今日もこれから科学論文を読んでいく。しかもそれは、定量的な分析手法に関するものである。
非線形ダイナミクスを含めた複雑性科学の探究は、私を大きく惹きつけるものがある。この科学領域と密接に関係しているシステム科学やネットワーク科学への関心というのも非常に大きい。
だが、昨夜改めて、こうした科学分野への探究を一生涯にわたって行えるのかというと、どうもそれについては疑問符が付けられた。当然ながら長きにわたってこれらの領域を探究していくことは確かであろう。
しかし、どうもそれらの領域を素朴に探究できるだけの自分の内側の成熟度というものが存在するのではないか、と思われたのである。数日前の日記で、システム科学やネットワーク科学に関しては、それぞれ一つずつ博士号を取っても良いほどに関心があると述べた。
それは本当にそうだろう。しかし、それは現段階での自分の気持ちであり、そしてそうした探究ができるのは自分の内的成熟度のあるところまでであると思うようになった。
そのようなことを考えていると、昨年の三月にザルツブルグで国際非線形ダイナミクス学会に参加した時、シナジェティクスの創始者である物理学者のハーマン・ハーケン教授と話をする機会があった。
ハーケン教授はすでに90歳に達しておられたが、こうした学会に招待されるように、まだ学術研究を続けておられる。その時に印象に残っているのは、ハーケン教授は理論物理学者なのだが、現在の関心は徐々に哲学の方向に移っていると述べていたことである。
その話を今ふと思い出していた。科学の力と科学探究の意義については重々承知しているが、やはり私の本当の関心は哲学にあるのかもしれない。
また、それに合わせて、欧州での二年目の生活が始まったのをきっかけに現れた芸術への関心も高まるばかりである。科学的な探究を愚直に続けることにはいつか限界がありそうだが、哲学と芸術の探究であれば一生涯をかけて取り組むことができそうな気がしている。
自分の探究の方向がどのように動いていくのかは本当にわからない。ここ数年、あるいは数十年にわたっては科学研究にも力を注いでいくことになるだろう。
それと並行して、どうしても哲学や芸術の探究を行いたいと思う自分の内側には、まだ明らかになっていない自らの特性のようなものがある気がしてならない。
薄紫色の早朝の空がやってきた。遠くの空はライトパープルに染まり、手前の空はライトブルーの様相を呈している。
数羽の鳥が早朝の空を舞う。今この瞬間に雪が降りそうな気配はなく、いたって静かな朝だ。
これから今日一日の活動を本格的に始めることにしよう。とにかく、こうした研鑽に次ぐ研鑽と絶え間ない社会実践が共に行われる修道的日々を末永く送りたい。フローニンゲン:2018/2/28(水)07:23
No.818: Modulation
Finally, I could grasp how to apply the technique of modulation.
So far, I’ve not been able to use it intentionally.
Yet, I could suddenly comprehend a part of the technique. In fact, I applied it to a new piece of my work.
From here, I’ll deliberately utilize the technique to sophisticate my understanding and skill of modulation. Groningen, 20:44, 3/1/2018