一昨日に引き続き、昨日も雪が降っていた。いよいよ骨身にしみる冬の時代がやってきた。
だが、欧州での二回目の冬を迎える私の心は相変わらず明るい。
今朝は五時前に起床し、五時を少し過ぎた時点で一日の活動を開始させた。今日は名目上は日曜日だが、どの曜日とも変わらずに、私は文章を読み書きし、曲を作っていくだけである。
創るために起き、創るために呼吸をし、創るために寝るだけの生活。そんな生活が欧州での二年目から本格的に始まって大変嬉しく思う。
人生の最後の日を迎えるまで、私は創ることだけに日々を捧げたい。献身が創出を生み、創出が献身を生み、両者が完全に合一する日も遠くない。欧州での二年目の生活はその始まりの年だったのだ。 昨夜は夢の中で、中学校時代に遡り、合唱コンクールに向けた準備をしていた。音楽の時間に、コンクールの時に演奏する曲を練習することになったのだが、ピアノの演奏者が誰もいないようだった。
その事態にクラスメートが右往左往している。その様子を見た私は、自分がピアノの演奏を買って出ることにした。
クラスメートは皆、私の方を見て目を丸くしている。というのも、中学校時代の私は音楽や美術とは無縁であり、運動と学校の勉強しか出来ない人間だと思われていたからである。 友人:「えっ、かっちゃん、ピアノの演奏できるんやったけ?」 私:「できんかったけど、一週間前から練習始めたんよね」 友人:「一週間前?それ、わややない?」 私:「わやかもしれんけど、大丈夫なような気がする」 ピアノの練習を始めて一週間と述べたが、それも語弊があり、MIDIキーボードを使ってパソコン上で作曲を始めたのが一週間前のことだった。私はピアノの演奏をするために10分間ほど仮眠をさせてもらうことにした。
夢の中で、もう一段深い夢の層に入っていくことになり、10分後に目覚めた。クラスメートは皆、私が現れないことを心配していたようだったが、もう一度音楽室に現れ、私の伴奏で合唱の練習をすることになった。
いざピアノの前に向かうと、その瞬間に目の前のピアノが小さなMIDIキーボードになった。しかもそれは、普段私が使っているものよりも小さく、とても使い勝手が悪そうだった。 私:「一オクターブ上がる時はどのボタンを押せばええん?」 別の友人:「このボタンを押さんと上がらんよ。うちもよく使い方わからんのんよ」 隣にいた女生徒がそのように述べたとき、私は若干途方にくれた。しかし、それでもなんとか演奏をしようと思い立って、演奏を開始したところで夢から覚めた。 今日のフローニンゲンの朝はやたらと静かだ。雪も降っておらず、そして風もない。
全てが止まってしまったかのような静寂さだけがそこにある。早朝五時半の書斎の中に、バッハの前奏曲第9番が繰り返し鳴り響く。
昨日は五時間ほど外出をしたにもかかわらず、自宅にいる最中に、気づけばこの曲を300回ほど繰り返し聴いていた。今朝もリピート機能を用いてこの曲だけを聴いている。 雪だ。雪が降り始めた。
全てが止まってしまったかのように思えた世界が、今動き始めた。天から舞い降りる粉雪を見ながら、私もまた動き始めようと思う。2017/12/10(日)05:39
No.531: Seized by Piano
I don’t have any intention and motivation to compose music except for piano works.
I was reflecting upon it, but I won’t say anything about it here.
Composing only piano works requires domain specific knowledge and skills.
It is true to composing a symphony and concerto.
Since I’m not a professional composer but an amateur composer whose heart is seized by piano.
I’ll just concentrate on composing only piano works because piano is my soul instrument. 16:23, Thursday, 12/14/2017