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1215. 倫理的・道徳的判断を迫る夢


昨夜の夢は、少しばかり不安感を煽るような内容だった。夢の中で私は、法律に関する自由記述式の試験の結果を受け取った。

これは二回にわたる試験であり、初回の試験は10点満点、二回目の試験は100点満点であった。試験を受けている最中の記憶はなく、結果だけが返却される場面からこの夢は始まった。

初回の試験の結果は、7点であり、二回目の試験の結果は45点だった。この結果を知ったのは、試験の点数が試験番号ごとに羅列された一覧表を見たからである。

その一覧表から、私は自分の試験番号である9番を探した。この表には、試験を受けた者の全ての結果が記載されており、私より一つ前の試験番号を持っている友人の結果が少し気になったのか、彼の結果を見た。

すると、初回の試験の結果が9点であり、二回目の試験の結果は43点だった。それを見たとき、友人の初回の試験の結果が極めて高いことに、賞賛の思いを思ったが、その友人ですら、二回目の試験は難しかったのだと知る。

一覧表の全てを確認すると、後半に、極めて高い試験結果を残した人物がいることに気づいた。それは旧友の女性であり、彼女の得点は、初回が8点、二回目が70点だった。

彼女に法律の才覚があることを初めて知り、それもまた一つの驚きであった。試験結果を確認すると、私は、この試験を受けた者たちが集まる部屋に向かった。

そこでは、試験作成者からの解説が行われることになっていた。驚いたことに、今回の試験を作成したのは、高校時代の友人だった。

私がなぜ驚いたかというと、その友人は、高校時代には勉学に一切力を入れていおらず、まさかこのような法律の問題を作成するような人間になっているとは想像がつかなかったからだ。

その友人が試験の結果について、「今回は非常に難解な試験だった」という言葉を発した。その言葉に続けて、今回の試験の合格ラインは、合計で50点以上あることを説明し、平均は52点とのことだった。

私の合計得点は、まさに平均点だった。試験問題を作成した友人はさらに、合計得点が50点から60点であれば、1-10評価の最終成績において、5.5の成績が付されるということを説明した。

夢の中で私は、この成績評価の厳しさは、オランダの大学院のそれと匹敵すると思った。そのようなことを思っていると、試験問題を作成した友人が、突然英語で話し始めた。

なにやら、試験問題の内容について解説しているようなのだが、私はその解説の内容よりも、友人の英語に意識を向けざるをえなかった。というのも、この友人がまさか英語を話すことができるとは思っておらず、彼がどの国で英語を習得したのか気になり、彼の発音から英語の習得した場所を推測しようとしていたからである。

しかし、そうした推測も思うようにいかず、彼が淀みなく英語を話している姿は、正直なところ、かなり不気味であった。そのような気持ちのまま、夢の第一幕を終えた。 夢の第二幕は、倫理的・道徳的判断を問われるような内容であり、夢の中の私をひどく悩ませた。夢の中の私は、ある劇場にいた。

この巨大な劇場では、華やかな劇が上演されており、劇の最終章あたりに差し掛かっているところから夢が始まった。上演されていた劇が終わり、観客が大拍手を開始した中で、私よりもだいぶ前の方に座っていた一人の人物が席を立ち、劇場を後にする姿を目撃した。

よくよくその人物を見ると、それは私の友人だった。彼とはしばらく会っておらず、とても懐かしく思った私は、拍手の喝采が聞こえる中で、その友人に声をかけようとした。

しかし、その友人は私に気づいていないようだった。すると、友人は非常に真剣な表情のまま、ジャケットの中からピストルを取り出し、私とは反対側の列に座っていた一人の観客を撃ち殺した。

ピストルの音は、観客の拍手によってかき消され、周りのいる人々は何も気づいていないようだった。殺害現場を目撃したのは、どうやら私だけのようだった。

私は、まさか友人がそのような行為をするとは思っていなかったし、そのようなことをする人物では決してないと思っていた。ことの成り行きが一切つかめぬまま、私は観客の拍手の渦の中に唖然として立ちすくんでいた。

拍手の喝采が静かに収束の方向に向かい始めた時、人々はその事件に気づいたようだった。殺害された者の周りにいる人たちは、悲鳴を上げている。

そうした悲鳴が他の観客を混乱させ、多くの観客が一斉に席を立ち、劇場を慌てて後にしようとし始めた。観客が劇場の出口に駆け込むようにして向かい始めた時、殺害を企てた友人はすでに出口の付近にいた。

そこで、彼は一度後ろを振り返り、殺害現場と動揺する観客の姿を確認するかのような仕草を見せた。彼の表情は、一切の感情が含まれていない、何とも形容しかねるものだった。

その表情に私は吸い込まれるようにして、場面が劇場から、純粋な思考のみが存在するような世界に変わった。その世界で私は、事の真相を知っている自分が、この事件の犯人が友人であることを報告するのかどうかという、倫理的・道徳的判断に苛まれていた。

結局、判断を下せぬまま、私は目を覚ました。2017/6/25

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