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3605. 監訳の進捗と音楽を通じた手紙について


2018年の最後の日曜日が終わりに向かっている。今日も普段と何一つ変わりなく、自分のライフワークに従事し続けていた。

日記の執筆、作曲実践、そして書籍の監訳など、諸々の事柄が自分のライフワークとして進行している。

今日は計画通りに、監訳中の書籍の第一章のレビューを終えた。丁寧に一文一文読んでいたため、時間はかかったが、予定通りの分量のレビューを行うことができた。

レビューをしながら、何度も読んできたはずの本書から新たな学びを得ている自分がいた。それはおそらく、今回は監訳者としての立場から本文を読んだという理由もあるだろうし、何よりも本書と出会ってからの九年間において、インテグラル理論や発達理論に関する理解が深まっていったという理由が挙げられるだろう。

明日は大晦日であるが、そうしたこととは一切関係なしに、本書の監訳の仕事を行おうと思う。とりあえず、全七章のレビューをまず行い、その後に各章末にどのようなコラムを挿入するかを考えていく。

一番重要なのは、読者の方が本書をより良く理解してもらえるための工夫をすることであり、各章末にコラムを挿入することが過剰であると判断した場合には、それを挿入しないようにする。想定読者である実務家の方たちが読んで参考になるようなコラムを執筆したいと思う。

この点については、実際にジョン・エフ・ケネディ大学でインテグラ理論を体系的に学んだ経験と、留学中に米国のインテグラルコミュニティーに所属していた経験を活かしていきたいと思う。

インテグラル理論を深く探究することを志し、留学を決意させたきっかけになった書籍を九年後の今このようにして監訳していることが不思議でならない。自分が歩いてきた九年間に何らかの意味があったのかもしれないと感じる。

そして、その九年間で少しばかり積み重ねてきた知見を本書を通じて世に共有したいと思う。知識と経験の共有。それは今後一生涯を通じて行ってきたい事柄である。

時刻は午後の八時を迎えつつある。今日はこれから本日最後の作曲実践を行いたい。

計画していた通り、モーツァルトの変奏曲に範を求めたいと思う。その後、過去の日記の編集を少しばかり行う。

昨日、昨年の日記を読み返していると、音楽に関する面白い記述があった。その記事を読み返しながら、改めて、普段過去の作曲家の楽譜を眺める際に、音符は文字に該当し、モチーフは言葉に該当し、フレーズはセンテンスに該当する、という観点を絶えず持っておきたいと思った。

楽譜には作曲家の言葉の質感が滲み出している。それを汲み取ることを常に意識する。

今の私は、自分の内的感覚や思想などを音楽として表現するための言葉が不足している。厳密には、作曲に活用できる音楽的な語彙体系をまだほとんど獲得していないと言えるだろう。

これからは、過去の作曲家の無数の楽譜と接する中で、音楽空間上の言葉、フレーズ、センテンスを獲得していきたい。それらの習得作業を日々積み重ねていけば、いつか日本語で手紙を書くように、音楽を通じて手紙を書くことが自由自在にできるようになるだろう。

そこまでただひたすらに学習と実践を続け、そこからもただひたすらに学習と実践を続けていく。この人生が終わるまで、音楽を通じた手紙を書き続けたい。フローニンゲン:2018/12/30(日)20:01

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