昨日、論文アドバイザーのミヒャエル・ツショル教授とミーティングをした時、修士論文の最終的な提出期限は八月の末なのだが、当初の予定通り、六月の中旬に論文を提出する意向を改めて伝えた。論文さえ提出できれば夏の休暇に入ることができるということもあり、昨年と同様に、六月の中旬には論文を提出しておきたいという考えがあった。
早く論文を提出し終えたら、すぐに夏の休暇に入ることができるだけではなく、今回の修士論文を基にした査読付き論文の執筆に取り掛かることもできる。今回の修士論文の提出をもってして、無事に今回のプログラムを終了するのであるから、そこからはずっと休みといえば休みであり、協働プロジェクトと自分の創造活動に従事し続けるという点において休みでないといえば休みでない。
いずれにせよ、論文は六月の中旬に提出し、六月末にロンドンで行われる学会に向けた準備に集中したいと思う。今回三つ目の修士号を取得し終えたら、九月からの一年間は、どこかの大学に所属するのではなく、自らの関心だけに純粋に従った探究をこの書斎の中で進めていこうと思う。
この九月からの一年間は、来年の九月から再度どこかの大学期間に所属するための充電期間となり、自らの創造活動に旺盛に従事するための期間となる。今年は幸運にも時間があるため、幾つかの協働プロジェクトに並行して携わることができるが、来年からはそれが可能かどうかわからない。
また、自分の中で、次に大学に所属することになった時には、学術研究と日々の創造活動だけに集中した方がいいのではないか、という考えも最近浮かぶようになってきた。それを見越して、今年は様子を見ながらどのような協働プロジェクトに参画させていただくかを意思決定していきたいと思う。
昨日と同様に、今日も穏やかな早朝だ。街路樹の雑草を除去する清掃員はどこかにいなくなってしまい、今はその姿を見ることができない。
除草機の音が聞こえなくなった代わりに、小鳥のさえずりが聞こえ始めた。早朝の太陽光が、赤レンガの家々や街路樹を照らしている。
そうした世界の中を、早朝の涼しい風が駆け抜けていく。今の私はそんな世界の中にいる。そしてそれが自分の世界である。
今日は午前中に、一昨日から取り掛かっている協働プロジェクトに関するレポートを作成していきたい。今日の午前中の時間を充てれば、おそらく最初のドラフトが完成するように思う。
一日でドラフトを完成させるのではなく、毎日少しずつ文章を書いていくという方法で取り組むことの大切さを知る。集中力の面でもそうであり、質の面でもそうである。
小さく積み重ね、それが結果として一つの大きな総体になるように全ての仕事を進めていく。レポートのドラフトが完成したら、昨日読むことのできなかった論文に目を通したい。
この論文は現在取り掛かっている研究で引用する論文の一つであり、複雑性科学という領域における重要な概念を取り上げ、それらについて一つ一つ解説を施しているものだ。
ここで再度、複雑性科学という領域に固有の概念を押さえておこうという考えを持った。この論文を読み終えたら、ちょうど昼時になるだろう。昼食後からは作曲実践を行う。
その後、協働執筆中の書籍の原稿のレビューに取り掛かり、こちらも今日中にレビューの一回目を終える。あとは時間が許す限り、辻邦生先生の『遥かなる旅への追想』というエッセー集を読む。そんな形で今日一日を過ごしていきたいと思う。フローニンゲン:2018/5/8(火)07:18