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1856. 詩人かつ作曲家へ向かう私たち


今朝は比較的多くの睡眠を取る形で目覚めた。睡眠は日々の活動を根元から支えるなくてはならないものであり、睡眠の重要性は強調してもしすぎることはない。

日曜日の朝、書斎に向かうと、時刻は七時前を指していた。昨夜は就寝前に、言語について考えを巡らせていたことを思い出す。

就寝前には突飛な思考が現れることが多いが、まさに昨夜もそのような状況だった。結局自分はどのような言語をどのように用いているかの問題と言ってもいいようなテーマについて、少しばかりあれこれと考えを巡らせていた。

単に頭の中で考えを巡らせるのではなく、実際に独り言をつぶやきながら、口に出して考えを外に吐き出そうとしていた。話はそれほど複雑なものではない。

言語の階層性と各階層の言語の限界性に関する話題であり、それらの階層性を自分がどのように辿り、どのような階層の言語を自分が用いているのか、という話題である。

端的に述べると、形式論理言語で日々の事柄を綴ることには大きな限界があり、形式論理言語を超えた言語を紡ぎ出しながらでなければ、私は日々を生きることができない。

より厳密には、形式論理言語を用いながら、日々の瞬間瞬間に起こる思考や感覚を言語化することはもちろんあるが、基本的には後形式論理言語を用いてそれらを言語化している。

しかしもはや、一般的な意味で論理思考と言われる思考を支える形式論理言語をもってしては、日々の自分の思考や感覚を言語化することに限界があるのは明白であり、それらを言語化する際の多くは後形式論理言語を使わざるをえない。

だが、問題はそれほど単純ではなく、ここ数年の間において、自分の内側の思考や感覚を後形式論理言語で捉えることすら不可能になりつつある。そこで私が活用し始めたのが、超越論理言語と形容できるような言語形態だった。

実際にはそうした言語形態を活用しようと思って活用し始めたのではなく、ある意味内側からの要求がそこにあったと言える。形式論理言語の線形性を超え、より包括性のある言語形態が後形式論理言語の特徴であり、それを超えた超越論理言語は、非線形性を兼ね備えている。

超越論理言語の特性を考えると、それは詩的言語だと言い換えていいだろう。詩的言語の世界は、形式的な論理を間違いなく超越している。

それでいて、あるいは、それだからこそ、意味の充満性が拡張される。日々の思考や感覚を絶えず自然言語の形で書き留めていると、いずれそうした言語形態に行き着くのではないだろうか、というのが自分を実験対象にしてきた経験からの仮説である。

仮に私たちが、形式論理言語を用いて絶えず自分の内側の現象を言葉にしていくと、次に後形式論理言語を用いる段階がやってくる。そこでまた、後形式論理言語を活用して絶えず内側の現象を言語化することを行っていくと、詩的言語の領域に足を踏み入れる。

これはまさに、発達心理学者のジェームズ・マーク・ボールドウィンが提唱した言語の発達段階モデルと合致している。ボールドウィンが提唱した段階モデルの最後に待つ、 “trans-verbal”な段階とはまさに、ここで述べている超越論理言語や詩的言語と形容されるものと合致しているだろう。

私たちが用いる言語がそのような形で発達していく姿を目撃すると、全ての人は詩人になりうるということなのかもしれない。詩的言語を用いて語られる内容を表面的に捉えると、それは時に幼児の言語表現のように見えることがあるため、「私たちはかつて詩人であり、これから詩人へと向かう」と述べることができるかもしれない。 昨夜の独り言はここで終わらず、もう少し続きがある。昨夜気付いたのは、私が作曲を始めることになった大きなきっかけは二つあり、その一つをここに書き留めておくと、詩的言語で世界を把握することにすら限界を感じ、詩的言語で意味を構築していくことにも限界を感じ始めたことが挙げられる。

詩的言語の限界性に直面していた私の内側から生まれてきたのは、音楽言語だった。私がそれを求めたというよりも、私の内側がそれを求めた。

もはや自然言語の究極形態である詩的言語を持ってすら、自分の内面世界を記述することが困難になり、意味を掴み、意味を育んでいくことが難しくなっていた。

そうした時に降ってきたのが音楽言語だったのである。詩的言語からこぼれ落ちた内側の思考や感覚を捉えるために、私は作曲を始めることにした。

自分が辿ったプロセスを振り返ってみると、詩的言語の世界の次の段階に音楽言語が待っていると言えるかもしれない。そうであれば、全ての人は作曲家になりうると言える。

超越的な自然言語の先には音楽言語があったのだ。2017/12/3(日)07:51

No.501: Poetry and Music

My intention to compose music like Haiku or poetry showed up again.

The intent is to compose short but essential music that encapsulates everything in it.

I need to and want to learn poetry.

Poetic beauty has affinity with musical beauty. 17:34, Friday, 12/8/2017

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