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1742. 通り雨の哀愁


一日中快晴の時がほとんどない日が続く。今目に映る上空の薄い雲は、そうした抜け道のないどんよりとした連続的な日を象徴している。

午前中の仕事がはかどり、このままの調子で進めていけば、今日予定していた仕事を全て午前中に終わらせることができるかもしれない。今日の仕事が早く終われば、久しぶりに和書を読み、そして作曲実践に多くの時間を充てたい。 コーヒーを入れ、書斎の窓越しで少しばかり休憩をしていた時、目の前の木々に種類の異なる小鳥たちが止まっていた。しばらく彼らの様子を観察してみることにした。

身動きせずにピタリと止まっている小鳥もいる一方で、絶えず枝から枝へと飛び移っている小鳥もいる。顔をキョロキョロさせている一羽の小鳥が目に付いた。彼は一体何を見ているのだろうか。

正確には、彼の目を通して、この世界は一体どのように見えているのかに強い関心を持った。鳥には鳥固有の世界があり、それを外部観察者として完全に理解することはできない。

外部観察にはどうしても限界があり、内部世界をありのままに観察するためにはその世界にいなければならない。科学的な探究手法の限界はまさにここにある。

私は最近よく、小鳥たちの姿を見ながら、この世界に彼らが人間と一緒に生きていることを不思議に思う。これは他の動植物についても同じであり、極論すれば、自分以外の人間がこの世界に存在し、一緒にこの世界を共有していることに対する不思議さが私の中にある。

なぜこの世界には、他者がいるのか。そして、なぜこの世界は、「多者」で溢れているのだろうか。そのようなことをいつも思う。

個人に一つの内側の世界と外側の無数の世界。つまり、一つの存在に固有の内面世界と、存在者の数だけ存在する内面世界が共有される大きな世界の存在に思いを巡らせると、しばらく言葉を失う。

片手に持っていたコーヒーを一口飲んでみると、そこに喚起される一つの固有の感覚に深く沈み込んで行こうとする自分がいた。目を閉じてコーヒーを飲んでみると、心眼に鮮明な映像が映った。

それはいくつかの映像が混じり合ったものであり、有意味な形として言葉にすることはできない。だが、一口のコーヒーがそうした現象を引き起こしたことだけは確かだった。 遠くの空に富士山のような白い雲の塊が現れた。その上空は晴れ渡っており、雲山の峰がはっきりと見えるかのようである。

日本の富士。私はそれをしばらく見ていない。

今この瞬間に、オランダの地で富士山を彷彿とさせるような雲の大群を拝むことができて、少しばかり神妙な気持ちになる。すると、雨がポツポツと地上に降り注ぎ始めた。

富士山のような雲が見える遠くの空は晴れているのに、自宅の上空には雨雲がかかっているようだ。晴れている世界を眺めながら雨の降る世界の中にいるというのは、どのように形容することができるだろうか。

喜びの世界を眺めながら悲しみの涙を流すような感覚だろうか。しかし、今の私には、喜びも悲しみの感情もない。より透き通った無色の感情だけがここにある。

雨はすぐに止んだ。わずかばかり降った雨の痕跡が、書斎の窓ガラスに付着している様は、どこか深い哀愁を漂わせている。2017/11/5(日)10:28 No.387: Mysterious Sound and Temporal Lobe I had a mysterious dream last night.

In the dream, I listened to a melodious but artificial sound from a machine on wide stairs in a shopping center.

I realized that the sound activated my temporal lobe.

After I listened to it for a while, I decided to leave there. Yet, I suddenly felt dizzy and stopped on the spot.

Once I made sure that I was fine, I began to walk.

I knew that my brain function tremendously improved, which enabled me to immediately grasp any causal relationships very deeply.

For instance, I could understand a hidden reason why a man passing by me planed to purchase a specific product in this shopping center and where he came from and where he would go.

Any convoluted logical strings of the phenomena that I see at that moment were disentangled instantly.

The impression of the dream still remains in my mind. 08:26, Thursday, 11/16/2017

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