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1126. 何気ない春の一日より


今日は午前中に「タレントアセスメント」の第六回目のクラスに参加した。このコースはいつものキャンパスではなく、フローニンゲンの街の中心からやや東に位置するキャンパスで行われる。

毎回そのキャンパスまで歩いていくのが楽しみであり、今日も清々しい気候の中をキャンパスに向かって20分ほど歩いていた。キャンパスに向かう途中で、運河をかける橋が、船の通行のために上に上がっている姿を見た。

この光景を目にするのは久しぶりであった。冬の時期には、運河を進む船の数は多くなく、しばらくこの光景を見ていなかった。

私がフローニンゲンの街で生活を始めた当初、運河をかける橋がけたたましい音と共に真ん中から二つに分かれ、左右の橋が上に上がっていく姿は見慣れぬものがあった。橋が上がっていく際、通行人は橋の手前で、船の進行する様子を静かに見守ることになる。

今朝もそのような光景が見られた。春の爽やかな気候のおかげか、その光景がいつもより平穏かつ平和なものに映った。 定刻通りにキャンパスに到着し、私は二時間ほどの講義に参加した。私はこれまで長らく発達心理学に基づいた能力測定に携わってきたが、今回のコースを受講することによって、心理統計学に関する基本的な概念や分析手法について再度確認するだけではなく、能力の測定に関してこれまでの私にはなかった観点を多く獲得することができたように思う。

とりわけ、「ワークサンプルアプローチ」と呼ばれるアセスメント方法に関する観点を獲得できたことや、能力測定を取り巻く社会的な問題を考えるきっかけを得ることができたことは、非常に大きな意味を持っていた。

実際に、能力測定に関する思想に対する関心が以前よりも強くなり、関連論文や関連書籍をこれからも継続して読んでいこうと思う。複雑性科学と発達科学の手法をもとにした能力の成長に関する研究、成長支援を目的としたコーチングやメンタリングという臨床実践、そして、能力の測定は私が携わる仕事の三つの柱であると改めて認識した。 クラス終了後、昼食を食べるために近くのイタリアンレストランに立ち寄った。五月の中旬にフローニンゲンで行われたアイデンティティに関する国際学会に参加した際に、偶然にもこのレストランの存在を知ることになった。

街の中心部のレストラン街に位置するこのレストランは、建設されてそれほど時間が経ってないのだろうか、内装がとても綺麗である。ピザ、スープ、サラダを注文し、それらをゆっくりと食べながら、「人々がそれぞれ異なる場所に居住することの意味」について考えていた。

なぜあの人はあの場所に住んでおり、なぜ自分はこの場所に住んでいるのだろうか、という素朴な問いから派生したテーマについてしばらく考えを巡らせていた。昼食後、行きつけのチーズ屋に立ち寄り、一年発酵モノのチーズとナッツ類を購入した。

いつもお世話になっている店主から、「最近このようなアプリをうちも導入した」という紹介を受けた。なにやら、この店を含め、フローニンゲンの提携店で商品を購入するとポイントが溜まるものらしい。

その店主は、私が頻繁にこの店に足を運んでいるため、そのアプリを親切にも紹介してくれたのだ。チーズ屋を後にした私は、「今日は幸運な一日だ」と頭の中で独り言をつぶやいた。

自宅への帰路、「なぜ人々は特定の場所を選び、そこに居住するのか」という問いが再び自分の脳裏に浮かんだ。この問いの裏にあるものは、私に何を問いかけているのだろうか。2017/6/1

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