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2666. 土地勘を養う読書法


時刻は夕方の四時を迎えた。今日は一日を通して気温が高く、日差しが強い。

昼食前に近所のノーダープラントソン公園へランニングに出かけた時には汗を随分とかいた。ちょうどこの時間帯が気温が高く、今は29度に達している。

フローニンゲンは湿気がそれほどないためか、この気温でもクーラーは全く必要ない。実際に今は書斎の窓を開け、西日が入ってこないようにカーテンを閉めていれば全くもって快適に過ごせる。

そもそもこの街の建物の多くにはクーラーなどないという理由がはっきりとわかる。明日は少しばかり天気が崩れ、一日中曇り空となり、午後には少しばかり雨が降るようだ。明後日以降からまた気温が下がり、来週は最高気温が20度を下回る日が続く。

午前中、「閉ざされた氷の扉」というイメージが突如やってきた。何の前触れもなく、そのイメージが突然自分の内側に姿を現した。

とてもひんやりとした扉が目の前にあって、その向こうの世界は未知である。その扉の向こうには全く別の世界が確かに存在していることがわかる。

その扉に手をかけてそれを開けるのか否か。扉の先にどのような世界が待っているのかを想像しながら扉を開けようとするようなイメージが自分の内側を通り過ぎていった。あの心象イメージは一体何だったのだろうか。

今日は午前中に“Art and Philosophy: Readings in Aesthetics (1964)”を100ページほど読み進めた。読み進めたと言っても精読ではなく、今回が初読であるからどのようなことが書いてあるのかを確かめるようにして読み、時折自分の関心を強く引く箇所に立ち止まってそこを丹念に読むようにした。

現在、美学に関する探究に少しずつ着手している。この探究は焦らず着実に進めていく必要がある。

美学に関する専門書の内容が最初のうちは理解できなくても全く問題ない。学習というのはそのように進んで行くのだから。

実際に自分が発達理論を学び始めた時のことを思い出してみるといい。発達理論を学びたての頃は専門書に書かれていることがほとんど理解できなかったが、専門書を毎日数年間読み続けることによって徐々に内容が理解できるようになっていった。

それと全く同じことを美学の探究で行えばいいだけであり、それは他の分野の探究においてもそうだ。作曲理論や音楽理論を学ぶ際においてもそうだろう。

とにかく学習の初期においては知識体系が構築されておらず、その領域の土地勘がないのであるから、迷子になることも当然であり、前に進むことが困難なのは当たり前である。そうした状況に置かれていたとしても少しずつ着実に進むことが重要だ。

その時に有効なのは、今自分が行っているように、最初から専門書を精読しないということだろう。とにかく大量の専門書の全体像を掴むように読み進めていき、一読を早々に終え、土地勘がある程度獲得されてから再度繰り返しそれらの書籍を読んでいくのが賢明だ。

二読目に関しても精読はまだ必要ではなく、初読の際とほぼ同じように読み進めていけばいい。ただしその時には初読の時に立ち止まった箇所はより深く考え、初読の時に見逃していた自分にとって重要な箇所を発見するように読み進めていく。

私の場合、精読をする書籍というのは本当に少なく、三読目、四読目までこのような形で読み、それでもまだその書籍から得るものがありそうであれば、最初から最後まで通して読むことにしている。その書物が長ければ長いほど、初読時に最初から最後まで読もうとするのは愚行である。

その領域の土地勘があるのならそうしてもいいかもしれないが、土地勘がないのであれば、最初の数ページ以降からは即座に迷宮に迷い込むことになるだろう。結果として迷宮の最後に辿り着くことができず、迷宮の外に追い払われることが落ちである。

そのため、とにかく最初は精読などせずに、土地勘を形成するような読みをしていく必要がある。そして兎にも角にも反復してその書籍を読むことが重要だ。

この夏からは再び大量の文献を読み進めていこうと思っているが、その際には上記のことをとにかく忘れないようにしたい。美学にせよ、作曲・音楽理論にせよ、それらの分野にはまだ土地勘がないのであるから、精読などしないようにする。この夏からの集中的な読書によって豊穣な土地勘を養っていきたいと思う。フローニンゲン:2018/6/7(木)16:25 

No.1055: Flowery Greetings

Today is cloudy and chilly in Groningen. In such an environment, I’m listening to flowery greetings in my inner world. Groningen, 08:00, Monday, 7/9/2018

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