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1149. 心理統計学に関する言語体系


小雨の降りしきる中、今朝は「タレントアセスメント」の最終回のクラスが行われるキャンパスに向かった。キャンパスに向かう最中の天候は優れなかったが、私の内側はどことなく意気揚々としたものだった。

私は相も変わらず、種々雑多なことを考えながらフローニンゲンの街を歩いていた。その時にもっぱら自分の頭の中を占めていた想念は、来週に発売される第二弾の書籍『成人発達理論による能力の成長』がどれほど多くの人に読んでもらえるかということであり、どのような反応が得られるのだろうか、ということだった。

とにかく今回の書籍では、発達理論の中にある難しい概念をそれほど紹介することなく、いくつかの重要な概念に絞って、それらを具体例やエクササイズを通じて理解を深められるような配慮をした。

実際のところ、今回はカート・フィッシャーの理論を中心に紹介をしたが、日本ではまだほとんど知られていない発達科学者として、ポール・ヴァンギアート、サスキア・クネン、アラン・フォーゲル、マーク・レヴィス、エスター・セレンなどがいる。

彼らは複雑性科学の知見を発達科学の研究に適用した非常に重要な人物であり、彼らの研究は、カート・フィッシャーの研究内容と全く同等の意義と魅力を持つものである。またいつか、彼らの研究や理論をもとにした実践書を執筆してみたいとも思う。

そのようなことを考えながら歩いていると、目的地に到着した。今日の最終回のクラスでは、フローニンゲンの近郊の町ルーワーデンにあるホテルマネジメントスクールのアドミッション担当者に対して、自分たちの研究成果をもとに、既存の入学審査に対する改善策を提案した。

どのグループの発表も大変興味深く、当然ながら自分たちのグループの分析結果と改善策と類似するものもありながら、自分たちにはない観点から分析を実施し、非常に示唆に富む提言をしているグループもあった。

私は心理統計学の専門家ではないため、このコースの各回のディスカッションに付いて行くことが時に難しかったが、先週から今週にかけてコースで取り上げた論文を全て読み返したため、ようやく最終回になって、クラス内でのディスカッションに不自由がなくなった。

このコースを通じて改めて、自らの専門領域外の言語空間内でディスカッションをするためには、その領域固有の言語体系をある程度構築しておかなければならないことを思い知らされた。特に今回のコースでは、発達心理学の枠組みを通じたアセスメント開発に携わっていた時には聞いたことのなかったような概念と遭遇することが多かった。

それらの概念の定義を明瞭にし、具体例と共にそれらを自分の言葉で説明できるかは、学習の一つの試金石になるだろう。このコースで取り上げられた論文の中に見慣れない概念が多く登場して当初は、私の言語体系は非常に脆弱だったように思う。

そこから少しずつ、自分の言葉でそれらを説明できるように徐々に鍛錬をしていった結果、能力測定に関する言語体系の基盤が確立されたように思う。能力測定の開発は、今後の私の仕事の核となるものの一つであり、今回のコースで獲得した言語体系をもとに、この領域のさらなる探究に着手したいと思う。

アセスメントに関する理論や開発技術のみならず、アセスメントを取り巻く社会的な思考の枠組みや仕組みにまで観点を拡大した探究を行う必要があるだろう。2017/6/8

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