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5574-5575:フローニンゲンからの便り 2020年2月26日(水)


本日の言葉

If you do not discriminate between coarse and fine, you will not be tempted to prejudice and opinion. The Faith Mind Sutra

本日生まれた10曲

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タイトル一覧

5574. 旅行計画に向けて:今朝方の夢

5575. リズム、時間、12音

5574. 旅行計画に向けて:今朝方の夢

時刻は午前6時を迎えた。今、とても穏やかな世界が外に広がっている。雨は降っておらず、風もほとんどない。ただ静けさだけがそこにある。

昨日にも書き留めた通り、そろそろギリシャ旅行の計画を立てていこうと思う。今週末にでも時間を取って計画を練り、ホテルや航空券の予約を早々としてしまおう。

昨日はふと、過去にエラノス会議が開かれていたスイスのアスコナに足を運んでみようと思った。それと同時に、アスコナ近郊にあるユングの家にも訪れてみる。

アスコナは、米国西海岸でいうところのエサレンのような場所であり、かつてこの地には、人間性及び人間の可能性に関する探究コミュニティーがあった。その名残が今どれほど残っているのか定かではないが、気になる場所だったので、今年か来年に訪れてみようと思う。

今年の夏の旅行をどこにするかはまだ決まっておらず、アイスランド、あるいはスコットランドやアイルランドなどを考えていたが、スイスのアスコナにしてもいいかもしれない。その際に、シュタイナー研究の拠点があるスイスのドルナッハに滞在することも検討する。

今朝方は、目覚めた後にも感覚を残すような夢を見ていた。それは肯定的·否定的と括れるような感覚ではなく、言葉にしずらいが、確かに夢が自分の心身に影響を与えているような感覚だった。

夢の中で私は、カリフォルニアに引っ越すことにした。過去にカリフォルニアには長く住んでおり、合計で3つの都市で生活をしていた。今回の引っ越し先は、スタンフォード大学近郊のパロアルト地区だった。

夢の中の私はオランダに住んでいて、そこで米国ビザを取得し、次の秋からアメリカに移住する計画を立てていた。秋の前に、8月にハワイで友人が結婚式を挙げることになっていて、それに参加する計画を立てていた。

ふと気がつけば、私は九州らしき地域のどこかの県にいた。そこは山間のリゾート地であり、私はANA系列のホテルに宿泊しているようだった。

ホテルの裏には、整備された山があった。そこにはゴルフ場もあり、私はゴルフ場の脇の道を歩きながら小高い山を少し登って、そこからの景色を楽しもうと思った。

小道を歩いていると、ある看板を見つけた。看板は、その先に憩いの場があることを示していた。

私は何かに引き寄せられるように看板の指し示す方に向かった。するとそこには、美しく咲き誇るたくさんのチューリップがあった。

突然天気雨が降ってきて、チューリップの花弁の雨滴が太陽の光で輝く姿は圧巻であった。チューリップと小雨、そして太陽の光が作り出す情景はあまりに美しく、私は思わず涙を流した。

木で作られた小さな橋が沼の上に架かっており、沼には蓮の花があり、それもまた美しく咲き誇っていた。私は、自分の魂が日本に共鳴していることに再度気づき、同時に、もう2度と日本で生活できないことについて言いようのない気持ちを感じていた。そこで夢の場面が変わった。

次の夢の場面では、私は古びた駅舎の中にいた。そこは地元の駅に似ているが、少し違う部分もあった。

列車に乗ってどこかに向かおうとしていたわけではなく、だが何かしらの用事が駅舎にあった。駅舎の中を歩いていると、高校時代の友人と偶然に出会った。久しぶりの再会であり、彼とその場で立ち話をして別れた。

その後、背後から声を掛けてくる人がいたので振り返ると、そこには小柄な中年男性がいた。その方とは全く面識がなかったが、話を聞いてみると、先ほどの友人とは違う別の友人の上司のようだった。

その方に、友人の働き振りについて尋ねてみると、予想と反して、不真面目な働き振りとのことだった。高校時代の友人を知っている自分としては、会社でも真面目に働いていると思っていたので、それは意外だった。

しばらくその方とそこで立ち話をしていると、駅舎が学会会場に変わった。その学会は音楽関係のものであり、講演者のほぼ全てが外国人であり、その中に日本人の著名な教授が1人、そしてなぜか私も講演者の1人だった。

今朝方の夢で覚えているのはこのくらいだろうか。実際には、もう少し大事な場面があったように思う。

また、自分が夢の中で夢について言及している場面があり、その時の自分の発言が興味深いものであったことを起床直後には覚えていたのだが、今となっては何と述べていたのか覚えていない。無意識と身体感覚、及びエネルギーに関する何かしらの事柄だったように思う。フローニンゲン:2020/2/26(水)06:25

5575. リズム、時間、12音

時刻は午後8時を過ぎた。今、小雨が降っている。

今日も天気がめまぐるしく変わる1日だった。早朝には晴れ間が顔を覗かせ、そこから雨が降り、午後にも一度晴れ間が顔を覗かせて、今はまた雨が降っている。

午後には随分と太陽の光が部屋に差し込んできたので、今日もまた薄着になって、全身に太陽の光を浴びていた。天日干しをしている椎茸のように、太陽からエネルギーを得ている自分が可笑しく思えてしまったが、太陽の光が本当に貴重なこの土地においては、実は相当に真面目なことである。明日からも大量の光が部屋に差し込んで来るときには、必ず日光浴をしようと思う。

振り返ってみると、今日も読書と作曲実践に没頭する1日だった。読書に関して言えば、幾何学とリズムに関する書籍“The Geometry of Musical Rhythm: What Makes a “Good” Rhythm Good?”を読み終えた。

本書を読みながら、リズムというのも時間と同様に離散的なものであることがわかった。確かにリズムも時間と同様に、感覚的には連続的に知覚されるかもしれないが、それを微視的に眺めると、やはりそれは離散的な現象だったのだ。

リズムの離散性の度合いを工夫していけば、面白い認知的作用がもたらされるかもしれないというアイデアが脳裏に浮かんだ。著者が述べていた、“gestalt despatialization”や“gestalt flip”という概念を含め、いくつか興味深い概念があったので、それらを意識しながら明日からの作曲を行なってみたい。

ポイントは、リズムを通して音楽空間の離散性を拡大させ、そこでゲシュタルトを保留ないしは一度全体構造を崩し、そこに音楽上のメッセージあるいは治癒や変容作用を投げ込むような工夫ができればと思う。原理は、サイコセラピーやコーチングにおける治癒と変容メカニズムと似ている。

明日からは、フランスの作曲家ピエール·ブレーズの書籍“Pierre Boulez Music Lessons: The College de France Lectures”を読み進めていく。本書はハードカバーであり、図など一切なく、文字だけで650ページほどある。本書を通じて、自分の音楽思想を育んでいくことに加えて、作曲上のヒントを得たいと思う。

午前中にふと、12音と時計が持つ12個の時間、さらにはキリスト教の12人の使徒についてぼんやりと考えていた。12という数字には何か特別な意味があるのだろうか。

音楽と時間、そしてキリスト教。それらには12という数字が共通している。その他にも12という数字が特別な意味を持つものを探したい。

作曲上のもっぱらの課題は、12個の音をいかに活用して納得のいく曲が作れるかであろうが、これがなかなかに難しい。最近は12音技法から離れており、12音を全て登場させるような曲をあまり作っていない。

時計を一つの図形と見立て、上述の書籍も含めて、ここ最近読んだ幾何学と音楽に関する書籍の内容を参考に、何か工夫を凝らして12音を活用した曲を作ってみたい。フローニンゲン:2020/2/26(水)20:39

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