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1081. 常軌を逸した世界へ

June 1, 2017

いよいよ今日から、アイデンティティ研究の国際学会(ISRI)の初日がフローニンゲンで始まった。早朝から夜までこの学会に関与していたため、今日は日々の合間合間に日記を書き留めることはできず、就寝時間をいつもより大幅に遅らせながら今この日記を綴っている。

 

学会に参加しながら様々なことを考え、様々な体験を得ていたのであるが、今夜は少しばかりそれらの一端だけを書き留めておきたいと思う。学会の会場を後にし、自宅に向かっている最中に、学術論文を執筆することに関する抑えきれない灼熱の思いが湧き上がってきた。

 

その熱情の渦の中にいよいよ自分は没入する時期に来たのだということを知る。この煮えたぎるような思いを通じて論文を執筆することと向き合うことができれば、書くことを通じて生き、書き続けることによって人生を終えることが本当に実現されるかもしれない、という猟奇的な希望が湧いてきた。

 

以前の日記の中で書き留めていたのように、もはや我慢も遠慮もいらないのである。何を通じて生きることが私に幸福感をもたらすのか、何を通じて死に向かっていくことが私なりの善き生き方なのかが、もはや明確すぎるほど明確なのだ。

 

それは私にとって、自分の内側のものを外側に形として作り出すことなのだ。作られたものを受け取るのではなく、自分で作り出していくのだ。

 

そのための具体的な行為の一つして、文章を執筆するという実践的な営みがある。私は欧州での生活を始めて以降、日記や論文を執筆することに関してある境界線を設けていた。

 

その境界線の内側は常識的な範囲のものであり、その外側は狂気的な範囲のものである。これまでの私は間違いなく、自分で決めた常識の範囲内で文章を書いていた。

 

しかし、ここからは、常軌を逸した領域に足を踏み入れていこうと思う。それは今の私が常軌を逸していると思うだけであって、他の人から見れば驚くに値しないものかもしれない。

 

いずれにせよ、これまでの私が引いていた境界線の外側に積極的に出ていこうと思う。全く別の次元で境界線を引き直すことが必要だ。

 

このような文章を書いている時は決まって、自己が一時的に肥大化しているのを感じる。今日から始まった学会は、自己をさらに変容させるための触媒として機能していたがゆえに、一時的な現象として自己が膨張しているのを実感する。

 

こうした自己の膨張現象が、過去の自分が引いた境界線を押し広げていくことにつながったのだと思う。全く別の次元の投入量を持ってして、常軌を逸した次元の投入量を持ってして自分の仕事を進めていきたい。

 

狂気が自己を丸呑みにし、自己が滅却した状態で、「私が文章を書き続ける」のではなく、「文章が私を書き続ける」という生き方を実現したい。

 

私の生き方はそれであり、死に向かう方法もそれしかない。2017/5/19

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