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3704. 一万時間の法則と三年の周期


時刻は午後八時を過ぎた。土曜日が静かに終わりに向かっている。

それにしても、今日は本当に良い天気であった。夕方に、西の空に沈む美しい夕日に思わず見入っていた。

その時には、空に一切の雲がなく、空の色が幾層にも分かれており、エメラルド色もあれば、鮮やかなオレンジ色もあった。幸いにも、明日は今日よりもさらに天気が良いようであるから、朝日と夕日の美しさをゆっくりと堪能したいと思う。

本日は、午前と午後に分けて、ウィルバーの書籍の監訳の仕事に従事していた。今日から二度目のレビューを始めた。

前回全文をレビューしてから二週間程度時間を空けたおかげもあり、今回改めてレビュをしてみて、色々と見落としていた事柄に気づくことができた。そうした箇所を中心に修正を行ったり、コメントを挿入したりしていった。

一応計画通り、今日は全七章のうちの三章までレビューを終えた。第三章の分量が多かったことを考えると、明日は今日と同じだけ時間をかけたとしても、残りの四つの章を全てレビューすることができるだろう。

特に、最後の章は極めて短いので、明日の段階で本文を再度レビューし終えることは現実的だ。明後日には、注記に対してレビューを行う。

注記はかなりの分量があるが、できれば一日でレビューを終わらせたいと思う。そこでレビューは完了となり、あとは火曜日に、自分が執筆した「はじめに」と解説文を読み返し、火曜日の夜か水曜日の昼に、原稿を編集者の方に送りたいと思う。予定よりも少しばかり早めに原稿を送ることができそうだ。

書籍のレビュー以外にも、今日もまた、過去の日記を編集していた。日記を編集していた気が付いたが、この三年の間に3,600を超す日記を書き留めている様子を見ると、やはり10年分の事柄を三年弱で積み重ねているように思えてきた。

巷ではよく、一万時間の法則を実現させるためには、10年ほどの時間がかかると言われているが、もしかするとそれは、三年ほど集中的に実践に取り組むことで実現可能なのではないかと思えてくる。少なくとも私の実感としては、この七年間の欧米生活においては、一万時間の法則を二回ほど自らに課したような感覚がある。

もちろん、最初の四年間の生活においては、毎日日本語でその日を振り返ることをほとんど行っていなかったことを考えると、積み重なったものはこの三年に比べると劣るのかもしれないが、毎日の探究時間や実践時間は、この七年間においてはほぼ一定である。

興味深いことに、三年ほど集中的に実践に取り組んでいると、まさにそれが一万時間の法則を実現したからなのか、突然に新しい探究領域や実践領域が目の前に現れ、今度はその領域の探究や実践に乗り出す自分がいる。そうしたことが、およそ三年に一回の周期で起こっている。

ここからの三年間もまた、現在のような探究量と実践量を必然的に自らに課していくと思う。三年後、今度はどのような新たな領域が目の前に立ち現れるのか、幾分楽しみにしている自分がいる。フローニンゲン:2019/1/19(土)20:33

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