今朝方は夢を見ていた。起床してから時間はそれほど経っていないが、記憶がすでに断片的なものになってきている。覚えている範囲の事柄を書き留めておきたい。
夢の中で私は、埼玉に住む知人の家に行くことになっていた。ちょうど私がいる場所は東京駅であり、知人の方の話によると、東京駅から最寄り駅までは電車で一本で行けるとのことである。
それは非常に便利だと思っていたところ、時間としては二時間ほどかかることがわかった。しかし電車に乗ってみると、二時間という時間を忘れさせてくれるような景色が窓の外に広がっていた。
確かに、時に開発中の街の姿などが目に入ってきたが、そうした景色ですらも自分の内側の何かに響くものがあった。天気はどこか初秋のそれを思わせる。
優しい太陽の光が電車の中に差し込んでおり、それに包まれながら私はぼんやりと窓の外を眺めていた。二時間という時間は長いように思われるかもしれないが、全くそれが長いものだとは思えないような心境で私は電車の中にいた。
電車に揺られていると夢の場面が静かに変わった。そこからの夢についてはどうも思い出せない。そこからはまた別の夢を二つほど見ていたことだけを覚えている。
時刻は午前七時を迎えつつある。昨日から本格的にGRE対策を始めた。
「本格的に」と言っても勉強時間は数時間程度である。GREの試験は確かに現在進学を考えている米国の大学院に提出が求められているが、GREの成績は五年間有効であるため、四年前に受験した際の結果がまだ使える。
また、今回の受験においてはこの四年間の自らの学術的な英語力の進展を測定するためでもあるから、一日中GRE試験に向けて勉強するというのは望ましくない。実際にその他に取り組むべき事柄がいくつもあるため、GREの対策だけを行って毎日過ごすことなどできない。
毎日数時間ほどGRE試験に向けた勉強をするだけで十分であり、逆にその他に諸々の仕事があることが良いリズムを生み出している。例えば、日記を執筆した後にGRE対策を行い、その後作曲実践を行い、再びGRE対策を行うというようなサイクルが出来上がりつつある。
実践領域を変えていくことは変動性を確保することにつながり、精神的な疲弊も少なく、むしろ複数領域を行き来する中で精神に充実感がもたらされることもある。
昨日は計画通り、30ページほど単語集を進めていった。この単語集は大判のものであり、各ページに17個ほどの単語が掲載されている。それを考えてみると、昨日は521個の単語と触れ合ったことになる。
そのうちすでに覚えていた単語は全体の七割から八割程度であった。この単語集に関しては四年前にも使っていたものであり、基本的に今覚えられていない単語は当時も覚えることに苦労していたものであることがわかった。
単語の横に当時付したチェックマークを眺めているとそれがわかる。例えば、“dotage” “dour” “droll”は四年前も覚えることに苦労していた単語であり、結局当時も完全には覚えきっていなかったために昨日もそれらの意味がわからなかった。
GRE試験ではこうした難解な単語が出題されるが、実はポイントは単語の意味を完璧に覚えるというよりもその単語の語感を掴むことがまず大切になる。英語のセクションにおいては長文読解のみならず、単語の組み合わせによってパラグラフ全体の意味を完成させる論理パズルのような問題があり、そうした問題を解く際には単語の語感を掴んでおくことが鍵になる。
つまり、その単語が否定的な語感を持つものなのか肯定的な語感を持つものなのか、はたまた中立的な語感を持つものなのかを掴んでおくことが大切になる。確かに昨日521個の単語を再度眺めてみた時に、意味を忘れているものもあったのだが、語感だけはしっかりと自分の内側に残っているものがあったことは興味深い。
例えば、“stalwart”という単語を見た時には力強さが喚起され、“ebullient”という単語を見た時には弾けるような感覚が喚起された。それらの感覚は全て各々の単語の持つ意味と非常に近い。
単語を覚えるというのはどこか認知的な作業のように思えるかもしれないが、実際のところはそうではなく、自らの感覚を十分に活用することが求められる。そもそも、単語を習得するというのはそうした感覚レベルでの言葉の獲得を意味するのであるから、言葉が持つ意味を表面的に理解するのではなく、感覚の次元にまで落とし込んでいくことが大切だ。
今日も昨日と同じ数ほどの単語と接していこうと思うが、その際には感覚を活用しながら、時に感覚を刺激するようなイラストや印象的な例文を書き込みながら学習を進めていきたい。フローニンゲン:2018/7/19(木)07:03
No.1143: The Feeling I Want to Sing a Song
The time is approaching 8PM.
Today has passed by, being filled with a sense of fulfillment.
I wish tomorrow to be the same. Groningen, 20:03, Thursday, 8/23/2018