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1678. ショパンの望郷の想い


雨がポタポタと屋根に落ちる音が聞こえて来る。寒い日曜日の朝。

空一面が真っ白い雲に覆われている。それらは、黒い雨雲ではなく、うっすらとした雲の膜であり、雲の向こう側を見ることができるのではないか、という期待を起こさせる雲だ。

しかし、それらは雨雲には変わりなく、白じろとした雲がまた、早朝の寒さを強め、どこか物悲しさを生み出している。 六時に起床して以降、ショパンについてずっと調べている。今日の午前中に予定していた仕事に着手することなく、一切をそっちのけで、ショパンの生き様について調べ続けていた。そんな休日があっていいのかもしれない。 早朝から、260曲、19時間に及ぶ、ショパンの全集を聴き始めた。これまでショパンの音楽を何気なく聴いているだけであり、なぜそれほど強い関心を持たなかったのか、とても不思議に思う。

それはもう、そういう時期だったとしか言いようのないものである。 外の世界には多くの雨粒が地上に降り注いでいるのに、自分の内側の世界から言葉がうまく出てこない。起床した直後に、今朝の段階では言葉がうまく生まれてこないだろう、という不思議な予感的感覚があった。

自分の核の部分、存在の基底から出てくるような形でなかなかな言葉が生まれないかもしれない、という感覚が起床した時点ですでにあったのである。言葉がうまく出てこない感覚に包まれながら、私は夢中になってショパンについて調べていた。

読んでいたのは文字であるが、自分の内側からは文字がうまく出てこないという感覚。しかし、今書斎の中で奏でられているショパンの音楽は、実に雄弁だ。 明日にでもワルシャワを訪れたいという衝動的な思い。仮に来月にオランダのいくつかの都市を巡る計画がなければ、来月にでもワルシャワに少し足を伸ばしていたのではないかと思うぐらいに、ショパン博物館のあるワルシャワに足を運びたいという思いが強くなっている。

ショパンが詩を書くように、そして、日記を綴るように音楽を創出していった姿勢に大きな感銘と共感の念を抱いたことは、すでに書き留めておいたように思う。もう一つ、ショパンがピアノという一つの楽器をこよなく愛したことも、ショパンへの敬愛の念を強めるきっかけになっている。

実際に、ショパンが書き残した多くの曲はピアノ曲であり、独奏曲が極めて多い。一つの楽器、一つのものを追求したショパンの姿勢に打たれるものがある。

ピアノの持つ可能性を最後の最後まで探究したショパンの姿には、大きな励ましを得るとしか言いようがない。 そうした側面のみならず、ショパンが反乱のために母国のポーランドを離れざるをえなくなった時、「一度この場所を去ると、二度とここには戻って来られないような気がしている」と述べた言葉が、自分の心に刺さった。

同じ思いと感覚が自分の中にあるからだろうか。その一文だけを何度も読み返す自分がその場にいた。 雨音が激しくなり、今日は一日中雨だという予報が出ている。ショパンの曲を頼りに、そろそろ今日の仕事に取り掛かろうと思う。

もう戻れないかもしれないし、戻らないかもしれないという思いを抱えながら、それでも前に一歩踏み出そうと思う。踏み出す一歩は常に、自分が想う場所とつながっているのだと信じたい。2017/10/22(日)10:16 No.323: Toward Interdisciplinary Research I was still thinking about what I was contemplating yesterday. That was about my research projects next year.

I want to conduct two small studies on MOOCs and music education for adults.

The former is continuous with what I am currently doing, whereas the latter is a new research topic for me.

I am oscillating between the two topics; I am wondering which one more stimulates my research passion.

Since I have conducted some research on online education before, I can utilize my previous knowledge and skill for the former research topic.

Thus, the former is more practical and feasible for me. On the other hand, the latter topic has recently captured my interest in a vigorous way, although I have never done research on it.

If I focused on the latter, I would research on the developmental processes of piano performance and music composition skills of adults.

In addition, I would conduct qualitative research on aesthetic music experience of adults.

In either case, my research will be interdisciplinary in that I will apply various theories and approaches in diverse scientific domains; educational science, developmental science, systems science, and network science.

If I chose the latter topic, I could add philosophy——aesthetics—— in my research, which is very attractive to me.

Is it time to slightly change the direction of my research? 17:41, Wednesday, 10/25/2017

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)

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