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3135. 博士論文の大枠と道筋

October 16, 2018

時刻は午後の六時を迎えた。夕食前に日記を一つ書き留めておきたいと思う。

 

夕方に、シュタイナー教育に関する書籍を読んでいると、シュタイナースクールにおける教育実践の背後には、洞察に溢れる教育哲学が横たわっていると改めて実感した。発達心理学の観点から見ると、特にそれらの洞察の深さが際立ってくる。

 

もちろん、そうした教育哲学はシュタイナーの教育思想に他ならない。世界には数多くのシュタイナースクールがあり、そこで教えている教師も多種多様であろうから、シュタイナーの教育思想をどの次元で体現しているかはばらつきがあるように思えるが、それらの教師がシュタイナーの教育思想の根幹だけでも深く共有しているのであれば、そこでは子供たちの全人格的な発達を支援していく教育が実現されているように思えてくる。

 

夕食後に本日三回目の作曲実践を行い、その後には再びシュタイナー教育に関する書籍を読み進めたいと思う。その際には、特に芸術教育に焦点を当てて探究を行っていく。

 

シュタイナー教育における芸術教育を中核に据え、そこから放射線状に他の学習項目について理解を深めていく。また、これまで自分が培ってきた人間発達に関する知識と照らし合わせて、シュタイナー教育の教育実践と教育思想を吟味したいと思う。

 

夕方には、私が敬意を表している同年代の教育哲学者ザカリー・スタインの博士論文を改めて読んでいた。スタインの博士論文を読むことにより、仮に自分が博士論文を書くのであればどのようなテーマをどのように書き上げていくかに関するヒントをもらえたような感覚があった。

 

スタインは博士論文を通じて、教育におけるアセスメントの歴史を振り返り、ジョン・ロールズの正義論を思想的枠組みとして採用することによって自らの論を展開している。ここから得たヒントとしては、芸術教育の意義について、歴史的アプローチと何かしらの思想的枠組みに依拠しながら論を深めていくという道筋であった。

 

今の私は、社会の発達に合わせて、本来は教育カリキュラム自身も発達を遂げていく必要があるという考えのもと、芸術教育のカリキュラム変遷、およびその根幹にある思想の変遷に関心を寄せている。いったいどのように芸術教育のカリキュラムや思想が発達を遂げてきたのかを辿り、現在の立ち位置と未来の芸術教育のあり方を展望するような博士論文を書きたいという考えが芽生えている。

 

少なくとも私の学校時代には、芸術教育の価値は貶められており、実際に私もそれに一切の価値を見出すことができなかった。おそらく生徒がそのように感じてしまうのは、既存の芸術教育に何らかの問題があるのではないかと思う。

 

その問題が何かについて歴史的アプローチを採用しながら明らかにしていきたい。また、問題が問題であると主張するためには思想的な枠組みが必要であり、今はどのような思想的枠組みを用いていけばいいのかを考えている段階だ。

 

可能であれば、芸術教育の意義についての論を進めていく中で、霊性教育についても言及することができればと思う。数ヶ月前までは、学術世界の中で自らの関心を探究していくことの限界を感じていたのだが、ここ最近出会った数人の学者のおかげもあり、自分の関心を学術世界の中で十分に進めていくことが可能であるとわかり始めた。

 

これは私にとって非常に大きなことであり、小さな光が差し込んできたかのような体験だった。フローニンゲンの夕日が眩しく輝いている。フローニンゲン:2018/9/17(月)18:31 

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