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2873. 偉大な巨匠クロード・モネ


小鳥の鳴き声がとても心地よく聞こえてくる。早朝に覆っていた薄い雲は徐々に晴れてきており、青空の面積が増えてきた。

つい先ほど日記を一つ書き終えたのだが、その時にここ数日間一日日付を間違えていることに気づいた。今日は土曜日であり、昨日は金曜日なのだが、昨日の日記を見ると木曜日という記載になっていた。

月曜日まで遡ると火曜日から日付がおかしくなっていたようだった。それを少しばかり修正していると、どこか不思議な感覚になった。

ある一日が欠落した感覚。この人生におけるある一日が全くなかったものとしてみなされてしまう感覚に陥ったのである。

人生において一つの日が欠落することが静かな喪失感を残すということに初めて気づいた。それほどまでに私たちの一日は貴重なものなのだろう。

日記を絶えず書き記すことの意義はその点と関係しているかもしれない。以前から度々感じていたことだが、日記を書かなかった日は私にとって存在しなかったも同然のものになり始めている。

ある人間の一つの人生におけるある一日が確かに存在していたのだということ。それを書き留めるために私は日々日記を書いているようだ。

これは人生の最後の日まで続けていく必要がある。その点を改めて心に誓った。

昨夜、モネのドキュメンタリーDVDの視聴を終えた。このドキュメンタリー作品は傑出していた。

モネの手紙が随所に挿入されており、それを朗読する人物の声の調子がモネのその時の感情を見事に伝えていた。全体として実に瞑想的であり、作品全体が深い哀しみと生の喜びに包まれているように思えた。

このドキュメンタリー作品は是非ともまた視聴したいと思う。モネもゴッホと同じく、絵を描く人であったのと同時に、文章を書く人でもあったのだ。

それは手紙という形式を通じての文章であり、その手紙の中にモネの何気ない日常と思想が描かれている。改めてモネに感銘を受けたのは、ゴッホと同じく絵画を描くことに魂を燃やし続けた人生をモネが送っていたことだった。

86歳でこの世を去る時までモネは絵画を描き続けていたのである。モネをもってしても、40歳を迎えても生活は困窮していたようであった。

私がモネに深い感銘を受けたのは、モネは最愛の妻や息子、そして親友であったドガやルノワールに先立たれるたびに深い悲しみを経験し、それでも絵画作品を描き続けたことである。最愛の人物たちが自分よりも先に亡くなっていくことを想像してみた時、果たして自分はその経験を乗り越えて再び創造活動に打ち込めるのかどうかを考えていた。

モネにはそれができた。おそらくそれこそが、モネが正真正銘の画家であることを物語っている。「近しい人たちはみんな死んでいった。私だけが残った。絵を描くことしか私にはないし、また絵を描きたいんだ」というモネの言葉が印象に残っている。

晩年、モネの視力は白内障により悪化していった。ドキュメンタリー作品の中の説明を聞くと、モネの眼はほぼ失明に近い状態だったようだ。

しかし幸いにも白内障の手術がうまくいき、ある日モネの元に届けられたメガネを受け取った時のエピソードが印象に残っている。「見える。この世界の深い青や深い赤が見える。また絵を描きたいという思いが湧いてきた」

この言葉から、モネが感じていたであろうこの世界の多彩な色が見えることの喜びを私も感じていた。この世界にこれほどまでに多彩な色が存在していることも奇跡だが、そうした色を私たちが見ることができることも奇跡なのではないだろうか。

今回このドキュメンタリー作品を見ることによってモネの創造者としての生き様に大きな感銘を受けた。今後も私はモネから大きな励ましを受け続けるだろう。フローニンゲン:2018/7/21(土)06:53

No.1154: Cloudy Stockholm

The third day to stay in Stockholm began.

It is cloudy now, but it will become sunny, and it will start to rain after 5PM.

I’ll visit the Nobel Museum to cultivate my understanding of the history of the NobelPrize. Stockholm, 07:48, Monday, 8/27/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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