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1199. ライデン訪問記:長大な時間をかけて積み上げられたもの


ライデンに向かう列車の中、私は持参した書籍をずっと読んでいた。時折顔を上げ、窓の外に広がる景色を眺めるのは、心地よい息抜きとなった。

持参していた“Authority, Responsiblity, and Education (1959)”という書籍を読む中で、改めて、教育哲学に大きな貢献を果たしたジョン・デューイ、アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド、フリードリヒ・フローベルの仕事を参照する必要があると思わされた。

フローベルに関しては、彼が発達に関する優れた洞察を持って教育を捉えていたことがわかった。具体的には、フローベルは、子供たちには様々な発達段階があり、そうした発達段階を的確に掴むことの重要性を強調し、子供たち各人が持つ関心事項と発達段階を考慮した教育を施す重要性を指摘していたことを知った。

それに気づいた時、自宅の書斎の本棚の中に、フローベルの “Friedrich Froebel: A Selection From His Writings (1967)”があることを思い出した。列車の中で私は、その書籍をこの夏にぜひ読みたいと思った。

早朝の列車は非常に空いており、隣の席には誰も座っておらず、気兼ねなく書籍に没頭することができた。デューイとホワイトヘッドに関しては、私がこのところずっと関心を示していた、「躍動する知識」に関してヒントを得たように思った。

特に、ホワイトヘッドは、自らの関心に合致しないような知識を無理に学ぶことは害悪であり、それを通じて仮に何らかの知識が得られたとしても、それは「不活性な知識」だと見なしている。つまり、自らの関心に引きつけて獲得されなかった知識は、生命力を持っておらず、実践的に活用することができないのだ。

知識を体系化し、それを実践の場で活用できるようにするためには、自らの関心に引きつけ、自分の深層部分と連結させるようなことを意識しなければならない。そのような形で獲得されなかった知識は、本当に無用の長物であると最近強く感じている。

この夏は再度、フローベル、デューイ、ホワイトヘッドの教育哲学に触れることにしたい。そのようなことを思いながら読書に耽っていると、列車がライデン中央駅に到着した。

ライデン駅からまずは、「国立古代博物館」に向かった。ライデンの街には、その他にも数多くの博物館や美術館がある。その中から、私はこの博物館だけを選んだ。

それは直感的なものであり、今の私は、古代エジプトや古代ギリシアの文明に触れておく必要がある、という促しにも似た閃きだった。駅から博物館に向かう最中、私はこの街を訪れたのが今回初めてだったためか、この街の風景一つ一つがとても新鮮だった。

ライデンは、画家のレンブランドが生まれた街としても知られており、アルバート・アインシュタインがキャリアの初期に在籍していた、オランダ最古のライデン大学がある。そうしたこともあり、ライデンの街に足を踏み入れると、芸術的にも学術的にも豊かなものが蓄積されている街だということがすぐにわかった。

このところ、欧州の歴史ある街や新興都市を訪れる際に、そこに蓄積されているものの重厚感のようなものに対する感性が開かれつつあるように思う。長大な時間をかけてその街に築き上げられていったものは、それがいかに目には見えなくとも、とても重厚かつ濃密な何かがそこにあるということを私に語りかけてくる。

ライデンの街にはそれがあったということを書き留めておきたい。ライデン駅から10分ほど歩くと、目的の博物館が見えてきた。

開館は午前10時からであり、開館時間ちょうどに到着することができた。この博物館は、古代エジプトと古代ギリシャの彫像や骨董品などを中心に所蔵しており、古代ローマの資料も豊富に展示されている。

ここで私は、大きな啓示を得る体験をすることになった。2017/6/21

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