辺りの闇が少しずつ開ける頃、マウリツィオ・ポリーニが演奏するベートーヴェンピアノソナタが書斎の中に鳴り響く。
精密に刻まれていくその演奏はどこか科学的であり、それでいて演奏者の思想が具現化されているという点において哲学的ですらある。ポリーニの演奏を久しぶりに聴いて、そのような印象を改めて持った。
昨日は一年目のプログラムの終了に関する手続きで随分と慌ただしかったということを、昨日の日記に書き留めていたように思う。様々な関係者に問い合わせのメールをあれこれしながら奔走することによって、その問題の解決の目処が立ったというのが昨日の出来事だった。
今日はその問題の解決に向けて奔走する必要はなく、昨夜に送ったメールの返信を確認し、論文アドバイザーにこの件についてもう一度連絡をすればいいだけである。今日はとても落ち着いた状態の中で自分の仕事に打ち込めそうである。
そうしたこともあり、今日から再び本格的に専門書を読み進めたいと思う。昨日、二年目のプログラムの最初の学期に履修するコースの情報を確認してみると、思った以上に内容が高度であることが判明した。
昨年はフローニンゲン大学での最初の年ということもあり、また自分で作成したカリキュラム構成の都合上、九月からの学期は一つのコースしか履修する必要がなかった。しかし、今年は九月からの学期に三つのコースを履修することになった。
それら三つは全て教育学に関するものであり、それぞれ「実証的教育学」「評価研究の理論と手法」「学習理論」というコースタイトルである。米国の大学院で取得した発達心理学に関する修士号、発達科学と複雑性科学に関するフローニンゲン大学での一つ目の修士号の後に、今回の三つ目の修士過程が始まる。
今回は実証的教育学に関する修士課程に在籍し、探究内容はこれまで学んできたことの延長だと位置付けている。しかし、当然ながら新しく学ぶことが多いことは確かであり、昨日三つのコースの概要を眺めていると、要求レベルが非常に高いことがわかった。
履修するコースの数も多く、それぞれ要求レベルが高いことから、少し早めに学習を進めていこうと思っている。昨日注文から一ヶ月以上が経って、ようやく米国から一冊の専門書が届いた。
それは “Evaluation: A Systematic Approach (2004)”というテキストであり、これと合わせて “Experimental and Quasi-Experimental Designs for Generalized Causal Inference (2002)”というテキストが「評価研究の理論と手法」のコースで課せられている必読書である。
他のコースはまだシラバスが完成していないようであり、事前にコースの情報を見たときには必読書が掲載されていなかったので、他のコースは複数の論文を読んでいくことになるだろう。いずれにせよ、今日から少しずつ上記の二冊に取り掛かり、学期が始まる前にこれらの二冊の中でコースで取り上げられる箇所を全て読んでおきたいと思う。2017/8/25(金)
No.115: Formalization and Conceptualization for Further Learning ——Thinking without the positing of categories and concepts in general would be as impossible as breathing in a vacuum” Albert Einstein
Whenever we create and express something, we need a specific form. Without forms, we cannot engage in creative and expressive activities.
Furthermore, we have to formalize objects when we explore them. In other words, we cannot deepen our learning without formalization.
A way to formalize is diverse; it can be a concept. For me, the best way is to write through conceptualization, which navigates my learning into more depth. Wednesday, 8/30/2017