだが、どうもお互いの笑顔の背後には何かがあるということを2人とも感じていた。

すると友人の方から、先日身内が亡くなったということを打ち明けた。実は私も先日身内を失っており、私もそれを友人に伝えた。

2人の笑顔の背後に何かあるというのは、身内の死に伴う追悼の念があったのだ。だがそれは哀しみとは少し異なるものだった。弔いの感情なのだが、それを哀しみと表現することはできず、より複雑で名付けの難しい感情だった。

1人の人間が人生の役割を果たしたことに対する労いの気持ちと、あの世に向かう祝福のような気持ちが交じっていた。それでいて、静寂な気持ちもそこに混在していた。

外は晴れており、季節は夏のようだった。どこからともなく、セミの鳴き声が聞こえてくるかのようだった。

次の夢の場面では、私は大学時代の友達たちと話をしていた。最初に出会ったのはゼミの友人たちであり、彼らと勉強合宿のようなものを行っていて、旅館のセミナールームに集まっていた。

友人たちは軒並み優秀であり、彼らの大半は公認会計士となり、資格を取得しない者たちは全員一流企業に内定していた。すでに資格を取った者も会社に入社することが決まった者も、引き続き勉強をしていた。

セミナルームにはまず3人の男性友達と、2人の女性友達がいた。みんな英語のテキストを広げ、思い思いに英語の勉強をしていた。

私の右隣にいたのは帰国子女の男性の友人であり、彼は最初から英語をネイティブのように話すことができていたのだが、それでもまだ英語を勉強しており、その姿には感銘を受けた。彼と少し話をし、その奥にいた別の男性の友人に話をした後に、自分も勉強に取り掛かることにした。

すると自分の身体は瞬間移動し、別の旅館にいた。今度は、大学時代のクラスメートたちとそこに宿泊しているようだった。そこでも旅館で勉強合宿を行っており、畳部屋のような場所で何人かの友人たちと会話をしていた。

クラスで仲の良かった友人たちの多くはロースクールに行き、法曹になった。彼らに少し法律について教えてもらっていると、突然私はその場に倒れ込んだ。どうやら極度の疲労が溜まっているようだった。

友人の1人が検査キットを取り出し、検査を受けると、どうやら私は何かのウィルスに少し感染しているようだった。他の全員は感染率0%とのことだったが、私は陽性19%とのことであり、そこから感染率が高まらないように安静にしておく必要があるとのことだった。

実は私はその時まで、陽性と陰性の区別がついておらず、陽性というのは「ポジティブ」と表現されるものであるから、陽性であることはいいことのように捉えてしまう傾向があった。しかし実際にはその逆であり、ウィルスに感染している場合に陽性を示すということをそこで初めて強く自覚した。

その場に倒れ込んだ私は、疲労を回復させるために十分な睡眠を取ろうと思った。今朝方はそのような夢を見ていた。

夢の中と同じく、実は私はつい最近までウィルスを含め、何かの検査の陽性と陰性の意味を明確にわかっていなかった。昨日、トラムとメトロの違いが完全にわかっていなかったのと同じである。

夢の中の私は、ウィルスに少し感染しているようだったが、そこから十分な休養を取れば回復できるらしかった。ちょうど昨日の私も心身の疲労のピークに達しているようであり、観光は程々にしてホテルでゆっくり休んでいた。

昨日の就寝は午後9時過ぎであり、そこから一度も目覚めることなく午前5時まで寝ていた。やはりフローニンゲンとアテネでは気候が全然違うため、特にアテネの日差しの強さによって日陰を歩いていても体力を奪われているようだった。

今日は美術館巡りをするのではなく、古代遺跡を巡る。持参したスポーティーな格好をして、できるだけ涼しい木陰を選んで散策をしたいと思う。

とは言え、今日も無理をせず、今日と出発の日を除いてまだ丸3日ほど観光に当てられる日があるのだから、適度な数の遺跡巡りをしたい。アテネ:2020/7/27(月)06:21

6051.【アテネ旅行記】本日の古代遺跡巡りと貴重な生命時間について

時刻は午前6時半を迎えようとしている。今、ようやく辺りが随分と明るくなってきており、1日の始まりを感じる。

アテネの天気の良さから存分にエネルギーを享受させてもらっていると思うのだが、如何せんそのエネルギーが巨大なものであり、とりわけ太陽エネルギーの摂取はほどほどにすることが賢明だと改めて思う。

今日はホテルでの朝食を少し遅めに摂り、ホテルから反時計回りに歩いていく形で古代遺跡を巡っていこうと思う。古代遺跡群に到着する前に、ホテルからすぐ近くのところにギリシャの民族音楽博物館があり、そこは無料で入れるらしいので、ちょっと中を覗いてみようと思う。

そこからは順番に、Roman Agora、アッタロスの柱廊(Stoa of Attalos)、ヘファイストス神殿(Temple of Hephaestus)、古代アゴラ(Ancient Agora)、Old Temple of Athena(パルテノン神殿)、Acropolis of Athens、·ヘロディス·アッティコス音楽堂(Odeon of Herodes Atticus)、Temple of Olympian Zeus、ハドリアヌスの凱旋門(Hadrian's Arch)、Theatre of Dionysusを順番に歩いていく。

列挙すると、随分と多い数になるが、これらは全て半径500mの円の中にあるため、それらを全て見て回ることも不可能ではないだろう。だが、日差しが厳しいことを考慮に入れて、実際に歩いてみて体力的に厳しそうであれば、また違う日にいくつかの遺跡を巡るようにしたい。そのあたりは柔軟に変更したいと思う。

昨日は、昼頃にはもうホテルに戻ってきており、ホテルでゆっくりしていた。久しぶりに映画を2本見た。それらは全て時間をテーマにしたものであり、時間について改めて考えるきっかけを与えてくれた。

自分の生命時間の貴重さについて再度立ち止まって考え、他者の生命時間に対しても尊重の念を持つ必要があることを思った。先日の日記の中で「時間倫理」について言及したように、とりわけ現代社会においては、私たちの時間を目には見えない形で奪う、ないしは浪費させる仕組みで溢れている。

社会全体として時間倫理が希薄であり、貴重な生命時間を奪う目には見えない仕組みに自覚的にならないと、本当に私たちの生命時間はいともたやすく擦り減っていく。今日からは心を改めて、これまで以上に自分の時間を自分なりに大切にしていこうと思う。

時間を奪う外的な刺激や誘惑に飲まれないように絶えず意識すること。そうした刺激や誘惑によって引き起こされる反応的な行動に出るのではなく、そうした形で時間を使うぐらいであれば自分の取り組みを少しでも前に進めることやゆっくり休むことに使う。

意識を外に向けるのではなく、意識を内に向けること。そうしたことを大切にしたい。

ふと空を見上げてぼんやりとすることや、画集をパラパラとめくったり、読みかけの本のページを何気なくめくってみるというのでもいい。自分の生命時間は自分を養ってくれる形で使っていこう。それが本来の生命時間の使われ方なのだと思う。アテネ:2020/7/27(月)06:44

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