夢の続きについて改めて思い出している。図書館で作業を手伝った後、私は図書館を後にして、近所を散歩していたのを思い出した。
すると図書館のすぐそばの道端で、60代半ばであろう男性が寝転がっている姿を目にした。手には一升瓶があり、どうやら酒を飲んでそこで泥酔してしまったようだ。
その男性に少し目をやると、その男性はふと目を覚ました。しかし、私の存在に気づいていないようだ。
その時私は、夢の中に自分が存在しているという身体感覚はありながらも、肉体としての身体はそこにないようだった。端的には、エネルギー体と意識だけがそこにあり、他の人から私の姿は見えないようだった。
そのような気づきを得た瞬間、先ほどまで図書館にいた中年女性がその男性に声をかけた。
女性:「お父さん、こんなところで何してるの!全くもう、いい歳してこんな場所で酔っ払っちゃって」
どうやら二人は親子のようだ。よくよくその男性の顔を見ると、確かに二人は似ていないくもない。
どうやらその男性は現在妻と別居中のようであり、何かやけを起こして酒を飲んでしまったようだ。その男性の格好は幾分浮浪者のようであった。
女性は男性の体を起こし、色々と話しかけている。その男性は酔いが少しずつ冷めてきたのか、徐々に話ができるようになっていった。
二人のやり取りを見ていると、私はそこから時間軸だけが移動するかのように、今後の二人の行く末について未来視ができた。幸いにも、まずはその男性は妻と復縁し、その後幸せに生活をし始めたようだった。
その男性と妻が微笑む写真が脳内に現れた。どこか田舎の家の軒先で二人で撮ったその写真は、幸福と哀愁の入り混じるような感情を私に喚起させた。
その写真を眺めていると、実はその男性は元大学教授であり、80歳を過ぎて妻よりも先にこの世を去ったことがわかった。その後、妻も夫を追う形で数年後にこの世を去ったようである。
そして、その娘の女性はその時40歳であり、30歳年の離れた70歳の男性と結婚し、翌年に女の子を出産したことがわかった。一枚の写真を眺めながら、そのようなことが次々と読み取れた。
そこで突然私は我に返ったように、図書館近くの道端に立っていた。そういえば、これから映画館に向かおうとしていることを思い出した。
少しばかり早歩きで近くのバス停に行くと、そこに母が立っていた。私たちは偶然同じ方向に向かう用事があったので、私はバスを待ちながら母と会話をしていた。
すると、一台、また一台とバスが通り過ぎていった。私は自分が乗るバスがどれだか厳密に把握しておらず、携帯を開いてバスの番号を確認した。どうやら次のバスに乗ればいいらしい。
それがわかった瞬間に、母はもうその場いなかった。「78」あるいは「94」のバスに乗ればいいらしく、バス停から左を眺めると、94番のバスがやってきた。
バスの扉が開き、私はバスに乗り込み、チケットを運転手に見せた。その運転手は日本人の男性だった。
運転手は丁寧な言葉でお礼のような言葉を一言述べた。だが、私の後ろにやってきた男性に対しては少々異なる態度を取り始めた。
どうやら、その男性はタダ乗りを試みたようだ。そのため、運転手は丁寧語ながらも厳しい口調で、罰金を含める形で高額なチケット料をその男性に要求した。その男性は渋々その金額を支払った。
問題はその場ですぐに解決したようであり、席に着いてその様子を眺めていた私は別のことを考え始めた。「そういえば、今から何の映画を観る予定だったけ?」と思った瞬間に、私はドラえもんの——厳密にはのび太の——部屋にいた。
そこには誰もおらず、部屋の真ん中にサッカーボールぐらいの大きさの小さなバランスボールが置かれており、その上に一通の手紙が添えられていた。すると、窓際にどこでもドアが現れて、ドラえもんが部屋に帰ってきた。
ドラえもん:「ん?何だろうこれ?」
ドラえもんはバランスボールの上に置かれた一通の手紙を手に取ることはなく、ただそれを眺めていた。その時私は、その差出人は未来のドラえもんであることに気づいた。だが本人はまだそれを知らないようだ。
ドラえもん:「まぁいいか。あっ、早く行かなくちゃ」
そのようにドラえもんが述べると、再びどこでもドアからどこか別の場所に出かけて行き、ドアがスッと消えた。
すると、私もその部屋からスッと消えた。フローニンゲン:2018/12/19(水)06:30
No.1491: A Voice Falling Down on a Desolate Land
Several white gulls are flying in the sky.
When they fall down on the ground, a voice seems to go down from the heaven to the earth. Groningen, 09:23, Thursday, 12/20/2018