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2446. 【中欧旅行記】突如の閃き


ブダペストで迎える四日目の朝。昨日の早朝に経験していた実存的抑鬱状態に今はない。

心身は至って軽やかであり、そこには重さはなく、心も体も透明な光であるかのように知覚される。昨日、バルトーク博物館を訪れた後にすぐさまホテルに戻り、ホテルのプール横に備え付けられているジャグジーに入っていた。

ジャグジーによって身体の血液循環が良くなり、それは身体エネルギーの流れを促進していることが容易に見て取れた。また、身体エネルギーの流れは即座に心のエネルギーの流れにも影響を与えていた。

というよりも、両者は独立したものとして存在していながらも、絶えず相互作用し合っているのだということを忘れてはならないだろう。昨日の朝も身体に重さはなく、身体エネルギーの流れも悪いものでは全くなかった。

仮に身体に重さがあったとすれば、昨日の早朝に感じていた心の重さには耐えることができなかったかもしれない。そうしたことを考えると、つくづく身体の状態を整えることが大事だということに気づかされる。

とにかく身体を蔑ろにしてはならない。身体を蔑ろにすることは、心を蔑ろにすることに即つながり、心身の崩壊をいともたやすく招くことになってしまうだろう。

ジャグジーから上がった時に、中欧旅行中はあえて意識上に上げないようにしていた現在の研究について意識が向かった。それは本当に突然の出来事であった。

ワルシャワに向かう前日まで現在取り掛かっている研究を前に進めていた。旅行中は研究からできるだけ離れるようにしたいと思っていたのだが、旅行から一週間が経った昨日にふと研究に意識が向かったのである。

ここからも、自分は科学研究ともはや一心同体であり、それから離れて生きることは本質的に不可能なのだと思わされた。その時に閃いたアイデアは研究を前に進めるための光のようなものであった。

その閃き自体はとても些細なことなのだが、ここから研究を前に進めるための最善手が降ってきたかのようであった。思わず笑ってしまうほど些細なことだが、今週の日曜日から研究を再開するにあたって、忘れないようにメモをしておきたいと思う。

端的には、現在研究対象としているMOOCのデータに関して、それは「コンテンツ」として括られるものと「アウトライン」に括られる二つのものがあり、中欧旅行の前はコンテンツに絞ったデータ解析を行おうとしていた。

しかしよくよく考えてみると、毎週の講義に際して、アウトラインに含まれるイントロダクションとサマリーの講義も非常に重要な意味と役割を持っていることにはたと気づかされた。それらのアウトラインの講義を除外してデータ解析を行うことは結果に大きな影響を与えかねないと思ったのである。

アウトラインの講義を含めるか否かについては、正解も不正解もない。自分が行う研究の目的や仮説と照らし合わせ、自らの説明論理を構築することが何より大切だ。

旅行から帰ってきた翌日から研究を本格的に再開させる。その時にまず行いたいのは、アウトラインの講義を含めたデータ解析をすることである。

三つの定量化基準のうち、二つについては以前にRの分析結果だけを算出していたため、残り一つの定量化基準に対して分析を実施したい。具体的には、少し前に作り直した、領域固有の概念を定量化基準にしたデータに対して分析を行う。

旅行の前に、コンテンツに関するレクチャービデオの時系列データを作成していたが、アウトラインについてはその時には作成していなかった。旅行から戻ってきて真っ先に取り掛かるのは、アウトラインに関する部分の時系列データを作成することである。

アウトラインを含んだ時系列データが完成したら、それに対してRを用いて標準化分散解析を施し、その解析によって算出されたフラクタル次元と他の二つの時系列データが持つフラクタル次元との相関関係を算出する。

その後、そのフラクタル次元と学習成果を測る三つの従属変数との間に存在する相関係数と回帰係数を算出する。そこまで取り組んだところで、月曜日からは早朝から夕方まで論文を一気に書き進めていく。

ブダペストのホテルで研究計画について考えをまとめることになるとは思ってもみなかった。研究からあえて離れること、そして離れたところから研究に接近し直すことの大切さを実感した。

そうしたことを可能にしてくれたこの中欧の地には感謝の念を捧げなければなるまい。ブダペスト:2018/4/20(金)07:34 

No.982: From G major to C major to F major

I experimented applying modulation to my work. The modulation started from G major to C major, which was successful in that sounds were mellifluous.

On the other hand, the modulation from C major to F major caused cacophonous sounds. I don’t know the reason yet. I’ll delve into it. Groningen, 21:01, Friday, 5/11/2018

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