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1536. 音楽体験の充実をもたらすもの

September 23, 2017

昨夜の作曲実践はとても実りの多いものだった。一昨日、音楽理論に関するMOOCを幾分受動的に受講していると、脳がどんどん重くなるのを感じた。

 

人の話をただ聞くだけ、書物に書かれたことをただ読むだけ。そんなものは学習でもなんでもなく、自己を深めることに一切繋がらない。

 

それどころか、そんな学習姿勢では、一昨日の私のように、頭が鈍重になり、停滞と退行しかもたらさない。とにかく手を動かしながら、心の身体を動かしながら、熱量に包まれた形で自己を表現しながら学習を進めていかなければ、何も身に付かないことを改めて痛感させられた。

 

自分の物理的・精神的身体を動かしながら学習項目と向き合い、そこで得られた知見や技術を即自分で表現し、表現されたものが自分の身になっていくのである。それ以外のものは、自分の身になりえない。

 

無駄な贅肉と必要な筋肉の違いはそこにある。そのようなことを思いながら、学習とはつくづく自己から始め、自己に還らなければならないのだと知る。

学術論文が持つ真の価値は、論文を単に読んでいるだけでは分からないことがある。論文を執筆してみて初めて、論文の持つ価値が真に見えてくる。

 

それと同じことが音楽にも当てはまるように思える。音楽を単に聴いているだけでは分からないことが多々あるのだ。

 

音楽を自分で作ってみて初めて、ある曲の本当の価値が見えてくることがある。昨日の作曲実践は、そのことを強く教えてくれた。

 

作曲について学べば学ぶほど、過去の偉大な作曲家の曲を見る眼が違ってくる。新たな観点が自分の中に増えれば増えるほど、一つの曲を重層的に捉えられるようになる。

 

観点の増加によって、それらに埋もれてしまい、作品の持つ価値を逆に見失ってしまうのは、観点を獲得する際にそれらを自己の深層を通じて自分の骨身にしなかったからだろう。観点という知識が増加するに従って、仮に感覚が麻痺してしまうのであれば、それは知識というものをそのような形で取り入れてしまったからだろう。

 

そのような誤った姿勢で取り入れられた知識は、知識が持つ本質的な役割を発揮することを妨げる。そのような知識をいくら取り入れても意味はなく、対象を理解することの妨げとなる。

 

とにかく、作曲の理論と実践技法を絶えず自己に引きつけて学んでいくことによって、音楽に関する知識が徐々に自分の血となり肉となり、その結果として、一つの曲を重層的に見れるようになってきている。

 

一つの曲を聴く際に、作曲者側の観点を自分の中に築いていくことによって、音楽と向き合う姿勢が随分と変化し、音楽から得られるものもだいぶ変化した。これまでは単に音楽を聴くだけの消費者であり、それはそれで私の人生を豊かにしていたが、曲を創出する側に回ってみると、音楽が私の人生をさらに豊かなものにしてくれていると実感する。

 

一つの対象と向き合う立場を変え、その立場に固有の観点を内側に構築していくと、見えてくるもの、そして得られるものが全く変わるのだということを改めて知る。それでは、演奏者の観点を自分の内側に構築してみると、音楽を見る視点、そして得られるものはどのように変化するのだろうか、ということが気になり始めた。

 

普通、作曲に携わる人間は、ほぼ誰しもが演奏者としての音楽経験を持っているものなのではないかと思う。私にはそうした経験が一切ない。

 

上記で書き留めていた自分の考えを用いれば、どうやら演奏者になってみないとわからないことが多々あるようだ。作曲に並行して、何らかの演奏手段、具体的には、自分の関心を最も強く引く、ピアノという楽器を演奏する鍛錬も積んでいきたい。

 

この鍛錬は、作曲実践をより豊かなものにし、音楽体験をさらに深く実りのあるものとし、それが人生に充実感と幸福感をもたらしてくれることにつながるように思えて仕方ない。2017/9/12(火)

 

No.182: To Be Both a Scholar and Composer
I spent enough time to think about how to pursue both tracks as a scholar and composer. 

 

It looks a thorny path, but I want to walk on both tracks simultaneously in a serious way. 

 

I came across the fact that a French philosopher, Jean-Jacques Rousseau, was also a composer. I immediately listened to his music, and I was surprised by the quality of his work. 

 

Alexander Borodin, who was a Russian composer, was a professional chemist, having had a significant contribution to chemistry. I regard Borodin as my role model to pursue both academic work and music composition. 

 

He gives me a hope to be both a scholar and composer. Friday, 9/15/2017

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