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1075. 作曲実践と翻訳書について


昨夜も夜の八時から九時の時間にかけて作曲の学習と実践を行っていた。日が沈む時間がとても長くなり、十時を過ぎてからようやく日が沈むようになっている。

明るい外の景色を眺めながら、作曲の実践書通りに作った音を聞いていた。本当に少しずつであるが、毎日自分が作曲に関する新たな学びを得、表現できることの幅が少しずつ広がっているのを実感する。

目には見えない静かな進行こそ、学習や発達の肝なのだと改めて思う。現在はもっぱら、ト音記号が付されている五線譜上の上段部分に絞って音を作るようにしている。

今後しばらく上段部分に絞って音を作っていくことになるだろうが、常に下段部分との関係も頭の片隅に入れておこうと思う。昨夜もベートーヴェンのピアノソナタの楽譜を眺めていた。

すると、当然だが、様々な拍子の曲があることに気づいた。その時、4分の4拍子や4分の3拍子など、拍子はどのタイミングで決定すればいいのかについて疑問を持った。

現在は、4分の4拍子の五線譜上で曲を作っている。ベートーヴェンのような作曲家は、拍子をいつどのような基準で決定していたのだろうか。

表現したい主題や旋律があらかじめあり、それに合致する拍子を選んでいくのか、拍子を先に決定しておいて主題や旋律を表現していくのか、その辺りがまだいまいち掴めていない。そのような問いを生み出すことができたので、自分の内側で問いに対する回答とさらなる問い返しが来ることを待ちたい。 時間を遡り、昨日の午後、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という作品が非常に気になっていた。私はこれまでこの書籍を読んだことがない。

無性にプルーストが残したこの代表作を日本語訳で読んでみたいという気持ちが起こった。学術的な専門書に関して和訳か英訳の両方が存在するのであれば、私は迷わず英訳を選ぶ。

それぐらい学術的な文章に関しては日本語よりも英語の方が親しみやすくなっている自分がいる。だが、小説のような文章に関しては、依然として日本語の方が親しみやすいようなのだ。

実際に、この作品に関して、和訳と英訳のどちらを自分が読みたいと思うのかを吟味してみたときに、和訳の方に強く惹かれるものがあった。2010年あたりから吉川一義氏が岩波文庫から翻訳したものと、同時に高遠弘美氏が光文社古典新訳文庫から翻訳したものがあることを知った。

現在時点において、どちらの翻訳も全ての章が完成していないのだが、二つの翻訳のうち、どちらを読むべきか少し迷っている。実際に購入するのは、今度日本に一時帰国する時になると思うので、それまでは大いに迷いながら検討をしたいと思う。

これは先日購入した埴谷雄高氏の代表作『死霊』にも当てはまるが、一人の人間が自らの存在をかけて長大な時間を通じて一つの仕事に打ち込むことは、とても尊いことのように思える。プルーストのこの作品もまさに、自らの存在を長い時間にわたって投げ入れた末に生まれたものだ。

また、私はこの書籍を翻訳している二人の先生にも尊敬の念を持っている。自らの存在をかけて長きにわたってプルーストの作品と向き合い、長大な時間をかけながら翻訳をするというのはとても尊いことであり、価値のあることだと思ったのだ。

翻訳書をできるだけ読まないようにするという態度を変えるつもりはないが、訳者がその作品と真摯に向き合い、著者と訳者のどちらの存在も翻訳書の中で色濃く滲み出ているのであれば、それは原著を越すほどの価値ある一冊になりうるという新たな考えが芽生えている。

そのような珠玉の翻訳書だけを読むようにしたい。2017/5/17

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