時刻は午後の七時半を迎え、つい先ほど夕食を摂り終えた。この時間帯になると、辺りはもう真っ暗である。
ここから先は、日没の時間がもっと早くなり、午後の五時を迎える頃にはもう真っ暗な状態になっていくだろう。今日は雲が多かったためか、空に月や星が見えない。
いつも私はよく、書斎の窓辺に近寄り、空を見上げることがある。だが今日は空に月や星が見えなかった。明日はそれらの輝きを拝めればと思う。
今日はこれから、一日の最後の作曲実践を行いたい。その際にはハイドンに範を求める。
先ほど読み進めていたアルフレッド・マンの書籍の中に、ベートーヴェンはハイドンのみならず、あるいはハイドン以上に、ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーという作曲家から影響を受けていたことを知った。
アルブレヒツベルガーは対位法の技術で有名であり、ベートヴェンはその技術を習得するために、アルブレヒツベルガーに師事していたということを今日初めて知った。マンの書籍の中に記載されているエピソードについては興味深く、また、アルブレヒツベルガーとベートヴェンのフーガの技法に関する比較が楽譜を通じてわかりやすく掲載されており、二人の技術を具体例を通して見比べるのは大変興味深かった。本書を再読する際には、ぜひともまたこの箇所を中心に読み返したいと思う。
数日前から、書斎の机の右隅に作曲理論や音楽理論に関する書籍を積み重ねることにした。これが功を奏してか、毎日何気ない時にそれらの書籍の中身を眺めるようになった。
その際には特に何か目的を決めて書籍を開いているわけではないのだが、開くたびに何かしら面白い発見があり、その発見を積み重ねてくことが、いつか実を結ぶように思えてくる。
非常に小さなことかもしれないが、自らの探究に最適な環境デザインを考え、それを構築していくことは、探究をより実りあるものにしていくことにつながっていくだろうと考える。これからハイドンに範を求め、就寝までまだ時間があれば、積み重なっているうちの書籍の中で、メロディーに関する書籍を手に取り、それを読み進めていこうと思う。
今日の午後に、上述のマンの書籍の中に掲載されている具体例をもとに作曲実践を行った。その時、私は間違えて、今後参考にする予定の具体例をもとに作曲を始めてしまい、その具体例が非常に高度なフーガの技術を使っていたために、うまく作曲を進めていくことが難しかった。
実際に途中からは、その楽譜を参照することなしに、我流で曲を作り始めた。究極的には、このような形で、他の作曲家の楽譜を一切参照することなしに曲を作っていくことが理想だが、今の私はまだそのような段階に至っていないため、こうした実践をするのには少なからず抵抗があった。
しかし実際に作曲を進めてみると、その瞬間の自分が表現しようとしている内的感覚についてはなんとか形にできたように思う。過去の偉大な作曲家の楽譜を参考にするというスキャフォールディングをいずれは少しずつ外していく必要があるだろう。
今は彼らから学べるだけのことを存分に学び、おそらく彼らの楽譜を参考にして1万曲ほど作ったら、自分の技術と感覚のみで曲を作り始めようと思う。一日三曲、それを10年続けたらその日がやってくることを考えると、それはあまりにも早いことなのかもしれない。フローニンゲン:2018/10/25(木)19:57