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3527. 夢日記・デッサン・作曲の意味


時刻は午前11時に近づきつつある。外の気温は低いが、今窓を開けて、新鮮な空気を書斎に取り入れている。

今日は薄い雲が空を覆っているが、どこか平穏さを感じさせる土曜日である。窓を開けると、小鳥の鳴き声が聞こえてきた。

彼らの姿は見えないが、その声を聞く限り、どこか元気そうである。そうした声に励まされ、私も気力に満ちてくる。

外は寂寥とした雰囲気を放っているが、それでいて、どこか心の明るさと優しさを持っているような朝だ。

先ほどコーヒーを飲んでいる最中に、そういえば、今朝方の夢の中で父方の祖母が現れ、何か大切なことを私に告げていたことを思い出した。だが、何を私に告げたのかの具体的な内容についてはもう覚えてない。

記憶にあるのは、重要だと思わせる感覚を含んだ言葉を祖母が私に投げかけてきてくれたことだけである。

早朝にバッハの四声のコラールに範を求めて作曲実践をした。以前に比べて、転調の技術を活用することに慣れてきたのだが、その分、ある一つの方法によってしか転調ができない自分がいることに気づく。

いきなり調が変わる「突然転調」の技術を除くと——これはこれで、実は各調の特性と転調前後の雰囲気の変化について深く理解しておかなければいけない高度な技術なのだが——、ピボッドコードを用いた転調しかできないことに気づく。

ピボッドコードに何を置くのかによって、さらに技法は細分化され、その中でも私が普段行っているのは、転調前後のキーにおける共通和音を活用したものだということに気づく。これからは、それ以外のピボッドコードを用いた転調方法を試してみたいと思う。

午前中に、作曲理論のテキストを少々読み進め、まとめノートを取っていった。今学習しているのは、教会旋法を用いた曲作りと無調の曲作りに関してである。

それらは今の私にとって新しい内容であり、学習するのがとても面白く感じる。午後からは、来月末に出版予定の書籍の原稿をレビューしていくが、それが終われば、引き続き作曲理論の学習をしたいと思う。

そうした学習に加え、日記を執筆したり、もう一度今日は作曲実践も行う。自分にとって曲を作るというのは、夢日記を書き留めておくのと同じような意味があり、さらには内的感覚をデッサンするのと同じような意味を持っていることに気づく。

端的には、内側の現象の対象化を通じて自分自身を深く知るための意味があり、同時に内面世界そのものの治癒と変容を促す意味がある。それが結果として、自分の人生を深めていくことにつながっているのだと思う。

今日も間違いなく、自分の人生を深めていくための貴重な一日になる。フローニンゲン:2018/12/15(土)11:13

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