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1973. 諦念とトンネル


今朝は少しばかり雨に見舞われた。日本に滞在中の二週間強の間に初めて降った雨は、滞在の最終日であった。

どうやら日本を離れる明日の天気は良いらしい。今朝、私よりも早く父が外出をした時、玄関先で父に挨拶をした。

その時、父とわずかの間目が合った。父にどのような意図があったのかはわからないが、私は父の目から何かを感じ取っていた。

しばらくして、私も実家を出発した。今はすでに雨が止んでいるのだが、出発する時は雨が降っていたため、母に最寄り駅まで車で送ってもらった。

車の後部座席に置いた小さなトランクケースを取って母に別れを告げる時、今度は母と目が合った。そこでもまた、母の目から何かを感じ取っている自分がいた。

これまで毎年、年末年始には実家に帰っていたが、別れの際に両親の目から複雑な感情を感じ取ることはなかったように思う。それがいったいどのような感情なのかはわからない。

しかし間違いなく、ある特別な感情がお互いの間に湧き上がっていることは明らかだった。 徳山駅から品川に向けて新幹線に乗り込んだ。新幹線の速度は年々早くなっているのか、東京から山口までの新幹線の乗車時間が以前よりも短くなっている気がする。

今も気がつけば、広島を通り過ぎ、岡山に向かおうとしている。車内の窓からはのどかな景色が見える。

しかし、そののどかさは、オランダのそれとは質を異にしている。目に映る家々も自然も、欧州で見るそれらとは印象が異なっている。

なぜそのようなことを今ここで書き留めているのだろうか。なぜなら、今この瞬間に目に映る景色そのものと、それによって喚起される感情や感覚が尊いからである。 ここ最近の私は常に、「諦念」という言葉に集約できるであろう感情を抱いている。オランダから日本に戻ってくるときもそうであったし、日本からオランダに戻る今の心境もまさにそうだ。

それは肯定的でも否定的でもなく、色のない色を持つ諦念の感情である。そして、それは音のない音を持つ諦念の感情なのだ。 山口から岡山を抜けるまでは、いくつものトンネルが続く。トンネルを取り抜けては次のトンネルに入り、それを抜けてはまた別のトンネルに入る。

人生。トンネルに入っている時は外に何も見えないのと同じように、人生のトンネルもそのように私たちの視界を遮断する。

しかし、そうしたトンネルのさなかにあっても、私たちはかすかに見える何かを忘れてはならない。トンネルの中にいても見えるものはあるのである。

いや、トンネルの中にいるからこそ見えるものがある。それを見ないで何を見るというのか。

人生において、常に目には見えないものがありながらも、常に見えるものもあるのだ。その双方が存在していることを忘れてはならない。岡山近郊:2018/1/5(金)11:35

No.610: Beethoven’s Letters (1972)

I skimmed “Beethoven’s Letters (1972)” today.

Even though I didn’t delve into the details of Beethoven’s letters, some passages stimulated my mind.

Especially, his letters with musical notes were quite intriguing. I’ll read this book again in my near future. Groningen, 10:30, Monday, 1/8/2018

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

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