定刻よりも数分早くロンドンの空港に到着し、先ほどロンドン市内に到着した。今は大英図書館近くのカフェでこの日記を書いている。
英国に到着した時の第一印象は、どこか懐かしい感じだった。空港に到着し、入国審査のカウンターに並ぶ際に、EU居住者と非EU居住者のレーンがあり、EU居住者用のレーンには随分と人がいた。
一方、非EU居住者用のレーンに並んだのは私だけだった。フローニンゲンから英国に来た非EU居住者はどうやら私だけのようだった。
前回英国を訪れたのは2016年の冬であり、今から二年半ほど前のことになる。その時に入国審査を担当した人はあまり感じの良い人ではなかったように記憶している。
だが今回は幸いにも、非常に感じの良い女性が対応をしてくれた。対応は実に親切なのだが、やはり英国に入るときにはあれこれと質問が飛んでくる。
これは数年前に米国に入国するときも感じたことだったが、ここ最近はどの国も昨今の国際情勢により入国するのが厳しくなっているようだ。
今日は予定通りにロンドンに到着し、さらには体力的にも全く問題ないので、これから英国国立音楽院の博物館を訪れようと思う。今回はヒースロー空港ではなく、ロンドン郊外の小さな空港を利用した。
空港はとてもこじんまりしたものだったが、小綺麗な空港だと感じた。空港から電車の駅も近く、駅も複雑ではなく、二つの車線しかないため非常にわかりやすい作りになっていた。
電車を待っている間、私は駅のプラットフォームの上でロンドンの空をぼんやりと眺めていた。広がる青空に白く美しい雲が浮かんでいた。
電車が到着するまで少しばかり時間があったのだが、そこで本を読むことなく、私は無心で空を眺めていた。ただ空を眺めていた。ぼんやりと空を眺めたかったから。
爽やかな風がプラットフォームの上を駆け抜けていく。しばらくすると列車が到着し、ロンドン市内に向けて定刻通りに出発した。
列車に乗ってすぐに気づいたが、英語が母国語の国に来ることがこれほどまでに自分の心を安心させてくれるのかと思った。もちろん、オランダでも英語が通じるため全く問題はないのだが、それでも公共の場で何か会話をする必要がある場合には、最初は常にオランダ語で話すようにしている。
言語的にも郷に入っては郷に従うことは大切だと思っているのだが、普段気づかないところで言語的な気遣いをオランダで行っていたのかもしれない。英国ではそうした気遣いを一切しないで済むことがどれだけ気を楽にしてくれるか。
もちろん、私は米国で生活をしてきたため、米国英語のほうが聴き取りやすいのは間違いないが、それでも英語が母国語の国では言語的な気苦労がないことがわかった。列車に乗ってすぐに思ったのはそのようなことだった。
列車に乗ると、席は空いており、私は景色が見える窓際の席に腰掛けた。ロンドン郊外の落ち着いた雰囲気がとても心地良い。
今この瞬間には、ロンドン市内の中心にいるため、それとのコントラストは明らかだ。列車の車窓から見ていた景色を思い出すたびに、都市的生活からいつか本当に離れた場所で過ごしたいと思う自分がいる。
気づかないうちにホテルのチェックインの時間が来た。今からカフェを後にし、ホテルでチェックインを済ませ、これから王立音楽院の博物館に向かいたい。ロンドン初日はまだ終わらない。ロンドン:2018/6/20(水)14:00
No.1087: Memories of Departed Summer Days
It has been like a real summer in the last couple of days.
I was wondering about how long this summer lasts.
It seems that we need to discover something eternal inside ourselves on passing days. Groningen, 08:34, Wednesday, 7/25/2018