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3385. ヘルムホルツ及び英文執筆に関する新たな学び


起床してからしばらくすると、雨が降り始め、今もまだ小雨が降り続いている。先ほど書斎の窓を開け、空気の入れ替えをしたところ、冷たい風が部屋の中に流れ込んできた。しばらく窓を開けたままにし、つい今しがた窓を閉めた。

早朝、ショパンの曲に範を求めて作曲実践を行った。その際に、短い曲を大量に作っていくことの意義を再度確認した。

毎日短い日記をいくつか書くことによって、言葉を生み出す回路が自分の脳と精神の中に育まれているのを実感する。それと同様に、とにかく膨大な短い曲を作っていくことによって、音楽的な回路を開いていく。

楽想のようなものが溢れ出てくるためには、まずはそうした回路を開く必要がある。それに向けて毎日短い曲をいくつも作っていくことの大切さを改めて思う。

前々から直感的に、一万曲をまずは作ってみることを考えていたが、それぐらいの数を作れば、おそらく何かしらの回路が開かれるのではないかと期待する。ただし、それが実現されるためには、一つ一つの曲を意識的に作り、絶えず一つ一つの曲に対して内省していくことが不可欠だ。絶えず意識的に曲を作り、実践の最中で得られる事柄を絶えず内省対象として取り上げていく。

ショパンの曲に範を求め後に、以前街の古書店Isisで購入した“Helmholtz: From Enlightenment to Neuroscience (2010)”を読み始め、先ほど初読を終えた。ヘルムホルツは、生理学から物理学まで幅広い仕事を残していったが、その中でも音楽に関する研究をしていることに今日初めて知った。

また、ヘルムホルツ本人が音楽を愛しており、ピアノの演奏を生涯に渡って行っていたことも知り、その点に大変共感をした。本書の中で取り上げられているように、ヘルムホルツはゲーテの色彩理論を参考にしながら、音と色の関係についても考察を深めている。これは私のテーマの一つでもあるため、その箇所については今後もまた読み返すことになるだろう。

ヘルムホルツは、ワーグナーよりもモーツァルトやベートーヴェンの音楽を好んでいたという記述の後に、イタリアの色彩豊かなピアノ曲も好んでいたという記述を見かけた。「イタリアの色彩豊かなピアノ曲」という言葉を目にした時、自分の中で想起される曲があまりなかったため、早速調べてみたところ、いくつかイタリアの作曲家が作ったピアノ曲を見つけ、今それらを聴いている。

銀色の雨が降りしきる中、今日は一日中イタリアの土壌で生まれたピアノ曲を聴こうと思う。

昨夜、スコットランド人の友人であるカルムから、大学院へ提出する志望動機書のレビューが返ってきた。再来週の月曜日までにレビューをしてもらえればと思っていたのだが、カルムはドラフトを送った次の日にレビューをしてくれたようだ。早期にレビューをしてくれたことをとても有り難く思う。

練りに練った内容だけに、文章の意味に関して不明なところは一切なかったようだ。一方で、文法的な誤りをいくつか指摘してもらい、改めてこうしたミスが自分の書き言葉の英語の中で生じるのだと思った。

欧米で英語を使いながら生活をし始めて、今年が七年目になるが、英語を書くということは、日本語を書くことと同様に今後も精進をしていく必要がある。指摘された箇所を眺めてみると、単数複数形に関しては、やはり未だに可算名詞と不可算名詞を一瞬で見分けることができないことに気づかされる。

もちろん、日常頻繁に用いる不可算名詞についてはさすがにもう間違えることはないが、文脈によって可算名詞にも変化しうる不可算名詞が厄介であり、そうしたものについては今でも判断に迷う。日本語の能力を日々涵養していく必要があるのと同様に、英語に関しても文法感覚と語彙の感覚を継続して養っていく。

今回は、1500字の中で訂正された語彙や慣用句は四つ、冠詞や単数複数形に関する訂正は三箇所だった。一つ興味深かったのが、“everybody can engage in artistic activities without previous artistic experience and can deepen the quality of life through arts”という表現を私がしていたところ、カルムは“the quality of their life”という訂正をしていた。

私は“everybody”は単数であり、仮に“of”の後に冠詞を入れるのであれば、“his or her”となるのではないかと思っていたが、よくよく自分で調べてみると、“their”で受けることもできるらしいことを知った。こうしたことは本当に感覚的なものであり、ネイティブでなければなかなか気づかない。

“everybody”は確かに機能上は単数だが、意味上は複数であるため、そのような受け方ができるのだろうと理解した。

カルムに修正をしてもらった箇所を今後のライティングに活かしていこうと思う。今日は午後に、修正箇所をドラフトに反映し、今日をもって志望動機書を最終版にし、提出前に最後の確認をしようと思う。フローニンゲン:2018/11/11(日)10:43

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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