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2491. 儚さを超えた永遠の関与

May 28, 2018

時刻は夜の八時を迎えた。今日は午後に少しばかり小雨が降ったが、今はすっかり雨が上がっている。わずかばかり風が吹いており、辺りはまだ明るい。

 

今日を振り返ってみると、本当に充実した日曜日だったと言える。予定していたように、四つの文章を全て完成させた。

 

午前中に、協働プロジェクトに関する一つの資料と寄稿文を完成させ、午後からはまた別の資料を一つ作成した。それが終わった後にバッハの曲に範を求めて曲を一つほど作った。

 

作曲実践のおかげで普段は活性化させない感性が刺激され、独特の集中力と抽象記号操作の能力が養われているのを感じる。その後、研究インターンのレポートに加筆修正を行い、先ほど無事にコーディネーターに提出した。

 

早朝に予定した通りの仕事を進めることができて、今は非常に満足している。そうした満足感と同時に、充実感が自分の内側に流れ込んでくる。

 

今日はほとんどインプットの時間を取っていないが、それでいい。この世界に形を生み出していく創造行為が一日のうちの九割を占めるのがちょうど良い。

 

そうした創造行為に従事する形で知らず知らず私は多くのことを学んでいる。そのため、外側から何かを意識的に取り入れようとすることは最小限でいい。専門書や論文を読むことの重要性は計り知れないが、同時にそれは取るに足らないことである。

 

最も重要なことは、自分の内側にあるものを形としてこの世界に残していくということ。その考え方に見事に沿うことができたのが今日という一日だった。明日も同様の一日としたい。

 

昨日知人の方との対話を通じて感じていた静謐感を思い出す。対話後の余韻がまだ自分の内側に残っているかのようだ。あの時間はそれほど大切なものだったのだ。

 

この世界で生きていくということ、そしてこの世界に関与をしていくことの儚さをどのように超えていくか。この主題は以前の私が持っていたものだ。

 

今の私は、そうした儚さを超えた形で日々を歩み始めているように思う。肉体が滅びても存続し続けるものを掴むことができ始めていること。それが日々の歩みを根底から支えている。

 

肉体のみならず、自己が消滅したとしても存続し続ける存在の残り香に気づくだろうか。それは単なる残り香ではない。ありありと、そして生き生きとそこに躍動するものだ。それは一人の人間が残した仕事に宿っている。形として残したものの中に宿っている。

 

ここでいう形とは言うまでもなく、具体的な事物のみを指さない。精神的なものも立派な形としてこの世界にある。

 

今書斎の中に流れているバッハの音楽に耳を澄ましてみる。流れてくるこの音の中に今もなお生きているバッハの存在の残り香を感じることができる。バッハはまだこの世界の縁起に関与しているのだ。

 

残した楽曲によって、これからもバッハはこの世界の縁起に関与し続けるのだろう。これは何もバッハだけが成しえたことではない。私たち一人一人がそれを成しえるし、それを成していくことがこの世界に関与していくことではないだろうか。

 

それが成しえたとき、私たちは一体何に儚さを感じることがあるだろうか。そこにはもう永遠の関与が誕生しているのに。フローニンゲン:2018/4/29(日)20:14

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