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2898.【オランダ国内小旅行記】自然を満喫できるオッテロー村のホテルから


現在、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園近くのホテルの自室でこの日記を書いている。アーネム中央駅に到着し、駅からほど近くのバス停で待っている時、その灼熱の暑さに驚かされた。

地面に照り返す大量の光は強く、影のない場所の暑さはすごいものがあった。一方で、木陰に入ってしまえばその暑さが随分と和らいだ。

バス停の横に植えられている街路樹がちょうど良い大きさの影を作っており、そこに避難するようにしてバスを待っていた。今日の暑さのためか、バスは予定よりも数分ほど遅れて到着した。

バスに乗り込むと、以前は現金での支払いができたはずなのだが、銀行が発効するデビッドカードか公共機関を活用する専用のカードでしか支払いができなくなっていた。フローニンゲンでは現金で支払いのできるバスが走っているが、徐々に現金を払って乗るようなバスが減り、キャッシュレス化したバスが増えていくのかもしれない、とバスの席に腰掛けてから考えていた。

バスの運行で一番時間を食うのは、おそらく乗客が現金で運賃を支払う時だと思う。そうしたことからも、キャッシュレス化によって運行に支障をきたさないようにするというのは一理ある。

一方で、自分が乗ったバスはすでにキャッシュレス化したバスのはずなのだが、どうして五分以上遅れたのだろうかと考えていた。結局明確な理由は見つからず、「今日は暑いから」という何の妥当性もない理由を仮置きして、バスの窓から見える景色を楽しむことにした。

アーネムからオッテロー村まではバスで25分ほどである。バスに乗ってすぐに気づいたが、私はオッテロー村に向かうまでの景色が大好きだ。

理由は単純で、心を落ち着かせてくれるような自然で溢れているからである。オッテロー村に近づけば近づくほど自然の割合が増えてくる。

私は始終バスの窓から見える景色に釘付けになっていた。そうこうするうちにオッテロー村のバス停に到着した。そこで降りた乗客は私だけであった。

バス停から降りた瞬間にとても懐かしい気持ちになった。私はこの場所に昨年の秋に足を運んだ。懐かしさと共に、秋が深まるオッテロー村とはまた別の顔がそこに広がっていた。

夏のオッテロー村は秋よりも活気があるように思えた。活気があると言っても、それは喧騒が伴うようなものではない。

この村の人口はほんの少しであり、夏休みのシーズンも人は多くない。ただ秋が深まるシーズンと比較してみると、ここを訪れる人が多いように感じたというだけだ。

バス停から宿泊先のホテルまでは徒歩六分である。今日のオッテロー村の気温もフローニンゲンやアーネムと変わらず非常に高い。だが、バス停からホテルまでの道のりは街路樹のおかげで木陰になっており、ほとんど暑さを感じなかった。

昨年の秋との景色を比較しながら歩いていると、すぐにホテルに到着した。今回宿泊するホテルは、Hotel de Sterrenbergという名前である。

前回宿泊したのは、今回のホテルと目と鼻の先にあるGrand Cafe Hotel Krullerというコテージ型のホテルだ。今改めて調べてみると、前回のホテルは三つ星であり、今回のホテルは四つ星とのことである。

これまで旅行に関する日記を書き留める際には、宿泊先のホテルに関する名前を書き記すことはなかったように思う。だが、自分の備忘録を兼ね、そして今後また同じホテルに宿泊するかもしれないことを考えてみると、宿泊先のホテルの名前を残しておくことが大切だと思われた。

今回宿泊するホテルは本当に素晴らしい。ホテルとデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の西口はほど近く、国立公園へのアクセスはとても良い。ホテルの外観も内装も洒落ていて、非常に綺麗である。

入ってすぐの受付でウェルカムドリンクをもらい、すぐにチェックインを済ませた。チェックインを済ませてから、散歩がてら近所のスーパーに夕食と水を買いに行った。

ホテルの自室に備え付けてある水だけでは足りないと思って水を購入したが、明日には補充されているかもしれない。ホテルに戻ってから、私はすぐにホテルの一階のウェルネスセンターに行き、そこのフィンランド式サウナを利用した。

過去二年間、年末に日本に帰国する際にはフィンランド経由で帰るようにしていたのだが、一回目の時はラウンジにフィンランド式サウナが付いていることを知らず、二回目の時はサウナが付いてないラウンジに入ってしまったこともあり、フィンランド式サウナを体験するのは今回が初めてであった。

プールやジャグジーがある場所とウェルネスセンターは隣り合わせになっており、前者には数名利用客がいたが、後者を利用しているのは私だけだった。前者は水着の着用が義務付けられており、後者はサウナを利用するときは裸が義務付けられている。

裸になることに抵抗感を覚える欧米人も多いであろうから、今回のように貸切状態だったのかもしれない。サウナを20分ほど楽しみ、汗を流し、サウナを出てからはウェルネスセンターの休憩ルームでゆっくりしていた。

ここにも誰も人がおらず、サービスとして提供されているライム入りの水を飲みながらくつろいでいた。部屋に戻ってから夕食を摂り、今この日記を書き留めている。

カッコウの鳴き声が遠くの方から聞こえてくる。この自然の落ち着きには本当に心が洗われる思いである。今回宿泊しているホテルには大変満足しており、明日の朝食が楽しみだ。

実は受付の奥に厨房があり、小さなガラス窓を通してその様子を見ることができる。このホテルが提供している料理には季節ものの食材が使われており、この地方で採れるものを使っているそうだ。まさにマクロビオティックの創始者である桜沢如一氏の食事理論につながるものを感じさせる。

ホテルの自室には、“QL: Hotels & Restaurants Charming by Nature (2018)”という324ページほどのポケット版のホテルガイドが置いてある。特にオランダ、ドイツ、スイス、オーストリア、ルクセンブルク、ベルギー、ノルウェー、スウェーデンの国に絞って、自然を満喫することのできる素晴らしいホテルを紹介している。

それを眺めていると、船旅だけではなく、陸上においてはこうした自然を愉しめるようなホテルに宿泊して、自然の中でゆっくり過ごすのも悪くないと思った。明日受付に確認して、このポケットブックをもらえるのかどうかを聞いてみようと思う。今後の旅の参考に多いになるし、何よりも掲載されている写真を見ていると、まるでそのホテルと自然の中にいるような感覚にある。

気づけばつらつらと文章を書き連ねてきた。今日はこれから作曲実践をし、明日からの国立公園のサイクリングとクレラー・ミュラー美術館の訪問に備えて早めに就寝したい。オッテロー:2018/7/26(木)20:34 

No.1169: Sunset in Otterlo

Just one month ago, I visited Otterlo in the southern Netherlands.

Although I’m in Helsinki right now, I recollected the sunset in Otterlo. Helsinki, 08:38, Friday, 8/31/2018

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