午前八時過ぎに自宅を出発し、先ほどフローニンゲン中央駅に到着した。今はもう列車の中にいる。
ただし、列車はまだ動き出しておらず、プラットホームに停車中だ。列車が出発するまでにもう少し時間がある。
これから始まる10日間の北欧旅行においても、普段と変わらずに日記を綴っていくだろう。もちろん、旅の最中はその瞬間の体験そのものが貴重なものであり、日記を綴るのはあくまでもそうした体験を一時のものにしないためにある。
また、日記を書くことによって、実際に体験したことがそこから深まっていくことを促す。今回の旅においても無理のない範囲で、書きたいことを書きたいだけ日記として綴っていく。そのような旅行記が形作られていくだろう。
今日のフローニンゲンの上空には雨雲が浮かんでおり、駅に向かうまでは幸いにも雨が降っていなかった。気温は肌寒く、もう夏は終わりに近づいているのだということを知る。
今日からの10日間の北欧は天気が良い日が続くようで一安心だ。明日のストックホルムが少しばかり天気が悪いだけであり、残りは晴天の予報である。
北欧もすっかり肌寒くなっているだろうが、北欧の土地でゆっくりと過ごすことを想像すると、思わず陽気なひまわりのような気分になる。
そろそろ列車が出発する時刻が近づいてきた。これからスキポール空港に行き、ストックホルムの空港に飛ぶ。
空港からストックホルム中央駅まで直通の列車が通っており、乗車時間は20分ほどである。駅に到着したら宿泊先のホテルに向かい、自室に荷物を置いたら辺りを散策したいと思う。
ストックホルムに到着するのは夕方であるから、散歩を楽しむ時間も少しはあるだろう。北欧から戻ってくる頃には、フローニンゲンの夏も完全に終わりを告げ、新たな季節が到来しているだろう。それを思うと、感慨深い気持ちになり、静寂の余韻が自分を包む。
これからスキポール空港に向かうまでの間は、現在協働執筆中の書籍の原稿に目を通そうと思う。協働執筆者の方から送ってもらった原稿をまず読み、そこにコメントと自分のコラムを執筆していく。
これから目を通す章は、本書の山場でもあるため、コラムは少なくとも二つほど執筆しようと思う。空港に到着するまでの二時間の間にコラムの執筆まで終わるかもしれないし、終わらないかもしれない。
仮に執筆が終わらなければ、空港のラウンジで続きを執筆する。仮に執筆が終わっていれば、過去の日記の編集に時間を充てたい。
旅の期間は過去の日記を編集することがはかどる傾向にあり、今回の旅にもそれを期待している。今、列車がスキポール空港に向かってフローニンゲン中央駅を出発した。フローニンゲン中央駅:2018/8/25(土)08:48