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1693. 企業社会と自分


夢の一幕が終わった時、自然と目が覚めた。起床直後に広がる闇の世界は、どことなく、昨日よりも深いような気がする。

昨日見ていたよりも、どこか街灯の光が弱いように思えるのは気のせいだろうか。昨日の夢がとても印象に残っている。

どうやら私は日本にいるようだった。季節は今と同じぐらいの秋が深まっていく時期であった。

その日から私は、あるコンサルティング会社に勤務することになっていた。学術研究に専念することから一旦離れ、もう一度企業社会の中に入り、実務に特化するような思いがあったのかもしれない。

早朝の六時半ぐらいに自宅を出発し、会社のビルがある都心まで歩いて向かった。気候は歩くのにふさわしく、寒くも暑くもなかった。

ちょうど七時ぐらいに会社に到着し、ビルの中に入って、その会社のあるフロアにまっすぐに向かった。オフィスに入る前に、シャワーを浴びようと思ったので、オフィスのあるフロアに設置されているシャワー室に向かった。

すると偶然、シャワー室の中で知人と出会った。その方とは一度だけ会って話したことのある程度だが、その方が自分が今日から働く会社で働いていることを思い出した。 :「あっ、Aさん、お久し振りです。もう出社されていたんですか、早いですね〜」 Aさん:「あぁ、加藤さん、お久し振りです。いや〜、いつもこの時間に出社し、帰りは夜の十時ぐらいなんですよ」 Aさんは少しばかり苦笑いを浮かべながらそのように話した。Aさんの回答から察するに、本当は早く自宅に帰り、もう少しゆったりとした生活をしたいのだが、それをさせない無言の圧力をAさんは感じているような印象を受けた。

簡単に挨拶をしたところで、シャワーを浴びようとすると、思っていた以上に人が多いことに驚いた。なんとか空いているシャワールームを見つけ、そこでシャワーを浴びた。

シャワーを浴びた後、どの服を着て今日から出社しようかと少し考えていた。いくつかの服を持参していたようであり、最初の出社日にどの服がいいかをそこで決めようとしていたのである。

今日から働くその会社は、名の知れたコンサルティング会社だったが、私が手に取った服は、いつもと変わらない私服だった。しかもその私服は、襟のないTシャツだった。

着替えを済ませる直前に、ロッカーの隣の人が何やら不満を漏らしていた。 見知らぬ人:「何で服と一緒に靴をロッカーの中にしまわないといけないんだ。これじゃあ、服が汚れてしまうじゃないか」 私もシャワールームに入る前に、ロッカーに荷物を置いた時、同じようなことを思った。しかし、その人の不満は私のものよりも随分と強いようだった。

着替えを済ませてオフィスに入ると、始業時間に近い時間帯となっていた。今日からこの会社で働き始める者は20名ぐらいおり、社長から激励の言葉をもらうような式が企画されていた。

その式が行われる会議室に入ると、今日から働き始める全ての人たちがすでにその場にいた。その場にいたのは全員男性であり、年齢はバラバラであったが、皆一様に企業社会の中で経験を積んできた者たちだということがわかった。

同時に、その場にいた人たちが企業社会の中でしか生きていないことも察した。私を除く全員の身なりは整っており、名の通ったコンサルティング会社で働く者らしいスーツを着用していた。

おそらくそれらのスーツはそれなりの物なのだと思うが、全て凡庸な物に思えた。社長の到着が予定時間よりも遅れているようであり、会場ではしばらくの時間があった。

今朝自宅を出発した時には、私は再度企業社会の中で働くという確かな意思があった。しかし、今この瞬間の会議室の中に流れる何とも言えない重々しい雰囲気に対して、気が滅入りそうな思いになった。

端的に述べれば、企業社会という、ある種特殊な世界の中だけでしか生きてこなった者が発する異臭のようなものを嗅ぎ取っていたのである。会議室の窓から外を眺めると、早朝の秋晴れとは打って変わり、空が灰色を発しており、どこか寒々とした雰囲気を醸し出していた。

最初の出社日の早々に、少々気が重い感じを抱えていると、社長が会議室に到着した。その場にいた全員が立ち上がり、無言で社長を迎えた。

その社長は、活力に溢れる中年男性であり、恰幅も良かった。社長が一人一人に握手をしながら壇上に近づいていった。

歓迎式の進行が遅れていることもあり、社長は途中から一人一人に握手することをやめ、急ぎ足で壇上に向かった。壇上に到着して歓迎の言葉を述べると、その社長は引き続き、この会社の今後のプランについて話を始めた。

そのプランの要旨は、今後日本オフィスを拡大させていくとのことであり、私たちが提供しているサービスを独立させる形で新しいグループを作り上げていく、とのことであった。

このコンサルティング会社がグローバルファームであることはとても有名であり、新たな試みに着手することにも長けていることは知っていたため、社長が掲げるプランは十分に実現可能だろうと思った。

その場にいた他の者たちは、おそらく、社長のこのプランを称賛し、そのプランの実現に向けて自分たちがいるのだ、と考えている気配を発していた。しかし、私はどこか物寂しく、白々とした思いになっていた。

社長が言葉を発すれば発するほどに、私の気分は暗澹たるものになっていった。そこで私は、この会社に入社することを辞退しようと思い立った。

正直なところ、この会議室に足を踏み入れた瞬間から、いや下手をすると、シャワールームで知人の方と言葉を交わした時に、この会社で働くことはできないと思っていた。社長がプレゼンを全て終えたところで、何か質問はないかと会場の全員に投げかけた。

そこで私は真っ先に挙手をした。一人だけ私服を着た私はそれだけで異質な存在とみなされているようだったが、社長のプレゼンを褒めるのでもなく、質問を投げかけるのでもなく、一言お礼を述べた後に、入社を取り消してもらうことを願い出た。

社長は一瞬当惑した表情を浮かべたが、私の意志を察したようであり、その申し出をすんなりと受け入れた。会社との契約がどのようになっているのか定かではなかったが、入社を取り消し、とにかく早くこの会社から外に出たいという思いで一杯であった。

入社を辞退した後に、私はオフィスのあるビルから外に出た。空気がとても澄んでいて、先ほどの空がまた変化し、清々しい秋晴れの空がそこに広がっていた。

オフィスから自宅に歩いて戻る最中に、私は頭の中で、昨日まで読んでいた論文の続きを読んでいた。2017/10/26(木)07:05

No.338: Spacing Study Time Cramming learning contents causes a detrimental effect for our learning.

Instead of cramming, we have to space learning time and allocate the contents across days.

I have two exams coming this week and next week. I have strategically spaced my study time and distributed learning contents in my study plan.

I have repeatedly engaged in active reading by explaining the contents to myself and writing their summaries.

The positive effect is being manifested in front of my eyes. 11:08, Monday, 10/30/2017

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