時刻は午前七時に近づきつつある。この一、二週間ほど、スクリャービンのピアノ曲全集を聴いていたが、昨夜からバルトークのピアノ曲全集を聴き始めた。およそ九時間のこの全集を今日もかけながら、諸々の仕事に取りかかっていこうと思う。
今日は、ウィルバーの書籍の監訳に関しては、第六章の翻訳をレビューしていこうと思う。明日は別の仕事が入っているため、最終章のレビューは今週の日曜日に行う予定である。
毎日一章のレビューを積み重ねていくことによって、早いもので、今週末に全ての章のレビューが完成する。来週の月曜日と火曜日に、「はじめに」と巻末に掲載する解説の文章を執筆したいと思う。その後は、文章を寝かせる期間を少し設けたい。
今朝方もいくつか興味深い夢を見ていた。一つは、数年前に日本で知り合った同世代の友人が夢の中に現れ、彼には弟はいないのだが、四男の弟の高校生が立案したビジネスプランに助言をしている、という話を聞いていた場面である。具体的にどのようなビジネスプランなのかはわからず、実はその前後のやり取りを覚えていないのだが、その友人が夢に現れたのは初めてであったため、印象に残っている。
次に覚えている夢の場面は、さらに興味深い。夢の中で私は、夢の観察者としてそこにいた。つまり、自分が夢の中の登場人物なのではなく、夢をあたかも映画を見る観客のようにして見ている者としてそこにいたのである。
そこは、空き地のような場所であった。おそらくその場所は、日本ではなく、欧州のどこかの田舎町にあるものだ。
そこでは、一風変わったダンスが踊られていた。見ると、そこには神秘家のグルジェフと、一人の日本人ダンサーがいた。どうやら、その男性の日本人ダンサーは、グルジェフに師事しているらしかった。
ここで行なわれているダンスは、グルジェフの思想が体現されたもののようであった。グルジェフは終始、椅子に腰掛けて、その空き地で行なわれているダンスを眺めている。
すると、ダンスが佳境に入ったのか、その日本人ダンサーが激しい踊りを披露した。激しい踊りというよりも、曲芸的なパフォーマンスであり、空き地に置かれた背の高い丸太に捕まり、体を地面と水平方向に維持しながら、鉄棒の大車輪を横向きで始めたのである。
その回転速度は極めて速く、彼にしかできないパフォーマンスであることがわかった。そこで行われていたダンスは、一種の劇のような要素も含まれており、男性のダンサーの相方として、女性のダンサーもいた。
その男性のダンサーはしばらく大車輪を披露すると、あるところで、静かに回転を緩め、地面に伏した。どうやらそれも劇の一つのシーンのようだった。
そこでそのダンサーは、流暢な英語で何かセリフを述べた。それに対して、グルジェフは椅子から立ち上がり、英語で応答をした。どうやらグルジェフも、この劇の一登場人物だったようだ。
グルジェフがひとことふたこと何かを述べた後、空き地は静かに溶解していき、夢の場面もそれに応じて変わった。フローニンゲン:2019/1/4(金)07:09