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5604-5606:フローニンゲンからの便り 2020年3月8日(日)


本日の言葉

Work for peace in your heart and in the world. Never be discouraged. Tenzin Gyatso

本日生まれた10曲

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タイトル一覧

5604. マルコフ過程・詰将棋と作曲

5605. 数秘術・占星術と作曲:今朝方の夢

5606. 確定申告の終了:リズムに関するピエト·モンドリアンの思想

5604. マルコフ過程・詰将棋と作曲

今、小鳥たちが清澄な鳴き声を上げており、1日の始まりを祝福している。日曜日を迎えた今の時刻は午前6時に近づこうとしている。

昨日街の中心部のYantraという店で購入した、微笑む仏陀の人形を眺めている。笑顔というのは不思議な力を持っており、それは伝染するようだ。

その人形を見ると、思わず私も微笑んでしまう。それによって、本当に幸福感が滲み出てくるから興味深い。人間の心身はうまくできたものである。

昨日も改めて、意識·無意識·身体感覚の探究と開発及びその活用に従事していこうと思った。現在の広範な領域における読書はそれとの関係においてなされる。

また、意識·無意識·身体感覚の解放と開発とは逆向きの力が現代社会に働いていることは否定できず、その力の特性と生成メカニズムについての探究も様々な学術領域の観点から行おうとしている。昨日書き留めた群衆心理学というのはその一つであり、現代精神分析学もまたその一つだ。

昨日はマルコフ過程と作曲との関係について考えていた。通常、文章の生成においてはマルコフ過程に従う。すなわち、ある文字の出現確率は、それ以前の文字がいかなるものかによって影響を受けるということだ。

その特性を考えてみると、一見確率的に無秩序に見えるような形で音を生み出そうとしても、音と音の間を繋ぐ関係性の力が内在的にあることを考えると、音の生成もマルコフ過程に従っていそうだということが見えてくる。

音と音の間を繋ぐ関係性の力というのは、まさに美しい音楽を生み出すための理論として随分と体系化が進んでいる。そうした理論を学びながら、同時に既存のマルコフ過程に従わないような形で音を生み出していきたいとも思う。

そのようなことを考えながら、昨日もまた将棋と作曲との関係について考えていた。特に、今の自分の作曲の仕方というのは、詰将棋を作るのに近いと思った。

調べてみると、詰将棋作家という人たちがいるようであり、彼らの詰将棋制作方法とそのアイデアが自分の作曲に随分と参考になった。今後は短い俳句を作っていくという意識に合わせて、詰将棋を作るという感覚を持ち合わせていこう。

手数の少ない詰将棋の問題でありながらも、そこには絶えず音楽理論上の観点やある特定の意図を盛り込んでいく。今日の作曲実践も非常に楽しみだ。

数日前にふと、今のところないとは思うが、仮に日本に居住地を移し、北海道などの自然が豊かな県の大学か母校で教鞭をとるとしたら、身体心理学、作曲理論·音楽理論、群衆心理学と現代精神分析学(とりわけ組織や社会の精神病理をテーマとして)、経済思想、意識状態に関する授業を担当したいとふと思った。

領域は多岐に渡り、関連性はあまりないように思えるかもしれないが、自分の中ではそれらは全て一なるものである。これまで専門にしていた発達心理学や発達科学については教える気はほとんどないということも見えてきた。

上述の領域に関して知見を共有するのにはまだ時間がかかるだろう。その実現に向けて今日も旺盛な読書をし、自分自身と現代社会の現象に絶えず引き付けながら探究を行っていく。フローニンゲン:2020/3/8(日)06:12

5605. 数秘術・占星術と作曲:今朝方の夢

昨日街の中心部にあるYantraという店を訪れたとき、小さなゴングを購入するかを悩んだ。それは空間を浄化するような音を奏でることができ、店に置かれているいくつかのものを試しに鳴らしてみた。

すると、空間に清らかな音が響き渡っていく感覚を実感し、改めてその道具に関心を持った。音を鳴らし、耳を近づけてみると、それは間違いなく脳と意識の状態に何らかの作用をもたらすことがわかった。

昨日は購入をしなかったが、また次回店を訪れたときに購入を検討したい。それともう一つ、ショーンバーグよりも早く12音技法を発明したとされるヨーゼフ·マティアス·ハウアーが、易経をもとに作曲をしていたことに触発され、店に置かれていた易経関連の書籍を手に取って眺めていた。

それらはオランダ語であったからあまり理解が進まなかったが、確かに易経の観点を作曲に取り入れるというのは面白く思った。すると、易経のコーナーの右横にタロット占いのコーナーがあり、実際にタロットカードも販売されていた。

これまでタロット占いを含む占星術にはあまり関心を示してこなかったが、そこに含まれる数字を数秘術として眺めてみれば、作曲に活用できるかもしれないと思った。ただし、易経にせよタロット占いにせよ、そこで用いられている数字が正確に12個ではないようなので、12音に対応させるには工夫がいる。

今すぐにそれらを作曲に活用する気はないが、数秘術と占星術を作曲に応用するという観点は保持しておきたい。近々イギリスから届く、バッハと数秘術に関する書籍は有益な観点をもたらしてくれるだろう。

それでは今朝方の夢について振り返りをし、その後、早朝の作曲実践に取り掛かりたい。ここ最近は、理論書の譜例を再現し、そこに自分なりの工夫を加える形で作曲をしており、そのプロセスが実に楽しい。

今日も音を生み出す遊の世界に浸り切る。ただし、夕方には確定申告を済ませることは忘れないようにしたい。

夢の中で私は、小中学校時代のある女性友達(AS)と一緒に、夢の中のその先にある夢の中の世界で冒険をしていた。夢の階層性をもう一段降りたところにあるその夢の世界は、現代の人間界とほとんど変わらないように思えたが、少しばかりメルヘンチックな感じがあった。そうした神秘さが漂っていたのである。

私たちはその世界を散策しており、途中で木々の前で少し休むことにした。休んでいる最中に、彼女の腹筋が何層にも割れていることが話題となり、彼女の肌の調子の良さについても話題となった。

そのような話をしていると、私の体は突然別の場所に移動していた。どうやらそこは実家のようだった。しかもそこは、現在の実家ではなく、私が小中学校時代を過ごした社宅のようだった。

ちょうど私は自室で資産管理をしていて、パソコンを用いて投資対象のポートフォリオの見直しと組み替えを行なっていた。あと少しでその作業が完了するところまで来たときに、父が私の名前を呼んだ。どうやら父は卵焼きを朝食に作ってくれたようだった。

時刻を確認すると、学校に行く時間が迫ってきていることに気づき、投資ポートフォリオに関する作業の残りを一気に片付けることにした。無事に作業が終わり、パソコンをシャットダウンさせようと思ったところでまたしても私は別の場所に瞬間移動していた。私は大学院の教室の中にいたのである。

そこはどうやら日本の大学院のようだ。教室には日本人の学生しかおらず、授業が行われていたが、大して活発な議論がなされていなかった。

そこで私は挙手をし、ある論文の実験結果について意見を述べた。著者は、自らの仮説を立証するのとは逆の結果が出たことを誠実に論文にまとめたことは関心するが、実験デザインに少々不備があると指摘した。

とりわけ、妥当性を脅かす種々のリスクを軽減するための実験グループの設定がなされておらず、アセスメントの導入タイミングについても少し問題があることを指摘した。その意見に対して、周りにいた大学院生たちのみならず、教授もいまいち自分の主張を理解していないようだった。その大学院の社会科学研究では、そうした作法について教えることがないのだなとわかったところで夢から覚めた。フローニンゲン:2020/3/8(日)06:41

5606. 確定申告の終了:リズムに関するピエト·モンドリアンの思想

時刻は午後7時半を迎えた。今日は夕方に確定申告を無事に済ませることができた。

オランダでは税務当局のウェブサイトから申告を行う必要があるのだが、全てオランダ語表記であったため、一つ一つ文言を英語に翻訳していきながら申告手続きを進めていると、意外と時間がかかった。想定では30分から1時間ほどで終わると思っていたのだが、色々と申告項目について調べていると時間がかった。

今年からは個人事業主として活動を始めていたこともあり、それが昨年の申告と変化した点だった。予想以上に時間がかかったが、無事に申告を済ませることができてホッとしている。今月末のアテネ旅行の前までに申告を済ませておきたかったので、それが完了した今となっては、旅行まで自分の取り組みに従事することができる。

今日はオランダの画家ピエト·モンドリアンの生涯について調べていた。音楽上におけるリズムについて調査をしていたところ、モンドリアンのリズムに関する思想に行き着いた。

彼は絵画の世界でリズムを表現した人間だった。書籍として、“Mondrian’s Philosophy of Visual Rhythm: Phenomenology, Wittgenstein, and Eastern thought”というものが出版されており、この書籍を通じてモンドリアンのリズムに関する思想について理解を深めていこうと思う。

また、モンドリアンが生まれたオランダのアメルスフォールトにあるモンドリアン美術館に今年中にぜひ足を運ぼうと思う。オランダにはその他にも、ドイツとの国境沿いのWinterswijkという街にもモンドリアンの美術館“Villa Mondriaan”がある。ここにもぜひ足を運んでみたい。モンドリアンの抽象画には何か惹きつけられるものがある。

絵画におけるヴィジュアルのリズムは、作曲においては楽譜上の音符のヴィジュアルリズムと関係付けることができるかもしれない。そうしたことからもモンドリアンの思想は、作曲上における洞察を与えてくれるだろう。

リズムの科学的な側面について探究している書籍もいくつかあったが、それらは今の私にはあまり必要だとは思えず、書籍の購入リストに加えることはなかった。一方で、オックスフォード大学出版から出版されているリズムの哲学に関する興味深い書籍“The Philosophy of Rhythm: Aesthetics, Music, Poetics”を発見し、こちらは購入リストに加えた。

アテネ旅行に行くまでの時間、及び旅行から帰ってきてからの読書は実り多いものになるだろう。

午後にふと、各種のヒーリング(治癒)というのは対処療法的な処置であり、本来はヒーリングなど必要のない状態や社会が理想なのだと思った。そうした状態や社会の実現に向けた探究と取り組みも、上記の探究テーマと並行して行う。

経済金融思想のみならず、それらのシステムにまで探究を広げていくことになるだろうが、それらについてはどこまでの深度で探究をするかは未知である。とりあえずは思想的な側面から入り、そこから制度·システム的な側面に探究の幅を広げていこう。4月に購入する予定の書籍を通して、少しばかり制度·システム的な側面に踏み込んでいくことになるだろう。フローニンゲン:2020/3/8(日)19:40

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