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1232. 旅を拒否する夢と組織の発達支援に向けて


書斎の窓の外に広がる静かな世界を眺めていると、昨夜の夢の内容が自発的に思い出された。夢の中で私は、実際に自分が通っていた中学校にいた。

部活動を終え、体育館の脇を通ろうとしていると、二車線の道路に面しているその体育館の裏手側に、突如として大型客船が現れた。ちょうど、体育館と道路の間にその大型客船が出現し、小刻みに飛び跳ねるようにして、体育館の横に止まった。

その船は、どれだけの人が入るのかわからないほどに大きなものだった。どうやら、しばらくするとこの船は出発するらしく、私は一度船の中を覗いてみたいと思った。

船の一階に当たる部分から中に入ってみると、すぐに階段を見つけた。その階段を登り、二階に到着すると、そこにはいくつかのベッドやソファが規則性のない形で配置されていた。

どうやら、この船での移動は長旅になるらしく、この階は宿泊用のフロアのようだった。今のところ、このフロアに人影はなく、また、この船に乗船しているのも自分だけなのではないかと思われるぐらい静かであった。

その後、船の操縦室のような場所に行くと、それは体育館とつながっており、そこは体育館のフロアそのものだった。そこで私は初めて、この船の船長がお世話になっていた一人の教師であることを知った。

その教師は、体育館のフロアに集まった生徒に対して、この船旅の歴史や目的について話をしていた。遠くからその話を聞いていると、何やらこの船旅は、学校の設立初期から代々続く行事であるらしく、今回の船はちょうど15年前に改築されたものらしい。

教師の説明が全て終わったところで、体育館のフロアに集まっていた生徒が、一斉にしてこちらの方に押しかけてきた。私は大きな人波に飲まれそうになりながらも、なんとかその足取りを確保して、自分も船の船内に入っていった。

しかしながら、この旅を始める何人かの生徒たちと船内でしばらく話をしていると、私は、この旅の意義をあまり見出すことができなかったのか、この船に乗り込んだ時と同じ入り口から外に出た。そこで私は夢から覚めた。 今朝見ていたそのような夢を振り返ったところで、私は午前中の仕事に取り掛かることにした。昨夜ふと、仮に一つの論文や書籍の一章を読むことによって、自分を掴んで離さないものがある程度のまとまりとしてあれば、その都度それを文章の形に書き留めておこうと思った。

もし仮に、一つの論文や書籍の一章の中に、そうしたまとまりが小さなものとして存在しているのであれば、二つの論文か書籍における二つの章を読んだ後に、それらを組み合わせる形で自分の考えをまとめておこうと思った。

結局のところ、知識というのは自らの内側を一度通過させなければ、それが一つの体系として構築されていくための材料になることはなく、内側の通過を促すためには、自らの解釈が必要であり、その解釈を文章として書き留めておくことが必要だと思ったのである。

今日はこれから、三月のザルツブルグでの学会でお世話になったステファン・グアステロ教授の “Chaos, Catastrophe, and Human Affairs: Applications of Nonlinear Dynamics to Work, Organizations, and Social Evolution (1995)”と “Managing Emergent Phenomena: Nonlinear Dynamics in Work Organizations (2002)”を読み進めていく。

これらの書籍はともに、複雑性科学、特に非線形ダイナミクスの観点から組織の発達を考察し、組織開発の方法に関する洞察をもたらすものである。現在の私は、もちろん一人の人間の発達プロセスとメカニズムについて大きな関心を持ち続けているが、それに匹敵するぐらいの関心を、複数の人が集まることによって形成される組織の発達プロセスとメカニズムに寄せている。

これは企業組織のみならず、ありとあらゆる組織を対象に、そのような関心が自分の内側で日毎に強くなっているのを感じている。そうした関心の高まりは、私自身が、個人という枠組みを超えて、集合的な課題の解決に向けて取り組み出そうとする芽生えと完全に合致している。

組織の抱える複雑な課題に関与していくためには、組織が発達するプロセスとメカニズムを掴んでいくことだけでは不十分であり、組織が解体と崩壊に向かうプロセスとメカニズムまで射程に入れ、集合的な発想の枠組みと仕組みの病理に対しても、病理の原因と治癒の方法論を確立していかなければならない。

その試みの一環として、グアステロ教授の二冊の書物を位置付けている。2017/6/29

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