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3862. 不思議な夢と可笑しな夢


時刻は午前七時を迎え、空がダークブルーに変わり始めている。赤レンガの家々のシルエットだけが何となく見える中、通りを挟んで向こう側の住宅地に、工事用のトラックが二台ほど、ピカピカと明かりを点滅させながらゆっくりと進んでいる。

先ほど振り返っていた今朝方の夢について再度思い返してみると、意識には様々な階層が存在しており、それぞれの階層によって開示されるリアリティが異なることは大変興味深いと改めて思った。今のところ、夢を見ない深い意識状態の中では自己意識を維持することはできず、それは完全に意識の中に溶解してしまう。

今後は、深い意識状態の中でも気づきの意識を保つことができるだろうか。そのようなことを考える。

今朝方の夢にはまだ続きがあり、それらについても振り返っておきたい。夢の中で私は、見覚えのない一軒家にいた。

その家の一室はとても広々としており、勉強机が四つほど四隅に置かれていた。どうやらそのうちの一つは私の机らしく、自分のだと思われる机の方に向かった。

すると奇妙なことに、机の上、そして引き出しの中に大量の砂があった。さらには、筆箱の中や名刺れの中にも砂が大量に入っている。

私は、名刺入れの中から何枚かの名刺を抜き出し、砂を取り出した。砂を取り出すことが目的だったのだが、取り出した名刺に記載されている方々が今元気にやっているだろうかと気になった。

取り出した名刺は色は異なれど、全て同じデザインであったから、彼らは同じ会社に所属しているのだろう。そのようなことを思った瞬間に、部屋の壁が消え、そこには四つの机だけが残った。

そして、四つの机を対角線で結んだところの交点に、砂場があった。私はなぜだか、手持ちの細長いカバンに砂を詰め、それを机の近くまで運んだ。そのようなことをしていると、夢の場面が変わった。

最後の夢の場面では、私は屋外のフットサルコートにいた。周りを見渡すと、そこには大学時代のフットサルサークルのメンバーがいて、どうやらこれから試合が行われるようだった。

親しくさせてもらっていた一学年上のキャプテンを務める先輩が、スターティングメンバーを発表し始めた。その先輩がこの試合にかける意気込みは相当なものであり、かなり真剣な顔でメンバー発表をし始めた。

最初に私の名前が呼ばれ、1番と4番のポジションのどちらがいいか?と尋ねられた。1番は仲間にボールを配給する役割が強く、4番はゴール前でポストプレーをする役割が強いということを思い出しながら、私は1番のポジションをお願いした。

すると先輩は、「本当に1番のポジションで大丈夫?」というような表情を浮かべたが、とりあえず1番のポジションを任せてもらえることになった。その後、私たちの学年のメンバーであまり運動神経が良くない友人が名前を呼ばれ、先輩は彼にもポジションを尋ねた。

するとその友人は、「桂馬のさらに右斜めのポジションで」と真顔で述べた。それを聞いた一同は、全員爆笑した。

もちろん、フットサルにおいてそのようなポジションはないのだが、彼の説明によると、通常の右サイドのポジションよりもさらに斜めに深くポジションを取ることを指しているようだった。端的には、右サイドのラインを超えて、初期のポジショニングはラインの外に出ているというようなものだった。

私はそこで、「バスケでいうアイソレーション?」と彼に尋ねた。すると彼は、「そう」と一言だけぶっきらぼうに述べた。

すると一同は、またしても笑った。ただし、今回は爆笑とまではいかず、少し控えめに笑い、それは幾分苦笑いでもあった。

というのも、バスケにおいてアイソレーションのポジションを採用するためには、その選手は基本的に絶対的な得点力を持っており、エースである必要があるからだ。一方、そのポジションを申し出た彼は、ロボット的なカクカクとした動きを特徴とする、運動神経が欠落している典型的な選手であった。

そうした事情が私たちに苦笑いをもたらした。メンバー発表をしていたキャプテンも、彼の申し出によって随分と表情がほぐれており、とりあえず私たちは、面白そうなので、「桂馬のさらに右斜めのアイソレーション的なポジション」を彼に任せてみることにした。フローニンゲン:2019/2/21(木)07:22

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