薄い雨雲が空を覆っている。朝の八時を過ぎてようやく辺りが明るくなり始めた。
空を飛ぶ黒い鳥の色が、まだそれほど黒く感じられない。
先ほど、作曲実践に関する軌道修正について書き留めていたように思う。作曲を行うためには、やはり知識という観点が不可欠であり、知識がなければ統一的なものを生み出すことはほとんど不可能に近い。
そうした点から考えると、今の私が生み出すことのできる曲は統一性を欠いたものであり、真に曲と呼べるようなものではないだろう。しかし、こうしたプロセスを必ず踏みながら次に進んでいくのが発達の要諦だ。
発達段階を飛ばすことができないのと同じように、作曲技術に関しても段階を追いながらそれを育んでいく必要がある。現時点での一つの実践は、優れた楽譜を精緻に分析していくのではなく、巨視的な目を持って素早くパターンを把握し、パターンの原型を脳裏に焼き付けておくことである。
それに付随して、様々な問いを楽譜に対して投げかけ、仮に見慣れない演奏記号などがあれば、それについて調べるということを行う。作曲手法の観点を獲得していくためには、まずは“Melody Writing and Analysis (1952)”と“Fundamentals of Music Composition (1967)”を読み進めていく。
ある意味、楽譜を用いた分析とそれら二冊の書籍を通じた学習のポイントは、数多くの思考実験を頭の中で繰り返すことだ。もちろん、後者の二冊の書籍を通じた学習においては、書籍の中で提示されている具体例を実際に作曲ソフト上に再現していくことを行っていきたい。
そのため、それは純粋に頭の中だけで思考実験を繰り返しているというよりもむしろ、手を動かしながらの実際の実験だと言えるだろう。そして、毎晩の作曲実践は、そうした実験の肝に該当する。
とにかく、頭の中での思考実験と手を動かしながらの実験をいかに数多く行えるかが鍵を握るだろう。その際に、単に実験を行うのではなく、言うまでもなく、常に問題意識と仮説を持っておくことが重要になる。
こうした無数の実験を経ていく過程の中で、自らの作曲理論を徐々に構築していく。
一昨日にゴッホの手紙を読んだ時、興味深いことに気づいた。ゴッホの手紙の中には、絵画創作に関するゴッホの格闘過程が克明に記されている。
その中でも特に、ゴッホは絶えず絵画の創作理論を試行錯誤の中で構築していった姿が印象に残っている。ゴッホは常に手紙の中で、現在活用しようとしている技術に関する話をし、それがうまくいかないことにも言及している。
その試行錯誤の姿を見たとき、手紙の中の言葉が先行し、技術は後から付いてくるものだということを知った。実際の創作に適用できる真の技術は、言葉による理論構築の奮闘の結果獲得されるものなのである。
ゴッホは絶えず、自分が抱える技術的な問題について言及し、自分の理想の技術について弟のテオへ宛てた手紙の中に書き記していた。ゴッホの姿勢から私は、無数の実験による絶え間ない試行錯誤と、その試行錯誤の過程と結果を克明に言葉として残しておくことが、真の技術の獲得と涵養につながるのだということを学んだのである。
ゴッホの手紙から学ばされることはあまりに多く、底知れない。ゴッホの手紙は弟のテオのみならず、今この瞬間に生きる私にも宛てられた手紙のように思えて仕方ないのである。2017/11/30/2017(木)08:22
No.488: Detrended Fluctuation Analysis (DFA)
I just read two interesting academic articles in the early morning, both of which address detrended fluctuation analysis (DFA).
In particular, one the two articles utilizes DFA to investigate the coherence of texts.
From this article, I obtained a new insight for my research.
I have plan to apply DFA to the data of a MOOC. My research can detect the coherence of lectures of the MOOC and that of learners’ comments on online discussion forums. 09:07, Thursday, 12/7/2017