書斎の窓の方から何やらカサカサと音がしたので近寄ってみると、何と一羽の小鳥がそこにいた。何やらどこかで見つけた餌をそこで食べているようであり、その光景はとても微笑ましかった。
しばらくその小鳥を観察していると、もう一羽別の小鳥がやってきた。その小鳥も何かを口にくわえながら窓際でそれを食べている。
しばらく二羽の様子を眺めていると、あるところで二羽の小鳥はどこかに飛び去っていった。今日はこの二羽の小鳥以外にも、二度ほど小鳥が書斎の窓ガラスにぶつかってきた。おそらく大事には至っていないため安心しているが、今日はやたらと小鳥を身近に感じる日だ。
早朝に少しばかり今月中旬のロンドン旅行について計画を練っていた。当初は学会に参加する予定だったが、もはや学会での発表内容と自分で発表することにも関心がなくなり、学会参加はやめにした。
それに伴いロンドンに行くかどうかを迷ったが、せっかくフローニンゲンからロンドンまでは近いため、この際に足を運んでおこうと思う。正直なところ私にとってロンドンはあまり魅力的な都市ではないのだが、これまで一度も実際に自分の足で歩いたことがないのだから——電車の乗り換えで数メートルほどロンドンの街を歩いたことはある——、食わず嫌いの形でロンドンを判断してはならないだろう。
これまでイギリスには合計で二回ほど訪れたことがある。一回目は大学生の頃にリバプールを訪れ、二回目は三年前にケンブリッジを訪れた。しかしこれまで一度もロンドンには縁がなかったことが不思議である。
ちょうどフローニンゲン空港からロンドンの空港までは一時間ほどで行けるフライトがあり、ロンドンはとても身近に感じる。そうした地の利を活かして今月の20日からロンドンに少しばかり滞在しようと思う。
正直なところ全くもってロンドンに用事はなく、隣町に行く感覚でロンドンに足を運ぶ。滞在日数も最低限のものにし、四泊五日ぐらいが目処だろうか。
20日の朝のフライトに乗れば、ロンドンには午前中に到着する。ロンドンとフローニンゲンの間には一時間の時差がある。
先ほどフライトの時間を確認したら、7:35フローニンゲン発の飛行機に乗れば、ロンドンには7:50に到着すると表示されていた。時間としてはもう一本遅らせて10:50フローニンゲン発のものに乗ってもいいかもしれない。
とりあえず20日の午前中に出発すれば、ロンドンに午前中に到着し、午後からは観光することができる。ロンドンに到着したその日は、音楽関係の博物館に足を運びたい。
具体的には、ヘンデル・ハウス博物館に足を運びたい。ヘンデルはドイツ生まれの作曲家だが、のちにイギリスに帰化し、ロンドンの地で作曲活動に勤しんだ。
バッハと同時代の作曲家であり、ヘンデルが残した音楽的な貢献は言うまでもない。今回ヘンデル・ハウス博物館に足を運ぶことによってヘンデルの生涯をたどりたいと思う。
もしその日に時間があれば、その足で王立音楽院ミュージアムに足を運んでもいいかもしれない。ここにも音楽関係の貴重な資料が展示されており、それをこの目で確かめたいと思う。
今のところ予定としては、21日と22日の二日間をかけて大英博物館を見学する。仮に初日に王立音楽院ミュージアムに行く時間がなければ、毎週金曜日は大英博物館が夜の八時半まで開いているということもあり、22日に王立音楽院ミュージアムに足を運びたい。
23日はナショナル・ギャラリーに足を運び、特にゴッホやルノワールの絵を中心に観賞したいと思う。そして24日の午前か午後の早い時間帯にロンドンを出発する。そのような短い旅を計画している。
思い返してみると、英語圏に旅行に行くのは三年前にケンブリッジ大学を訪れて以来のことになる。そう考えてみると久しぶりに英語を母国語とする国に行くことになる。
オランダでも言葉に関しては何不自由ないが、それでも英語圏に行く時の安心感はまた別物である。ロンドンへの旅は短いが、ここでもまた重要な経験を積むことになるだろう。フローニンゲン:2018/6/7(木)09:50