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2412. 【中欧旅行記】中央ヨーロッパに向けた出発の朝


今朝は早朝の四時過ぎに目を覚ました。いつもより随分と早い目覚めとなった。

おそらくそれは、今日これから中央ヨーロッパへ旅に出かけるからだろう。予定では五時に起床しようと思っていたのだが、旅への期待感からか幾分早く起床することになった。

早く起きることに越したことはないので、私は四時過ぎから旅に向けての支度を始めた。今支度が全て終わり、これからフローニンゲンの中央駅に向かおうと思う。

今のこの瞬間にも小鳥たちの鳴き声が聞こえている。いつも以上に透き通った声であるかのように聞こえてくる。

時刻は五時半であるから、まだ多くの人たちは活動を開始していない。辺りはとてもひっそりとしていて、まだ暗闇に包まれている。そうしたことからも、なお一層、小鳥たちの鳴き声がこの世界にこだましているのだ。

今日これから向かうのはポーランドの首都ワルシャワである。先日、インターン先のアドバイザーであるエスター・ボウマ博士は、ワルシャワよりもクラクフの街を勧めていた。

しかし、私にはワルシャワに足を運ぶ必然的な理由がある。そんなことを思う。

ワルシャワでは主に、ショパン博物館、ワルシャワ国立美術館、ポーランド・ユダヤ人歴史博物館の三箇所を訪れる。おそらくこれらの場所を訪れる何かしらの理由が私の中にあり、ワルシャワという街に訪れる必然的な理由が自分の内側にあるのだと思う。

それが何かは今は分からない。実際にワルシャワを訪れ、自らの足で街を歩き、ワルシャワの空気を吸うことによって初めて、徐々にそれらの理由が明らかになっていくだろう。それはブダペストに対しても同じである。

昨夜、荷造りをしている時、バルトークの楽譜を持っていくかどうかを一瞬考えた。今回の旅では荷物を最小限にしているが、その中でバルトークの楽譜を持っていくか少しばかり考えた。

旅先では日記の執筆に時間を充てたり、観光による疲れから作曲ができる余裕はないかもしれないと思った。だが、今朝方改めて考えてみたところ、バルトークの楽譜を持っていくことにした。

持参するのは、『ミクロコスモス』という一連の楽曲集であり、この中には非常に短い曲が数多く収められている。旅先で短い曲でもいいから何か曲を作りたい、という強い気持ちが自分の内側にあった。

いついかなる場所においても、日記の執筆と作曲をし続ける。それが自分の人生を生きることであり、毎日をより深く生きることにつながるのだという認識を深める。

今回の旅で、ショパン博物館、リスト博物館、バルトーク博物館を訪れることによって、必ず何か音楽的な促しが自分にもたらされるような予感がしている。それを過度に期待していてはならないが、それが起こるというのは何となく感じられる。

なぜなら、それらの場所に私を向かわせようとする何かがそこにあるからである。旅先において、どのような新たな気づきや促しがあるのかはまだ分からない。

それらとの出会いの都度、日記として、曲として、それらを書き留めておきたい。日々綴られる日記と曲は、自分がこの世界に存在していたことを示す唯一の存在記なのだから。フローニンゲン:2018/4/13(金)05:47

No.965: A Gentle Atmosphere in Spring

A peaceful and gentle atmosphere is embracing Groningen. At last, spring has come to Groningen. Groningen, 09:35, Wednesday, 5/2/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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