つい今しがた、一日分のコーヒーを入れ始めた。書斎がコーヒーの香りにゆっくりと包まれていく。
そういえば、昨夜もまた爆竹音が鳴り響いていた。大晦日に向かっていくにつれて、夜に鳴り響く爆竹の数が増えることは興味深い。
昨日に、ようやくオランダの年越しの祝い方を知ってから、爆竹音を不審なものだと思わなくなった。この一件からも、対象を知ることの重要性が分かる。
ある対象に気づいたとき、その正体が正確にわかっていないと、妙に不安になってしまったり、ときには恐怖心を抱いてしまったりすることがあるだろう。そうした不安や恐怖は無知から生じていることが多いのではないかと思う。
そうした不安や恐怖を乗り越えるためには、ありきたりだが、まずは対象を知ること、そして対象と自己との関係を踏まえて自己自身をより深く知ることが大事なのだと思う。
今回の爆竹の一件は、すぐさま意識上にのぼるような現象であったから比較的対処しやすいものの、現実世界においては、意識に上がらない意識下の現象が私たちに多大な影響を与えていることが多々ある。私たちが日々の生活の中で不安や恐怖を覚えているものの多くは、気づきの意識が与えられていない意識下のそうした現象に発生源があるように思える。
現代社会には、私たちに不安や恐怖心を抱かせる、こうした目には見えない現象が無数に存在しており、しかもそれらは社会的に巧妙に生み出されたものであることが多い。それらに自覚的になることの大切さについて考えていたところで、一日分のコーヒーが出来上がった。
今日はこれから、早朝の作曲実践を行う。その際には、バッハの四声のコラールに範を求める。
昨日は、ナポリの和音を活用する形で早朝の作曲実践を行っていた。その結果、自分の中でまた新たな響きを持つ音を活用することができるようになったと実感した。
これから行う作曲実践では、セカンダリー・ドミナント(服属7)を活用してみようと思う。これは端的には、ドミナントモーションを活用した一時転調の技術である。
それぞれのダイアトニックコードに対して、完全4度下のドミナントセブンスコードを見つけることが最初のステップだ。それを各調のV7→I(Im)として一時的に活用するのがセカンダリー・ドミナントの本質になる。
セカンダリー・ドミナントは一時転調をして、その他の調の響きを一時的に借りてくる働きをするため、曲全体に程よい揺らぎを生み出すことができるだろう。人間の発達に揺らぎが必要なように、曲の発展にも揺らぎを取り入れていきたい。
早朝の作曲実践が終わったら、過去の日記を少しばかり編集したいと思う。その後、昨日から始めたウィルバーの書籍の監訳の仕事に取り掛かる。
今日は第一章のレビューを行い、本文の内容をより良く理解するため、そして次の章への橋渡しになるようなコラムを執筆できたらと思う。フローニンゲン:2018/12/30(日)07:29
No.1528: Reminiscence of Sunset
Though I thought that it would be cloudy all day long today, I could see a glorious sunset, which is the last one this year.
Several vapor trails were extending to somewhere far away, which seemed to tell that our time would be everlasting. Groningen, 15:56, Monday, 12/31/2018