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1967. 松が教えてくれたこと


今日は先ほど散歩に出かけた。ただし、今日は砂浜を歩くのではなく、近くの文房具屋に立ち寄り、ボールペンのレフィルを購入した。

その帰り道、国道を通るのではなく、家の近くの松林に立ち寄った。私はしばらくそこに佇みながら、立派な松をじっと眺めていた。

一本一本の松に番号が振られており、「松の戸籍」と書かれたプレートが取り付けてあった。そのプレートを眺めながら、一本一本の松の年齢を考えていた。

「この松がここまで育つのに、一体どれほどの年月がかかったのであろうか?」そのような問いが自然と生まれてくるような、立派な松に私は息を飲んだ。

松のてっぺんを仰ぎ見ると、その向こう側には青空が広がっていた。青空をゆっくりと動く白い雲。

松、青空、白い雲、それら三つが生み出す景観に私はしばらく見入っていた。近所のこの松林は有名なのだが、改めて松を一本一本じっくりと眺めてみると、その趣に気づかされる。

私が生まれる遥か前からここにあったであろう松たち。そして、これからも松はここにあり続けるだろう。

あることの尊さ。そこにただあるだけという現象の奥にある奥深さに気づくだろうか。

新春の風がそっと吹き抜ける。それにつられて松の小枝がさわさわと踊りだす。

松林が生み出す景観美に見とれ、しばらく我を忘れていると、ふと自己意識を取り戻した。松林から抜け出ようとした時に、ちょうどそこに若い松が何本か植えられているのを見つけた。

「この松もいつかきっとあの松のように立派な姿になるのだろう」という思いが私の内側を通って行った。今目の前に姿を見せている松は、あの松のような姿に変容するまでに気の遠くなるような歳月を必要とするのだろう。

だが、それこそがまさに変容の本質である。私たちは、人間の一生よりも長大な時間をかけて成し遂げられるものがこの世界に存在していることを忘れてはならない。

そして、そのようにして生み出された創造物を、私たちはぞんざいに扱ってはならない。人間に変容の本質を教えてくれるのは、自然であり、人間を超えたものなのだ。山口県光市:2018/1/3(水)16:33

No.604: Practice of Modulation

I’ll practice modulation basically based on C major because the key is the most fundamental one.

Referring to “Modulation (2007)” written by Max Reger, I’ll experiment from C major to various keys.

This practice will last until I’ll be familiar with the technique of modulation. In the sky over Russia, 17:46, Saturday, 1/6/2018

 
 
 

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